名盤まとめブログ

ジャンル問わず名盤をまとめていくブログです。私は音楽ゲーム愛好家でもあり、音ゲー曲もまとめるのでぜひ聴いてみて下さい♪

【音楽アルバム紹介】かがやき(2014) - 高木正勝

2025-01-31 11:07:19 | ・2010年代(邦楽)
日本の音楽家、高木正勝のオリジナルアルバム。
高木正勝はアニメ映画『おおかみこどもの雨と雪』やバ『ケモノの子』の劇伴を担当するなど幅広く活躍する人物です。

ジャンル:ニューエイジ/インストゥルメンタル
オススメ度:★★★★★

本作は2枚組のアルバムとなっており、1枚目は山奥の小さな村に引っ越して作成した曲、2枚目はスタジオジブリを描いたドキュメンタリー映画「夢と狂気の王国」とNHKドラマ「恐竜せんせい」のサウンドトラックが収録されています。

高木正勝氏の奏でる流麗なピアノと引っ越し先で出会ったお年寄りの語りや歌がアルバムの主体となっており、自然・田舎等の日本の原風景を彷彿させる美しい作風となっています。

アルバム通して一つのコンセプトアルバムとなっており、「おおはる」、「うたがき」、「かみしゃま」を中心として展開されていきます。アルバムの核心となる「育てなさい 火を熾しなさい 食べなさい 笑いなさい」は10分超えの曲でありケルト音楽+ピアノインストゥルメンタルの壮大な楽曲となっています。
2枚目はサウンドトラックであり、1枚目のような統一感はないですが「りゅうびいしゃま」、「わたげわらべ」、「熱風」など良曲多数。

【トラックリスト】
Disc 1
1 うるて
2 おおはる
3 ととろきみづ
4 たにのはまべ
5 しらいき
6 おおはる -ぴあの
7 やまふろ
8 あまみず
9 I am Water
10 かみしゃま -語り
11 せみよび
12 うたがき I
13 うたがき II
14 うたがき III
15 育てなさい 火を熾しなさい 食べなさい 笑いなさい
16 うるて -はるのうち
17 かみしゃま
18 あげは -合唱
19 ぬのふね
20 ゆきんこ
21 ももいろのほほ
22 くゎのはら
23 かみしゃま -合唱

Disc 2
1 よきにむかえ
2 うそひめ
3 今より幼い私
4 りゅうびいしゃま
5 彼の地にて
6 彼の地にて -同じ夢
7 はたはた
8 かえりしま
9 このち
10 紡ぎ風 -序曲
11 わたげわらべ
12 風のワルツ
13 雲はこび
14 ルンタ
15 紡ぎ風 -だくぼくの道
16 あんのん
17 ユネワサ・アンギャ
18 紡ぎ風 -夢紡ぎ
19 浮き雲
20 渡る風の中
21 しやどり
22 私は風を
23 風花 -かぜのねあつめ
24 風の生
25 風花 -春へ
26 たゆら
27 父
28 熱風
29 友風歌
30 紡ぎ風
31 風花 -暮れつ方
32 風の家
33 風花 -終曲


おおはる


育てなさい 火を熾しなさい 食べなさい 笑いなさい



【音楽アルバム紹介】Live At Liquidroom 2001.5.16(2002) - ROVO

2025-01-12 18:19:29 | ・2000年代(邦楽)
日本のポスト・ロックバンド、ROVOのライブアルバム

ジャンル:ポスト・ロック/スペース・ロック
オススメ度:★★★★★

ROVOは勝井祐二(バイオリン)、山本精一(ギター)らが中心となって結成されたバンドであり、芳垣安洋と岡部洋一の2名からなるツインドラムにより人力トランスバンドと呼ばれるバンド。

作風はクラウトロックに影響を受けた、10分超えの長大な楽曲が特徴。ツインドラムにギターとバイオリンが絡み合い濃厚なスペース・ロックを展開しています。

このライブアルバムはもともとライブ会場のみで販売されていたオフィシャルブートレグという立ち位置でしたが、あまりの内容の良さに正規のライブアルバムとして発売された経緯があります。

全曲ハイライトなのですが特にトラック3の「CISCO」とトラック4の「KoNuMu」の演奏は鳥肌もの。
「CISCO」は27分30秒の大曲であり、宇宙に漂っているようなアンビエンスな響きから始まり、バイオリンの音色が加わりながら徐々に盛り上がっていき、ギターの音が爆発して強烈な高揚感を味わうことができる楽曲です。
「KoNuMu」は高速のドラムをバックにバイオリンとギターが鳴り響き続け、トリップしてしまいそうな演奏となっています。

本作はROVOが人力トランスバンドと呼ばれる所以を存分に感じることができる素晴らしい演奏となっています。サブスクで配信されていないことが欠点ですが、ぜひ手にとって聴いて欲しい作品です。

【トラックリスト】
1 KHMARA
2 iNA-X!
3 CISCO
4 KoNuMu

KoNuMu



【誕生そして人生について】誕生(1990) - 尾崎豊

2025-01-03 19:44:56 | ・1990年代(邦楽)
日本のシンガーソングライター、尾崎豊の5thアルバムにして、唯一の2枚組オリジナルアルバム。

ジャンル:ロック/ポップ・ロック
オススメ度:★★★★★👑(尾崎豊の傑作にして、生まれた意味・生きる意味について向き合った名盤)

本作は作詞・作曲だけではなく、プロデュースまで尾崎自ら実施したセルフプロデュースとなった作品です。また、初期3作のプロデューサーであった須藤晃を尾崎の強い希望によりディレクターに希望し、原点回帰と心機一転の両方を意識されて作成された作品となっています。
海外の著名なミュージシャンや安全地帯のギタリスト、武沢豊を起用したことにより、シティポップやジャズ要素が反映された華やかでゴージャスなサウンドになっていることも特徴。

2枚組20曲という大ボリュームになった理由として、2年という充電期間があったことや、尾崎自身の変化や成長による思いが楽曲に十分に発揮されたからという理由もあります。ゆえにこの20曲の中に"愛と孤独"、"喜びと悲しみ"、"信頼と不信感"などの温もりと攻撃性の両面が存在する内容となっています。

また、1989年に息子が誕生したときの喜びが楽曲にも反映されており、特に最後の楽曲「誕生」でそれが顕著となっています。このとき本作のリリース前に尾崎が語ったコメントに彼の人生観ともいえる当時の心境が反映されています。

結婚したことも、それから子供が生まれたことも、自分が仕事をしていく上で覚えた人間関係を含めて、大切なものとか醜いこととかを自分の中で消化して歌にしていきたいという気持ちです。たとえばひとつひとつの迷いに対して、きちんと答えを出したものを歌っていけたらいい。それはそんなに明確な答えでもないし、もしそれが人生のことを語り尽くしてしまうようなものになれば、もちろん最高だし。そこまで神がかったものになればそれは幸いだけど、まさしく人間の限界や能力の限界みたいなもの、そのあたりがひとつの課題になります。


ハイライトはオープニングを飾る「LOVE WAY」、アップテンポな「KISS」、シングル曲となった「黄昏ゆく街で」、過激な歌詞の「銃声の証明」、メロウな名曲「LONELY ROSE」、寂しさと愛について歌った「永遠の胸」、尾崎豊節全開の「COLD JAIL NIGHT」などです。
そしてアルバムタイトルとなった最後の楽曲「誕生 」は特筆すべき楽曲であり、尾崎豊の自伝的な歌詞になっています。9分50分超えの大曲であり、古村敏比古のサクソフォーンと尾崎豊のシャウトの後に展開されるピアノと尾崎の語りは非常に感動的。

多少ワンパターンで途中飽きたり、歌詞の情報量の多さに辟易する部分はあるものの、最後の名曲「誕生」を聴いたときの感動は凄まじく、尾崎豊の人生観を知るためにもぜひ聴いておきたい傑作となっています。

【トラックリスト】
1. LOVE WAY
2. KISS
3. 黄昏ゆく街で
4. ロザーナ
5. RED SHOES STORY
6. 銃声の証明
7. LONELY ROSE
8. 置き去りの愛
9. COOKIE
10. 永遠の胸FIRE
11. FIRE
12. レガリテート
13. 虹
14. 禁猟区
15. COLD JAIL NIGHT
16. 音のない部屋
17. 風の迷路
18. きっと忘れない
19. MARRIAGE
20. 誕生

誕生


【歌詞一部抜粋】
新しく生まれてくるものよ おまえは間違ってはいない
誰も一人にはなりたくないんだ それが人生だ 分かるか