メイサと7人の外国人たち

アラサー元お水とキャラの濃い外国人達の冒険記

初めての夜のその後

2019-03-02 15:12:09 | 咲人
「私、シャワー浴びてくるわ」



私の声を聞いて、咲人は寝返りを打ってこちらを向いた。
カーテンからうっすらと外が明るいのがわかる。
多分6時くらいだと思った。



「本当に?」

「うん。なんで?」

「……行かせない」



と笑って彼は私を抱きしめた。
咲人との嬉し恥ずかしファーストナイト(笑)は何だかものすごく大変だった。
彼オススメの日本製のいいやつは勿論のこと、
彼は他にも色々準備万端でこの部屋に来ていたので、
私はもう何が何やらでクタクタだった。
私はちょっとぉと言ったものの、大人しく彼の腕の中に収まっていた。
昨日は汗もかいたし、咲人がちゃんと起きる前にちゃんと整えておきたい。
にしてもまだ早かったので、後回しにして、
彼の腕の中でまたまどろむことにした。



私を包む彼の腕はやっぱり華奢で、デカイ男が好きな私にとってはちょっと頼りなかった。
でも、一晩中彼は優しかったし、眠りに着く前にちゃんと腕枕してくれたこと、
たくさんたくさん好きだと言ってくれたことで幸せだった。



「咲人、大好き、大好き……」



そう私が繰り返すと、彼も拙い日本語でオレモと答えてくれた。
ちょっと考えてから、ゆっくりこんなことも日本語で言った。



「俺は、メイサが、好きじゃない。 大好き。」



いつものキザでセクシーな声でそう呟く彼をとても可愛いと思った。




「おかえり!」



シャワーから帰ると、彼はベッドの上からニコニコと手を振った。
待ち構えていたようだ。



「リフレッシュした?俺も一緒に入ろうかと思ったんだけど、嫌がりそうだなと思ってやめたんだ」



私は未完成の自分をあまり見せたくなくて、「そ、そう」と苦笑した。
コソコソと下着をつけ、着圧ソックスを履いた。
化粧水をはたいていると、咲人が話しかけて来た。



「もうこんな時間か。君を連れて行こうと思っていたところ、行けないな」

「そうよ、私楽しみにしてたのに。」

「でも替わりに、すごくいい時間を過ごしたね」



振り向くと、咲人がニコニコと見つめていた。
私はまた背を向け、どんな?と聞いてみた。
咲人は一瞬言葉に詰まったけど、すぐにこちらまで来て後ろから私を抱きしめた。
そしておでこにキスしながら言った。



「こういうこと」



咲人はすごく甘くて可愛かった。
私が基礎化粧をしている間、咲人は私があっちへ行けばあっちへ、
こっちへ行けばこっちへ、トコトコと着いてきた。
多分この時が彼と過ごした中で、一番幸せな時間だったと思う。



「I like you a lot」



俺は君のことが大好きなんだよ、と



たくさんキスしてくれた。




突然彼があんなことを言うまで




私達は上手くいっていたんだ。





続きます