メイサと7人の外国人たち

アラサー元お水とキャラの濃い外国人達の冒険記

私の彼氏の話をする男

2019-08-16 16:30:14 | アイアン

『俺も明日会えるの楽しみにしてるよ、メイサ…
車が手配できて予定も都合ついたら迎えに行くよ。
そしたらまたあんな事やこんな事したいよ!!ゲヘゲヘ』




1通目で萎えた





携帯をしまおうかとおもったが、何とか持ち堪えた。(私エライ)
2通目へGO。




『君は何もしなくていいよ。ただ俺に、君に集中させて ;)』



2通目もかい



……これ、あと3通続くのかしら。




『今どこにいる?』

『友達と一緒?』




で、15分後に




『あーごめん、君はボーイフレンド3号と一緒なんだね(笑)
彼を追っ払うために言ってやってよ、2号と4号だけが良いんだってね(爆笑)』




なんか。。。
変態なこと以外、ちょっとよくわかんない(笑)
でも別に私のことが好きなわけじゃないのは、いつも通り伝わってきたわ(笑)
まぁまぁ、お気に入りなんでしょうね。
いろんな意味で。





一昨日は、私が現れてとても嬉しそうにしてくれた。
今度船に乗ろうと言ってくれた。



昨日は、また会いにきて欲しいと言った。
男の子と会ったと言ったらヤキモチを妬いてくれた。
彼のことが本当に好きなら身を引くと言った。



今日は、変態がすごかった(爆笑)
またボーイフレンドの話題を持ち出した。





アイアンは多分、私のことが本当に好きなわけじゃない。
本当に、の定義は人それぞれだけど。
アイアンが、私の思う“本当に”女の子を好きになるところが想像できない。
もしかしたら一生ないのかもしれないし、私に対してその気がないからそう見えるのかもしれない。




けれど確実に、私のことを気に入っている。
見た目が好みなだけで男の人はたーくさんのことができる。
(女の子にとっての、ただしイケメンに限ると同じだよね)
仕事を抜け出して、キスもできないのにコーヒーを一緒に飲んで、
生意気なことを言われても許して
船にだって、乗れるんだ。




でも何でボーイフレンドについて言及するんだろう。




私は頬杖をついた。
ようやっと仕事が片付いたので、パソコンを閉じたところだ。




『彼のことが本当に好きなら俺は身を引くよ。
俺はわかるよ』




笑顔の顔文字付きで送られてきたこのセリフが

いつも通り、特に意味のない言葉だったら良い。





でもそのあとのちょっと負けず嫌いな反応が

またどこか引っかかってしまった。




続きます!

タンクトップとケーキ

2019-08-13 16:04:02 | アイアン
私はアイアンに返信しながら歩いて、アイスを食べ終わった。
ふと見ると、いつものように追加メールが来ていて、
君にこんなやらしいことしたい!!!と激しくどうでも良い内容が書かれていた。
無視した。





私は石畳の少しだけ高くなっているところに腰掛けた。
日本にいた頃は靴で歩くところに座るのは抵抗があったけど、
今じゃすっかり慣れたなぁ。
気にするべき人の目も無いしね。



コンパクトと口紅を出してササッと見た目を整えた。
アイアンに会うなら完璧な状態で会いたい。
それはまぁ別に彼が好きだからではなく、
単純に女の身だしなみというかプライドというか……な気持ちからだった。



メールアプリを開き、彼からのメッセージに返信しようとしていたその時だった。




「Excuse me... excuse me」




視界にジーンズの脚が二本入ってきた。
声はその上から聞こえる。
見上げると、パーカーにキャップ、サングラスの男性が立っていた。



「(あ、私に話しかけてたのか)はい?」

「すみません、日本人ですか?」

「(えっわかるの?)えぇ、そうです」

「やっぱり。実は俺、日本に居たことがあるんです」




と、彼はサングラスを外した。
日本人にはなかなか無い深いTゾーンの谷に、可愛い水色のタレ目がのぞいていた。
彼は笑顔でコンニチワと続けた。



「へぇ日本に?旅行ですか?それとも仕事で?」

「仕事です。子供のためのサッカーコーチをしてました」

「へぇ。すごい。だから私が日本人だってわかったのね」

「え?」

「大抵みんなニーハオって話しかけて来るのよ。中国語。
日本人と韓国人と中国人を見分けるのは難しいわ」

「そんなに難しくないよ。中国人は違う。見分けられないのは学がない人だけだよ」




辛辣なのね、とちょっと笑ってしまった。
間違われても、私は気にしないのだけど。
(見分けられる方がすごくないか)




「じゃ、あなたは日本語がとてもお上手なはずね」

「本当に少ししか喋れないよ」

「そう?」

「流暢になるために日本語のクラスを受けるところなんだ。まさに今夜」

「へぇーーーーー。どの教科書を使うの?」

「え?」




実は私は、趣味で日本語を教えるボランティアをしている。
教科書の有名どころなら知っているのだ。
彼の話では、今夜が実は初回で、会話にフォーカスしてるレッスンだから教科書はないと思うと言った。
うそくさい。




…………まぁまぁまぁ。
言語の話題はナンパの常套句なので、責める気にもなりません。





「君、名前は?」

「メイサよ。」

「Nice to meet you Meisa. What are you doing here. It’s beautiful weather today isn’t it?」

「えっと…今日はオフなの。すっごくいい天気だからどこか行きたくて。でも特にプランはないんだけど…」

「奇遇だね。俺もオフなんだ」

「そうなの。あなたは何ていうの?」

「俺はタンク」




ヨロシクねと言うと、こちらこそと彼は微笑んだ。




「よかったら、君にお茶をご馳走したいんだけど、どうかな?」




あら。




「えっと…今?」

「そのつもりだったけど、もし都合が悪ければ勿論いつでも」

「んー」





『どこか2人きりで会える場所探してるよ』




アイアンのメールが浮かんだけど



んー、こういう時にキチンとしようって気にならないっていうか
優先順位を高くつけられないのが
私達の関係を物語っている。



私はオトモダチがいたことがないのだけど
多分ちゃんとオトモダチだと決めて会っている人達なら
そういうところも人として常識に沿ったことをするんだと思う。



だけど、少なくともアイアンは自分のこと好きにさせるために努力中で、
その最中は当然、俺らただのオトモダチですよ〜話はできない(彼はね)。
だからこんな中途半端な感じになってるんだ。



私は思った。



………ま、会えるかも、ホントに会う気があるのかも、わかんないしな。




「OK」



私は立ち上がった。タンクは笑顔で私をエスコートした。
トイレに行って、1通だけアイアンにメールを打った。




『明日会えるの、楽しみにしてるわ』






「ケーキもあるよ。よかったら食べたら?」




メニューを差し出され、私はエット…と戸惑った。
さっきアイス食べたんだよなあ。
私の反応に、遠慮しているのだと思ったらしく、頼むよ、と彼はカッコつけてくれた。
ショウケースの中からケーキを選ぶ時も、そしてそれを食べている時も、
常時彼はスマートだった。
こう言うと申し訳ないんだけど、ラフな服装からイメージしたのとはだいぶ違った。




「メイサ、俺のも少し食べてよ」

「あぁ、ありがとう」

「クリームとナッツもちゃんと取ってね」




私が美味しいと微笑むと、彼は自分のケーキの美味しそうなところを切り取り、
私のお皿に勝手に乗せてくれた。




「あ、」

「いいのいいの。」

「じゃ、私のも…」

「後でね」




結局彼が私のケーキを食べることはなかった。
私は、私のカップに紅茶を注ぐ彼をしげしげと見つめた。





どうして






タンクトップ一丁なのかしら。





席に着くなり、彼は着ていたパーカーを脱いでタンクトップ一枚になった。
しかもピンク。
ちなみにキャップはかぶったままだ。
綺麗なブロンズカラーの腕はムキムキで、絞り切ってる。
なるほどタンクトップが彼の特攻服なのね、と納得した。
彼はちょうどジムから出てきたばかりだと言った。




彼とのティータイムはそんなに悪くなかった。
彼はいわゆるちょっと語っちゃう系の男だったけど、とにかく紳士的だったし、
別に私のことや他の人のこと見下す発言はしなかった。
ケーキを勝手に分けてくれたけど、私がバタークリームは嫌いなのと言っても
嫌な顔をしなかったし。





極め付けは




「メイサ、これ」



トイレから戻った私に、彼はお店のペーパーナプキンを差し出した。
何か書いてあった。




「俺の電話番号。君に渡させて」




ほーーーーーー

私には聞かないのね。






私は笑顔で受け取った。





「オッケー。ありがとう」

「今日はすごく楽しかったよ。本当にありがとう」

「こちらこそ。ご馳走さまでした」




じゃぁね、と笑顔で手を振って分かれた。
この後はまた仕事だ。
大通りを急ぎながらメールボックスを開くと、5件の新着メッセージがあった。
全部アイアンからだった。





続きます!

アイスクリームを食べた後は俺を食べたら

2019-08-09 15:45:01 | アイアン
何してるの?に無視したけれど、私は結局アイアンのオフィスの近くに行った。
彼に会えるかどうかは完全に運なので、あんまり期待はしていないのだけど
とりあえずその辺りは繁華街でやる事もあったし
出かけたかったし
それで良いやと思っていた。



『今ここよ。
あなたの可愛くないジャパニーズガールはアイスを食べてます』



パシャ、とアイスと街の風景を撮って送ると、割とすぐに返事が来た。



『Hmmmmm アイスと一緒に君の写真見せてぇぇぇぇ。
おいでよ、シェアしよう。
どこにいるの?俺にも食べさせて。』


ピロリン(追加メール)


『あぁ〜わかった!!君俺のメッチャ近くだ!!
1人なの?』

『うん。次に何食べようか考え中』



この時私が食べていたアイスはミニサイズで、子供用って言っても小さいくらいだった。
私の甘党度でいればこの程度で十分なのだけど、
この時はお腹が空いていたので何かしら追加で食べたかった。
アイアンは言った。




『俺食べる?』




ポチポチポチポチ




『油が多すぎる』




超ムカつく!!とすぐに返事がきた(笑)
君はレッスンが必要だ、とも。




ふぅーん?
ベッドならレッスンもお仕置きも結構ですけどね、
日中はそうでもないんですよねー。



『怒んないでダーリン、私はただ正直なだけよん。
今日はレッスン受けられるのかしら?』

『うーーーーーーん!!メイサ……君、俺のことクソその気にさせるよ……!!
そのカワイイ顔と何着てるか見せて!!
どこか静かで2人きりになれるとこで会いたい。
今探してるよ……←仕事どうした
俺に会いたい?』




さてさて、今回はどこで何するのやら。




続きます!!









俺は彼氏4号

2019-08-08 09:22:55 | アイアン
皆さんこんにちは。
久しぶりの更新になってしまいました。。。ごめんなさい。
公私ともに忙しくて、珍しく夏バテしていましたが、
まだまだ書きたい事沢山あるので書いていきますーーーー!!!
お付き合いいただけると嬉しいです(ペコリ)
それでは、アイアンの続きへ、GOOOOOOO!!!






「君のことなんか好きじゃない」と言った夜中のメール。
そのすぐ翌朝に、アイアンはピタパン家紋のメールをして来た。
イマイチよくわかんないやつだけど、とにかくマメだ。

ピタパン(家紋や)の話も終わり、多少おふざけ合戦が続いた後、
アイアンは聞いた。





『君はマジで可愛くないジャパニーズガールだよ(笑)
すげームカつく(笑)
で?今日の予定は何?
彼氏2号に会うの?(・u・)』




彼氏2号?
彼氏は沢山いないけど
(むしろ1人もいない)
こう返してやるか。




ポチポチポチポチ




『いーえ。4号よ』




すぐにアイアンは、ハハハハハと爆笑を返して来た。




『それ冗談じゃないんでしょ?(笑)
俺みんなと競争しなきゃいけないんだな、ハハハ。
で、今のところ俺を何位だと思ってるわけ?(笑)』



アイアンは『君ってマジでスゲー面白いよ(笑)』と
わざわざ追加でメールしてきた。



『面白いだけじゃないの。おまけにカワイイのよ。
週末に友達が来るから、今日はちょっと買い物しなきゃいけないの。
今日はデートなしよ』

『ハハ、そうね、超カワイイよ。
オッケー楽しんで。あと、俺にプレゼント買うの忘れないでね(笑)
明日会えるの楽しみにしてるよ、都合つけば』



プレゼント?
あー確かにチョコレートくれた時とか(思ってた通りになった話①をご参照ください)
他にもメールしてる時、
俺にプレゼントはないの?って聞かれた気がする。
ま、いいや。




『彼氏の話は冗談よ(笑)
あなたこそ私にプレゼント買うの忘れないでよね(笑)
また明日、都合がつけば。』


『いや、俺は冗談じゃないのわかってるよ(笑)

うん、明日車手配できたら連絡するよ。
道も混んでないとイイんだけどね。

もしも後で俺のオフィスの近くまで来るなら、教えてよ。
君のことハグしたい。
あと俺、君の新しい彼氏に妬いてる。
ヒール履いて、もう少し背高くしなきゃ(笑)』




おろろ。



『忍ぴょんは彼氏じゃないわよ。大事な男友達。

オフィスの近く?会いに来て欲しいの?』


『君は俺に会いたい?でも俺のことムラムラさせて逃げちゃダメだぜ。
あれはマジで困る(笑)
またあんな事されたら、君と何か色々して解決しなきゃなんないよ。
会いに来る?』




アイアンは元々マメな奴なんだろうけど
コイツちゃんと働いてんのか?と思うほどに
日中に連絡して来る(笑)
大丈夫か?と思いながらも、返信した。




『なんか、またムラムラさせて欲しそうに聞こえますけど?』

『もちろんメッチャ良いよ!!それは本当だよ!!!
でももうあんな風に俺のことからかって放置させないよ(笑)
今何してるの?
君も俺とキスするのが好きだろ、セクシーな声出すじゃん。
あれメッチャ興奮する!!(笑)』





なんか返すのが面倒臭かったので
そして本当に買い物しなきゃいけなかったので
しばらく放置することにした。




買い物帰り、ふと、行きつけの薬局でセールをしているのに気づいた。
お気に入りのハーブティーを買おうかと立ち寄ると、
2個目が半額になるようだった。




『俺にプレゼント買うの忘れないでね(笑)』




プレゼント…………




ふーん。




私はいつもの赤いハーブティーと




イエローの箱に入ったハーブティーを買った。




レモンが入ってるやつだ。




誰かさんが、喉が痛いって言ってたから。






続きます!