不景気だけにケーキよく

不二家レストランで今、フレッシュケーキの食べ放題キャンペーンをしている。新聞の折り込みチラシを見て好奇心が疼いたから早速行ってみたが、みんな考えることは同じで押すな押すなの大盛況。あれから１週間、さすがに午後３時ともなれば来客も少なかろうと予想して行ってみると、予想はピタリ。
で、チャレンジしてみると、なぜ客足が遠のいていったのかが実感できた。まず、オーダーするとカードが渡される。このカードを持ってケーキの並ぶショーケースに行く。たまたま、ケーキを買いに来たお客さんや、食べ終えてレジで精算しているお客さんがいると、なかなか注文を伝えられない。一度に注文できるケーキは２個まで。ドリンクバイキング付きで１人１１８０円。食事とセットだと８８０円になるが、よっぽどの強者でなければセットを注文することは無理。とにかく、コーヒーの砂糖抜きが心地よいと感じたことはないほど、ケーキの甘さがまさる。ショーケースを埋めるケーキの中で、バイキング対象のタグを付けたケーキはほぼ１０種類。当初は１０個制覇と息巻いていたが、４個めで胸がムカムカ、５個めになると手が震えてきた。１時間という制限があるせいで、一気に食べたから急激に血糖値があがったんだろうか？ミルクレープやミルフィーユ、チョコ系のケーキになると、何故かグッと迫ってくる感じがする。お腹がいっぱいという訳ではないが、とにかくこの苦痛から解放されたいと後頭部がズンズンしてくるのだ。高校２年の息子は７個めにチャレンジしている途中でトイレに行き、呼吸を整えていたそうだが、帰りは１．５キロほど離れた自宅へ、風に吹かれながら歩いて帰りたいという。問いつめると、車に乗ると戻しそうという。
そういう私ももう２度とチャレンジしたくないと思った。以前あった食事とセットのケーキバイキングはシンプルなもので、ショーケースで購入したケーキをレストラン内で食べることはできなかった。そのお客さんのニーズに対応したキャンペーンなのだと思ったけれど、実際、これは苦行に近いものがある。つまり、食事をして、ショーケースの中のケーキを１個だけオーダーできれば満足なのだ。聞くところに寄れば、今まで食べたお客さんの自己申告では、５日間連続で来店し、１回最高１２個食べた人がおり、未だに食べ過ぎて昏倒したお客さんはいないそうだ。
不景気な世の中、定額給付金も出るようなので、ぜひケーキよくチャレンジしてみてはいかがだろうか？