散歩の閑人:メタ坊っちゃまのYOASOBI?

若気の至りが過ぎてメタボでも、世遊びは辞められない。

千葉市川・中山法華経寺

2011年11月08日 | ☆千葉県

法華経寺で毎年11月1日から2月10日まで行われる寒百日大荒行は、世界三大荒行の一つといわれている。

寒水を頭からかぶり、身を清めるという「水行」を、早暁午前3時から夜の午後11時まで、3時間毎に1日7回行う。
その間は、「万巻の読経」、「木釼(ぼっけん)相承」、「相伝書の書写行」を行い、睡眠は1日2時間、食事は朝夕2回で、白粥と梅干しだけだという。
100日に及ぶ修行を終えると、初行の者には、木釼が授与され、修法師の資格が与えられる。
また、2回目、3回目と行を重ねるたびに、加持祈祷の秘法を伝授され、5回目の行を終えると免許皆伝を受けるという。
日蓮宗の僧侶なら誰でも荒行に参加できるという訳でもなく、修法規程により限定的で、厳しい修行に耐える体力と精神力がなければならないとされる。

宗派により、修行の内容はいろいろある・・・天台宗比叡山の千日回峰行も有名だし、東大寺二月堂で行われる「お水取り」と呼ばれる修二会(しゅにえ)も行といえる。

菩提樹の下で瞑想して悟りを開いたといわれるお釈迦様が、「難行苦行によって悟りを得られるものではない」といったそうだけれど、それだけをやっていれば「良し」とするのではなく、いろいろなものから悟りは得られるのだということを表現しているようだ。
悟りとは、「諸行無常」「諸法無我」の真理に目覚め、「涅槃寂静」の境地に至ること、と解説されているが難しすぎてわからない。

さて、中山法華経寺を知らなくても、中山競馬場ぐらいは知っている人も多いに違いない。
ここもまた、JR下総中山駅から北に真っ直ぐ参道が続いている。

山門。


中山名物きぬかつぎ。
参道の小さな茶店で売っていた。
由来があるのだろうか?


龍淵橋。
朱塗りの鉄橋もさることながら、擬宝珠に特徴がある。

「ザクロ」の実だ。

法華経信奉者を守護する鬼子母神がお釈迦様からもらったものがザクロ。

むかしむかし、鬼子母神には子どもがたくさんいて、それを養うために、人間の子をさらっては食べていた。
このことをお釈迦様に相談すると、お釈迦様は鬼子母神が一番溺愛していた末の子を隠してしまう。
鬼子母神は狂ったように我が子を探し回る。
人間も同じように子を失うことがどのようなものか悟らせたお釈迦様が、鬼子母神を帰依させて仏法の護法善神とした。
そのとき、人間の子を食べたくなったら、代わりに食べるように渡したものがザクロの実という訳。
ここから、ザクロの実は人肉の味がするという話が派生する。
なお、仏法を妨げる鬼界に属した鬼子母神が帰依したとき、鬼の角が取れたということで、鬼子母神の「鬼」はテンのない表記がされる。

祖師堂。
宗派を創設した人をたいがい「宗祖」と呼ぶが、日蓮宗では日蓮を「祖師」としているようだ。
落語などで、江戸の庶民が日蓮宗のお寺へ参詣に行くとき「お祖師様に行っつくる」などと呼び慣わしている。


五重塔。


境内の桜が、ほとんど捻れているのが不思議だったが、そのことに対してコメントしているものがない。
桜のシーズンはきれいだという。


刹堂。
十羅刹女・鬼子母尊神・大黒様が安置されている。
十羅刹女は、天部に属する法華経の護法善神。
鬼子母神と同じ、女性の鬼神だったが、お釈迦様の説法を聞いて、仏に帰依した。
大黒様は、ヒンドゥー教のシヴァ神を屈服させた軍神・戦闘神として、やはり仏法の護法善神とされる。

この刹堂とは別に、大きな鬼子母神堂があり、多くの参詣客で賑わっている。
法華経寺は、日蓮が鎌倉松葉ヶ谷の焼き討ちにあって、この地に迎えられて建てた最初の日蓮宗の寺。
その後、安房小松原で襲われて負傷した折、鬼子母神が現れて一命を救われたといわれ、中山に避難して養生するにあたり鬼子母神像を祀ったことから、立派なお堂に納められているらしい。
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市川市役所の斜め前に、「八幡の薮知らず」という奇妙な場所がある。
近くにあった葛飾八幡宮がもともとあった場所だといわれているが、この薮に立ち入ると出られなくなるという言い伝えがあり、それを知った水戸黄門が確かめに入ったところ道に迷っそうだ。
扁額には「不知森神社」とある。


現在は、20m四方の住宅に囲まれた鬱蒼と茂る竹藪で、向こう側が見えるからまさか迷いはしないと思うが、入ってはいけないという。
日本武尊が陣を敷いた場所とか、貴人の埋葬場所とか、平将門と敵対した平貞盛の陣の死門にあたるとか、討ち取られた将門の胴体が七人の影武者によりここに運ばれたとき、影武者が土人形になったという話まである。


横浜市旭区役所近くの畠山重忠の首塚もそうだけど、いじってはいけないものは、いじらない方がよいのだ。


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