杉浦 宏 監修・石川 皓章 解説・写真/成美堂出版・67ページ目
フエフキダイ(タマミ)
スズキ目フエフキダイ科
釣り場=沿岸に近い岩礁
フエフキダイ類は意外と種類が多い。本種がその代表格であるが、その数はあまり多くない。近似のハマフエフキのほうが磯釣りではおなじみで、それにくらべ本種のほうが体高が高い。体形は側扁型でマダイにやや似た美しい魚。エラのふちが赤色にふちどられたものもいる。
元来、夜行性の魚で、磯の夜釣りのターゲットであるが、沖では潮色がにごっているとき、たまに釣れる。この類では近似のハマフエダイが、全長1メートルになる大型。
分布:関東南岸から南日本の太平洋岸、インド洋、オーストラリア
全長:50センチ
近似種:ハマフエフキ
地域名:タマメ
料理:さしみ、塩焼き、揚げもの。
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本の巻末「海の釣魚の基礎知識」の一部には、
魚の変わった習性となぞ
魚には性転換する魚種も少なくない。有名なものではクロダイやベラの仲間、サクラダイやアカイサキなどがあり、初めは雌で、のちに雄になるものが多い。このような魚は雌にくらべると雄のほうが倍以上の大型に育つものもいて、雌の大型はほとんど存在しない。
と記述されています。
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千葉勝浦に隠居しようと考えるにあたって、日がな一日、釣り糸でも垂れようかと思っていましたが、実現できずにいます。
子どものころ、走水や観音崎などで岸壁釣りをすると、おもちゃのような竿と仕掛けにもかかわらず、面白いほど釣れるのですが、アイスボックスなど持っていませんから、みなリリースしました。
当時、久里浜港にあるニッスイの工場の排水口に糸を垂らすと、排水がコマセのごとく加工工程で出た廃液だったので、カツオの一本釣りのような入れ食いでサバを釣ることができました。
水温の下がる冬には久里浜の火力発電所の排水口の辺りは全体が温かくて、これまたよく釣れました。
いま思えば、川も海も、その頃から公害で汚れはじめ、それが社会問題化して工場排水も浄化され、下水道も普及して、もとの澄んだ川と海に戻ったというのに、釣れるのかというと、良い道具と良い餌でないと釣れないと聞いています。
科学洗剤などなかった家庭の雑排水、護岸のない川、手入れされた里山、農薬を使わない田畑など、今とは違う自然環境が影響しているのかも・・・それとも、魚も人間と同じにグルメになったからなのかなぁ?
>>>「100ページ目のことばたち」由来
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