散歩の閑人:メタ坊っちゃまのYOASOBI?

若気の至りが過ぎてメタボでも、世遊びは辞められない。

神奈川藤沢散歩・釜の蓋

2008年08月17日 | ☆神奈川県(ハマ以外)
お盆は、仏教の盂蘭盆会が略されたもの。旧暦の7月15日に行われていたものが、新暦の7月15日となり、7月15日が農作業の繁忙期にあたるため、1月遅れの8月15日に行われるようになった。これをあえて「旧盆」と呼んだりもして、全国的に定着し、一般にはお盆休みとして、13日のお迎えから16日の送りまで一斉に休みをとるようになった。そのため、都会では7月15日にお盆行事をし、地方では8月15日に帰省してお盆行事を済ますといった傾向もみられる。そういう訳で、祇園祭など観光色の強いものは7月15日に集中し、宗教色の強いものが8月15日に行われることに納得がいく。
もともと旧暦の15日は、太陰暦に従うと満月にあたる。正月とお盆、春秋のお彼岸は、本来満月に行われる月祭りの行事だった。新政府が旧暦を用いることを禁止したのが従来のしきたりを狂わせる原因となった。そういえば、成人式が1月15日に行われていたのも、正月と関係があって、新暦の1月1日に正月の起点が移ってしまい、宗教行事としての小正月=15日を成人の日として残したにすぎない。おかげで、年末年始の一斉休業で帰省することが通例となり、成人の日1日だけでは若者が帰れない地方では、成人式をあえて正月3が日中に行ったり、場所によってはゴールデンウィークやお盆の帰省期間中に行うようになり、結局、休日としての意味しか無くなった成人の日は、月の第2月曜日となってしまった。
さて、お正月とお盆は、地獄の獄卒も休みに入る。それで、娑婆へ帰った亡者が戻る16日は「地獄の釜の蓋があく日」とされ、獄卒たちは準備に忙しい。巷に潜伏し内偵している一つ目小僧たちも腹の虫から聞き書きした罪状書上帳を抱えて閻魔大王のもとへ報告にやってくる。その日を「閻魔祭」として、地獄変相十王図と小栗判官照手姫の一代記を絵解きしているという藤沢市西俣野の花応院にいってきた。小田急六会日大前駅から歩くこと往復1時間なので、炎天下フラフラ状態だったけど、まあ、正直、いいものを見せてもらいました。とでもいっておきましょう。中でも御歳88歳?という歴史保存会前会長による小栗判官の絵解き解説は、そろそろ閻魔からお呼びがきそうだ。とご自身がおっしゃっているとおり、レッドデータブックにのっているといって過言ではありません。次は1月16日です。

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