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父親の野良仕事を手伝っているときに仕入れた知識。山の雑木の手入れをサボったために、人力で切るには及ばないほど、太い木になってしまった場合、巻き枯らしという方法を使う。木に年輪があるように、外側の皮の部分に成長する層=形成層があるので、倒したい位置の辺りの周囲にノコギリで引目をぐるりと入れて、一定の幅で鉈などで皮を剥いでおくと、ほぼ1年で立ち枯らすことができる。それ以上、目が行き届きにくい場合には、ノコギリの引目だけを深く入れて置き、楔などしておくと、虫食いや病気などにかかり、数年かけて樹勢が衰えるので、枯れ始めた枝から始末(生木よりも枯木の方が切りやすい)し、徐々に丸坊主にすることもできる。
そんなことを聞いていたので、例のゆりの木(8月16日参照)の根元を見て嫌な予感がした。どの木の根元を見ても不規則に深いノコギリ跡が残っている。どうも下草刈りを電動草刈機を使って作業したらしい。そういえば、最近は業者丸投げで公園の樹木や街路樹の剪定、雑草の草刈をさせているうえに、その作業は単価の高い専門の造園業者ではなく、入札価格の安い、にわか業者がやっているという。当然、巻き枯らしを知らずに結果的にそうなっているだけのことにすぎない。
以前、うろのできた山桃の木は枝が特に折れやすいので注意した方がいいと、市役所周囲の街路に植えられた山桃の古木を見て注意したことがある。台風一過のある日、音をたてて太い幹が割れて歩道へ倒れてきたのを目撃した。幸い通行人が途切れた瞬間のできごとだったから、けが人もなく済んだ。木が倒れた旨連絡をとったが、片づけに来たのは1時間後。それも折れた幹を脇に避けただけのこと。他の木をチェックするそぶりもない。東京ビッグサイトのエスカレーターじゃないけれど、災いは必然にやってくるのだ。専門外の人間に危機管理はできない。身の回りをみまわしても、経費節減のため、専門家・職人がいないことに気付かされる。シンドラーのエレベーターだってマニュアルとにらめっこして補修・管理しているだけで、そのマニュアルが計測実験の結果に基づくものではなく、机上の理論値だけにすぎなかったとしたら‥‥。いやいや、完璧なものだと信じる者は救われる。
そんなことを聞いていたので、例のゆりの木(8月16日参照)の根元を見て嫌な予感がした。どの木の根元を見ても不規則に深いノコギリ跡が残っている。どうも下草刈りを電動草刈機を使って作業したらしい。そういえば、最近は業者丸投げで公園の樹木や街路樹の剪定、雑草の草刈をさせているうえに、その作業は単価の高い専門の造園業者ではなく、入札価格の安い、にわか業者がやっているという。当然、巻き枯らしを知らずに結果的にそうなっているだけのことにすぎない。
以前、うろのできた山桃の木は枝が特に折れやすいので注意した方がいいと、市役所周囲の街路に植えられた山桃の古木を見て注意したことがある。台風一過のある日、音をたてて太い幹が割れて歩道へ倒れてきたのを目撃した。幸い通行人が途切れた瞬間のできごとだったから、けが人もなく済んだ。木が倒れた旨連絡をとったが、片づけに来たのは1時間後。それも折れた幹を脇に避けただけのこと。他の木をチェックするそぶりもない。東京ビッグサイトのエスカレーターじゃないけれど、災いは必然にやってくるのだ。専門外の人間に危機管理はできない。身の回りをみまわしても、経費節減のため、専門家・職人がいないことに気付かされる。シンドラーのエレベーターだってマニュアルとにらめっこして補修・管理しているだけで、そのマニュアルが計測実験の結果に基づくものではなく、机上の理論値だけにすぎなかったとしたら‥‥。いやいや、完璧なものだと信じる者は救われる。
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