散歩の閑人:メタ坊っちゃまのYOASOBI?

若気の至りが過ぎてメタボでも、世遊びは辞められない。

春の旅①世界遺産・富岡製糸場

2016年03月29日 | ★メタ坊タウン情報

カミサンが「どうしても行こう!」というので、卒業旅行してきました。
みなさんご存知、世界遺産に登録された「富岡製糸場」です。
登録される前の 2013年11月に、メタ坊はバスツアーしていますので、
展示のことについては、そのときのブログ(←ここをクリック)をご覧ください

客船・飛鳥にちょくちょく乗船していた当時、
「退職後は日本一周、世界一周だ!」と、カミサンと夢を語りあいましたが、
政治不信、政情不安定、不景気の折、
退職金減額、マイナス金利、年金受給年齢引上げと、老後の将来も暗くなるばかりなので、
浪費は極力控えつつ、たまに行くなら千葉県以外に!となりました。

明治5年に建設された富岡製糸場。
世界遺産登録前は、門前通りも田舎の風情で、来場者も数えるほどでしたが、
さすが、登録効果はものすごく、今では多くの方が訪れています。

登録前と登録後の違いは、それだけではありません。
入場料・大人 500→1,000円
ガイドツアー 無料→200円
門前通りには、お店がかなり増え、
そこいらじゅう、富岡市イメージキャラクター「お富ちゃん」であふれています。

所用時間50分のガイドツアーは、ぜひ参加しておきたいアイテムです。
登録前、メガホンだったので、グループから離れると聞き取れなかったのですが、
今は、めいめいに配られるイヤホンレシーバーから鮮明に解説が耳に入ります。
それもほとんどアンチョコなしで、ガイドさんは講談師のように立て板に水の語りです。


また、東置繭所1階の展示スペースには、映像案内もありますので、
見学時間がないときは、この映像を見てから園内をまわることをおすすめします。
それに、音声ガイドも貸出ししており、スマホでも聞くことができます。


午後になると、上州名物・空っ風が吹いてきます。寒い!
桜はまだまだ、梅が満開ですから、横浜とは1か月季節が違うようです。

さて、場内では、順次保存修理が進められていて、
東置繭所の2階部分が見学(下写真)できるようになりました。
これを見るに及んで、横浜の帝蚕倉庫が取り壊されたことは残念でなりません。

横浜生糸検査所も外壁を残すのみです。
日本の近代化を支えた養蚕・生糸産業が世界に大きな影響を与えたことを認め、
「世界遺産登録」された経緯を考えると、
歴史も伝統文化も大切にしなくなった横浜の魅力は何なのでしょう?
トリエンナーレ、ダンス、音祭りと3年周期で大イベントを開催していますが、
そのとき限りで、過去は無視、今を掃き捨て、将来に何も残さず・・・
ついつい脱線しました。

西置繭所は、現在保存修理中。
レンガ模様が見えますが、あれは養生シートに印刷したものです。

工事現場につき、ヘルメット着用義務があるので、
内キャップとヘルメット貸出しで、200円かかります。


案内板(下写真)のお富ちゃんもヘルメットをかぶっています。
撮影禁止なので、写真は撮っていませんが、
今は、屋根から瓦がはがれた状態を見ることができます。
東置繭所2階の見学と合わせて考えると、実に単純な構造であるにもかかわらず、
長い間、風雪に絶えられていることに驚くばかりです。
岩盤の上に建設されているからでしょうか?
確か関東大震災では、
赤レンガ倉庫や保土ケ谷の富士瓦斯紡績が倒壊していると思います。
鉄骨レンガ積みにもかかわらず、軟弱地盤だからかな?


西置繭所見学のついでに、鉄水溜も見ることができます。
製糸場では大量の「水」が欠かせません。
この巨大なプールは、鉄板をリペット鋲で繋ぎ留めています。
横須賀生まれのメタ坊は、これを見た途端、戦艦三笠を思い出しました。
それにしても、なんで宙に浮いた構造にしてあるのでしょう?


東置繭所から西置繭所に向かう中庭のようなところに、石碑が立っています。
何の解説もないので、みな気に留めず通り過ぎていきますが、
正面には、大正天皇の「奉賀御即位」とあり、
側面には「大正4年(禾の下に千?)11月10日記念 従二位男爵野邨素介」、
裏面は「大久保佐一」ほか13人の名と「検査男工女工一同」と刻まれています。


大正4年といえば、横浜の原合名会社が所有していた頃です。
社長の原(三溪)富太郎の名はなく、
なぜ筆頭が大久保佐一なのだろうと、疑問を持ちました。


ググってみると、大久保佐一は当時、所長でした。
群馬県の蚕糸業界に多大な功績を残した方にもかかわらず、
昭和9年10月22日、
社長として兼務していた組合製糸「群馬社」の重役宿直室で自殺をとげています。
詳しくは、上毛新聞・ぐんまルネサンスの記事をお読みください
その後の昭和13年、片倉製糸紡績株式会社に経営が委任されるのです。


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