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大房岬(たいぶさみさき)には、戦時中、砲台があった。
帝都・東京を守るための要塞施設は、どこにあったのか・・・地図にはなくても、地政学的に探してみると、戦争遺構は何らかの形で残っていたりするものだ。
特に分厚い鉄筋コンクリートで建造されているとなると、解体するよりも転用するか、埋めるか、そのまま外殻だけを残しておくほかはない。
公共駐車場から真っ直ぐに遊歩道が伸びる。
ほとんど、園路や広場以外は手入れしていないのか、シイの林で、昼なお暗い。
足元には、シイの実がゴロゴロところがっている。
途中に展望塔が建っている。
そこからは、シイの林を眼下に、東京湾を一望することができる。
大島、伊豆半島、富士山、三浦半島と続く(見出し写真)。
近くには、砲台跡を利用した展望台があり、土盛りのある辺りをのぞいてみると、地下壕への入口を発見できる。
ぬかるみさえなければ入ったかもしれないが、開口部がある以上、中は殺風景に整理されているに違いない。
建物らしきものは、何かの倉庫に使われている。
待避壕らしきものも物置に転用されていた。
巨大な地下施設があった。
地下壕は長く、はるか先が明るい。
一つは、部屋の形をしているが、廻りの通路からして、その先が地下壕で繋がっていたことを予想させるのだが、塞いでしまったようだ。
一方は、格納部をもち、大きく空が開いている。
リフトにより、大きな探照灯を上げ下げしていた施設であることをあとで知った。
ビジターセンターがあり、大房岬の自然と歴史がわかりやすく展示されている。
実にコンパクトだ。
東京湾越しの富士山は見事です。
眺めも良さそうです