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なぜアカデミー賞を獲得したのか?
今、世界中が注目している「BRICs」のひとつ=インドを舞台にして描かれているからだろうか。経済成長著しいインドの混沌とした政情、宗教、文化を背景に、貧困と差別が、世界各国のTVで放映されている一攫千金のクイズ番組「ミリオネア」の出題内容により主人公の数奇な人生とオーバーラップする。それが、小さい頃に出会った同じ境遇の少女に恋心を抱き、真摯に思い続け、行動したことがこのクイズ番組と絡む要因として後半部分で証される。映画評論家のいう純愛映画だということは、エンドロール前に「D運命」の字幕とともに、インド映画に特有のダンスと音楽で締めくくられる、するとじわわっと納得させられてくるから不思議だ。アメリカ映画にありがちなサスペンスとバイオレンスも十分盛り込まれている。同じアカデミー賞でも、おくりびとは日本映画そのものなのに、スラムドッグはしっかりアメリカ映画しているのだから、かなわない。
それにしても、平和ボケして、二酸化炭素削減だ、不況だと騒いでいる日本(ある意味、実に平和でいいナと再確認)と比べて、なんと逞しくも驚異的に映し出されるインドには目を見張る。が、インドの現状だけをこの映画は描いているのだろうか?スラムや差別、宗教の衝突といった問題はインドだけのものか?批判を避けるため、あくまで舞台をインドにとっているに過ぎない。中でも、ジャマールがガイドしたアメリカ人の車が部品泥棒にあったとき、「アメリカらしさ」として登場する百ドル札の肖像画の名を知っていた人物が、衝撃的な存在だったことに本当のメッセージが隠されていると思える。
とにかく、外国映画で字幕を読むのが疲れるから、吹き替え専門の私だったけど、せっかくのゴールデンウィークに映画の1本でも見ようと出かけたこのスラムドッグの字幕は分かり易かった。インフルエンザが蔓延する前に、ぜひご覧いただきたい。ちなみに「タ~カ~ノ~ツ~メ~」で印象深いTOHO系の映画館(ららぽーと、ヴィナウォーク)でやっている。
今、世界中が注目している「BRICs」のひとつ=インドを舞台にして描かれているからだろうか。経済成長著しいインドの混沌とした政情、宗教、文化を背景に、貧困と差別が、世界各国のTVで放映されている一攫千金のクイズ番組「ミリオネア」の出題内容により主人公の数奇な人生とオーバーラップする。それが、小さい頃に出会った同じ境遇の少女に恋心を抱き、真摯に思い続け、行動したことがこのクイズ番組と絡む要因として後半部分で証される。映画評論家のいう純愛映画だということは、エンドロール前に「D運命」の字幕とともに、インド映画に特有のダンスと音楽で締めくくられる、するとじわわっと納得させられてくるから不思議だ。アメリカ映画にありがちなサスペンスとバイオレンスも十分盛り込まれている。同じアカデミー賞でも、おくりびとは日本映画そのものなのに、スラムドッグはしっかりアメリカ映画しているのだから、かなわない。
それにしても、平和ボケして、二酸化炭素削減だ、不況だと騒いでいる日本(ある意味、実に平和でいいナと再確認)と比べて、なんと逞しくも驚異的に映し出されるインドには目を見張る。が、インドの現状だけをこの映画は描いているのだろうか?スラムや差別、宗教の衝突といった問題はインドだけのものか?批判を避けるため、あくまで舞台をインドにとっているに過ぎない。中でも、ジャマールがガイドしたアメリカ人の車が部品泥棒にあったとき、「アメリカらしさ」として登場する百ドル札の肖像画の名を知っていた人物が、衝撃的な存在だったことに本当のメッセージが隠されていると思える。
とにかく、外国映画で字幕を読むのが疲れるから、吹き替え専門の私だったけど、せっかくのゴールデンウィークに映画の1本でも見ようと出かけたこのスラムドッグの字幕は分かり易かった。インフルエンザが蔓延する前に、ぜひご覧いただきたい。ちなみに「タ~カ~ノ~ツ~メ~」で印象深いTOHO系の映画館(ららぽーと、ヴィナウォーク)でやっている。