裏がすべて文字で埋め尽くされている映画のチラシは、滅多にない。
そのチラシも、なかなか映画館のチラシコーナーに並ばなかった。
試写会に行った人が、よせばいいのに、
「1963年の横浜が舞台背景になっている」を連発し、県庁に、税関、桜木町駅、氷川丸に、ホテルニューグランドが描かれているにもかかわらず、開港記念会館が出てこない・・・きっと、寮の建物がそうだ!などと映画のストーリーではなく、横浜のどこが描かれていたかばかりいっている。
肝心の内容をしゃべらないだけよかったけれど、トトロやナウシカを期待しちゃいけないとか、子どもには理解できないところがあるので、大人向きだとかいう。
そして、二言目には「掲げられるUW旗は、航海の安全を祈る、という意味です」と何でも話の折々に入れてくる。
自称「コクリコ坂から」の宣伝マンは、あくまでも、コクリコ坂は代官坂、主人公の少女が住む洋館は、山手の洋館群をモチーフにしているともいう。
しかし、あの港町は、ポニョに出てくる“鞆の浦”を思わせる。
この急坂も、同じに見える。
私が思うに、制作途中で“横浜”の話が舞い込んできたために、前半部分に出てくる風景をそのままに、あとから差し込まれる物語について具体的な“横浜”と特定される絵柄となったのではないか?
そして、エンドロールに「フィクション」だとまでクレジットを入れている。
ストーリーを具体的に話すネタバレはよろしくないとして、1963年に高校生だった人、つまり団塊の世代が観れば、かなり共感する部分がある。
それ以外の人は、公式ホームページや原作で、当時の時代背景や情報をインプットしておいた方がいい。
朝鮮戦争がなんだったのか?
高校の日本史や世界史で学んだ記憶のある人は、いないんではなかろうか?
戦後日本の復興が、朝鮮戦争にあったことを知るべきだろう。
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