『新古代史謎解き紀行 消えた蝦夷たちの謎 東北編』(ポプラ社)、2010年5月、第1刷発行。
目次
第1章 三内丸山遺跡と縄文人の謎
第2章 蝦夷とは何ものなのか
第3章 大和の政争と東国の知られざるつながり
第4章 蝦夷受難の時代
第5章 なぜ蝦夷征討は始まったのか
この本を2014年の大晦日に読んでいたことはFBの記録に残っているのですが、感想はどうやらFBに投稿しなかったようです。
重要ポイントは関東編と同様、東北も「野蛮で未開の地」ではなかったということですね。それは東北地方北部にまで広がる古墳群によって、考古学的に証明できることですし、またヤマトタケルの物語にもあるように、「エミシ」たちは武力制圧されたわけではなく、ヤマトに「恭順」を示すことで決着をつけていました。それ以降の支配体制ももともと東北と繋がりの強かった安倍(阿部)氏を通しての部族支配で、武力による弾圧ではなかったらしいです。
きな臭くなったのはやはり大化の改新後の藤原氏が実権を握った後で、日本書紀はその政権交代を正当化するためのプロパガンダだった可能性が非常に高いということ。