『高校事変』シリーズの第3弾がもう書き下ろされて著者の執筆スピードに驚嘆するばかりです。😲
犯罪史に残る凶悪な半グレ連合リーダーを父に持つ優莉結衣を全寮制の矯正施設・塚越学園への転入を薦めるために同施設のトップが訪ねてきますが、見学に出発した未明、突如として武装集団の襲撃に遭い、結衣の記憶はそこで途切れて、ふたたび目覚めたときには熱帯林の奥地にある奇妙な<学校村落>の建物の一室に寝かされていました。前巻の最後に登場した結衣の妹もそこに収容されていました。同じく日本から来た少年少女ら700人が生活しながら通学する、要塞化された校舎の謎。その構造はISやボコハラムに倣った恐怖支配で、すでに処刑された生徒も何人かいました。結衣は状況把握のために様々なことを試みますが、監視がきつい上に相手が結衣の手口を知り尽くしており、監視要員も元軍人であるため、隙をつくこともまともに張り合うこともかなわず絶体絶命の危機に陥ってしまいます。結衣は誘拐された少年少女らとともに脱出することができるのか!?とハラハラします。
これまで結衣が直面してきた課題よりさらにレベルアップしています。これに対処するために結衣は孤高の存在を貫かず、仲間を作り、彼女と脱出劇で活躍する仲間たちが一種の人間的成長を見せるところが読みどころですね。
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