三上俊樹日本画の絵具棚

アトリエからの発信・・

金地テンペラと日本画

2017-10-01 | Diary


黄金背景テンペラを模写した時の金箔部分。

金箔が生乾きの時にメノウを使って磨き上げる。

刻印打ちや盛り上げをしている。絵の部分はハッチングによるテンペラでの描写。

基底材は板、下地はボロ―ニア石膏、ウサギ膠、金箔の下地は箔下とのこ。



これを日本画で応用できないものかと何点か試作した頃のもので・・。

石膏のかわりに胡粉、金箔に代わって銀箔、黒箔、盛り上げは下地用胡粉。

メノウで磨き上げる工程は同じ。

絵の描写部分は膠を使用。日本画の顔料とテンペラ顔料は相似している。



銀箔は経年で自然に部分的に黒変している。

右の薄金色はたしか金箔以外のものだと記憶する。

実験はなかなか思うようには行かなかったが、かなりの共通点を見出した。