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高田郁「天の梯 みをつくし料理帖」

2021年07月09日 | た行の作家


ハルキ文庫
2014年8月 第1刷発行
2019年8月 第15刷発行
329頁

みをつくし料理帖シリーズ最終巻

結び草――葛尽くし
張出大関――親父泣かせ
明日香風――心許り
天の梯――恋し粟おこし

3話めまでは、まだまだ物語が続きそうな気配だったのが最終話で一気に大団円に進みます
野江の身請けの算段には驚きました
経営者としての澪の才覚に感心するばかり
徒歩組のお弁当や酪事件では小野寺数馬の助けもあったようです
そして、医師・源斎とのことも…^^

最後の二行
『雲外蒼天』
彼方の雲の切れ間から思いかけず強い陽が射して、丁度、天に梯子をかけたように、ふたりの目には移った
見事な終わらせ方です
タイトルは『てんのはしご』ではなく『そらのかけはし』と読ませます
こんなところも心憎いです

後は、登場人物たちのその後を描く「花だより」で本当にこの物語もお終い
残念ですけど満足の読書体験でした
巻末についている文政十一年の料理通番付表がまたいいんですよ!

NHKドラマ、時間をかけてでも黒木華さん主演で続きを制作してくれないかなぁ



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2 コメント

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大団円 (narkejp)
2021-07-11 13:00:18
ほんとに大団円でしたね。いろいろ配慮の身請け話。小野寺さんなど重要人物の回収もあって、源斎先生も納得の結末。
料理の目的・目標で、一般には健康のためというのに賛成です。プロの料理人としてはどうなのか、家庭の主婦・主夫との違いは、など少しの疑問もありますが(^o^)/
https://blog.goo.ne.jp/narkejp/e/4766dc6a89b64da863dcce59d53029e9
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narkejpさん (こに)
2021-07-11 16:09:38
源斎先生、身分を捨てることが出来るのか心配しましたが、想いが叶って良かったです。
満足のシリーズでした。
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