文藝春秋
2015年9月 第1刷発行
2016年4月 第10刷発行
243頁
宮下さん初読みです
高校生の時、たまたま体育館へ調律師を案内したことをきっかけに、ピアノの調律に魅せられた青年
彼が調律師として、人として成長する姿を温かく見守る物語です
悪人は出てきません
主人公に厳しい言葉を浴びせる人はいますが、悪人というほどではありません
世の中色んな人がいるよね、程度です
蓋の開いたグランドピアノから森の匂いがした、と感じた青年
調律師になるべくしてなった天才かと思いきや、努力に努力を重ね、悩み苦しみながらも、周囲の優しさに励まされ成長していく姿は読んでいて気持ちの良いものでした
美しい物語でしたが、現実味に欠けると感じた部分もありました
でも、それはそれで良しとします
熊谷達也さんの「調律師」を読んだ後で、本作を知りました
似通った題材を基にしても作家さんによって違うカラーに仕上がるものですね
余談
矢野顕子さんは調律師さんとどんな会話を交わすのかしら
是非、聞いてみたいものです
理解できないと思いますケド(・_・;)
カバーとカバーを外した中も素敵です♪
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