「リトルマン・テイト」
原題 LITTLE MAN TATE
1991年 アメリカ
ジョディ・フォスター初監督作品
天才少年・フレッド(アダム・ハン=バード)とその母(ジョディ・フォスター)とフレッドを英才教育へ導こうとする児童心理学者・グリアソン博士(ダイアン・ウィースト)
三者三様の姿をヒューマンタッチで描きます
生後数か月で文字を理解し、4歳で詩を書き、7歳の現在、天才児ゆえ学校になじめず世界情勢を憂え胃潰瘍を患っているフレッド
彼の唯一の話し相手は母親のディディ
父親はいません
しかし、ディディのフレッドへの情愛は深く、母子2人の暮らしは貧しくも明るいものでした
そこへ現れたのがグリアソン博士
フレッドを天才児だけを集めた頭脳オデッセイツアーに参加させたいといいます
我が子を普通に育てたいと考えるディディは一度は断りますが、フレッドの将来を考えるよう何度も説得されしぶしぶ承諾します
天才児であってもフレッドはまだ子供
大人と子供の世界の違いにとまどったり、同じ天才少年の悩みを我が事のように受け取ったりして混乱してしまい、天才児特集のテレビ番組出演中に逃げ出してしまいます
母親の元に戻ったフレッドのご機嫌な誕生パーティが開かれているところへ顔を出したのはグリアソン博士
少しバツの悪そうな博士を優しく受け入れるディディとフレッドなのでした
並みの少年以上の感性と優しさを持ち合わせるフレッドと彼を100%受容れる母親の姿はベタでも気持ちの良いものでした
グリアソン博士もフレッドと出会ったことで自らの過去に向き合うことができたようですし^^
「カプチーノはお熱いうちに」
原題 ALLACCIATE LE CINTURE
2014年 イタリア
南イタリア、レッチェのカフェで働くエレナ(カシア・スムトゥアニク)の夢はゲイの親友・ファビオ(フィリッポ・シッキターノ)と共同で自分たちの店を持つこと
ある日、性格も生き方も全く違うアントニオ(フランチェスコ・アルカ)と運命的な出会いを果たし恋に落ちます
13年後、ファビオと開いたカフェは順調、アントニオとの間に生れた二人の子供にも恵まれ多忙な日々を送っていたエレナを襲った突然の悲劇
それは自身が乳癌に冒されているという残酷な現実でした
その前から夫・アントニオとは上手くいっていませんでしたが、自分の病気を告げ家に戻ってもらうためアントニオの浮気相手で美容師の店に乗り込みます
浮気相手が髪が抜けたらウィッグを作ってあげると声をかけるシーンが良かった♪
こういう時、男は逃げるばかり
敵対する立場であっても女同士は分り合えるところが多いかと思いました
邦題から連想されるストーリーとは全く違うシビアな内容でした
熱烈な恋愛の末結ばれた男女でも時が流れれば恋は冷めてしまいます
恋が愛に変わり人間同士の連帯関係にスムーズに移行すれば上手くいくのでしょうがエレナとアントニオの“愛”はそう簡単にはいきませんでした
冷めてしまったカプチーノをもう一度温め直して…といったところでしょうか
エレナを中心に母親、叔母、同じ病室の女性、親友、ファビオらとの関係が丁寧に描かれているのも好感が持てました
エレナが自分の死後の様子を垣間見るシーンや、アントニオと病院に向かう途中若き日の自分たちとすれ違うシーンは切なくも温か
邦題から受ける印象がイマイチで映画館に足が向かなかった作品でしたが、なかなかの良作ではないかと思いました
「グーニーズ」
原題 THE GOONIES
1985年 アメリカ
海賊の隠した宝物を探すティーンエイジャー“グーニーズ”の冒険を描きます
冒険譚に、家族愛、恋、大人の事情などを絡めて最後はハッピーエンド
公開当時は新鮮で面白かったでしょうね
「炎の人 ゴッホ」
原題 LUST FOR LIFE
1956年 アメリカ
後期印象派画家、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの生涯を描きます
牧師の家に生れ、一度は伝導師として鉱山の町に赴任したものの劣悪な環境下で暮らす人々を目の当たりにし、自分の生き方や神の教えに疑問を持ちます
そもそも発達障害を持っていたと思われる彼には到底無理な仕事だったようで引き籠り状態になってしまいます
そんなゴッホ(カーク・ダグラス)を気遣い訪ねてくる弟・テオ(ジェームズ・ドナルド)
その後、画家として活動を始めるゴッホを経済面でも精神面でも支えてくれたのは画商を営む弟でした
数多くのゴッホの絵が出てきます
彼の制作年度順に全ての絵画を見たくなりました
ゴーギャン(アンソニー・クイーン)との確執は仕方のないものでしょうねぇ
ゴッホ本人が死の間際に語るように彼自身、もっと穏やかな生き方が出来ていたらどれほど幸せだったでしょう
でも、それだと現代に残る多くの名作は生まれなかったのかもしれませんね
「アップタウン・ガールズ」
原題 MAID IN MANNHATTAN
2003年 アメリカ
両親の遺産で好き放題に暮らしてきた女性(ブリタニー・マーフィ)が財産の管理を任せていた男性に全て持っていかれ一文無しになってしまいます
生活のため伝手を頼って見つけた仕事はお金持ちの一人娘(ダコタ・ファニング)の子守
子どものような大人と大人のような子ども
最初はいがみ合っていた二人ですが、互いの心のうちを知るに従い友情が芽生えていきます
笑いと涙と少しの感動と
自分には好みの内容でした
撮影当時8歳くらい?ダコタ・ファニングの演技力には脱帽
ブリタニー・マーフィは2009年32歳で亡くなっているのですねぇ
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます