徳間書店
2009年12月 第1刷
282頁
連作短編集です
かつて土屋三左衛門という名の武士だった飴売りの三左
顔はいかついが笑顔は天下一品
腕が立ち、肝も据わっており
江戸を舞台に喧嘩の仲裁から殺人事件の下手人探しまで解決していきます
三左の活躍を描く「観音のお辰」「唐辛子売り宗次」「鳥笛の了五」「佛のお円」
そして、最後の表題作「火の闇」で土屋三左衛門が武士を止めて飴売りになり、友の想い人であった小紋と暮らすようになった経緯が語られます
本作が北さんの絶筆です
「惜しい」という思いばかりがこみ上げ、読みながら切なくなりました
さらに書き続けておられたらどれほどの作品が遺せたことでしょう
三左の活躍の続きが読みたかったです、本当に…
もっともっとたくさん書いて優れた作品を遺せたでしょうに…。
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