文春文庫
2019年3月 第1刷
特別対談 佐伯泰英x谷原章介「磐音は最高のユートピアだ!」
359頁
江戸での遊学を終え故郷に戻った当日と翌日の僅か2日のうちに親友2人を失った夏から一年
江戸深川六間堀の金兵衛長屋に暮らす元豊後関前藩士の浪人・坂崎磐音は鰻屋での鰻割きの仕事だけでは日々食べていくのが精いっぱいです
残り僅かな米櫃を眺めながらまとまったお金が入る当てはないものかと思案しているところに、富岡八幡宮前で金貸しとやくざを二枚看板にした権造一家の代貸・五郎造が訪ねてきます
川向こうの浅草黒船町の顎の勝八親分が権造一家が仕切るはずだった深川永代寺の出開帳を勝手に取り決めてしまったのに腹を立てた親分が乗り込んでいくのに一緒に行って欲しいと頼まれます
第二巻で権造親分に借りのある磐音は手当は別として協力することにします
磐音の計算ずくでは動かない人の好さ、真面目さ、そして見事な太刀捌きにたちまち物語に引き込まれます
やがて磐音は故郷・豊後関前藩にうごめく陰謀を潰すため密かに国に戻り、悪の源・国家老の宍戸文六を追い落とし切腹を言い渡される寸前だった父・正睦を救う大活躍をみせます
関前藩の建て直しに道筋がつき一安心の磐音ですが、許嫁の奈緒が父親の病気と母親の暮らしを案じ遊里へ身売りしたと聞かされ暗澹とした思いに…
映画は結果のみでしたが原作にはあれこれ書かれているのかしら
次巻も楽しみです
表紙カバーは磐音の脳裏に浮かんだ、奈緒が花芒の原をひとり遊里に向かう旅をしている姿です
切ないわ~
そういえば、吉原の会所の四郎兵衛さんが登場します
ちょうど少し前のNHK制作のドラマ「吉原裏同心」を録画して観ているところで、近藤正臣さんで脳内再生されました
裏同心も読みたいですが先が長くなりそうです…
楽しみです♪
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