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武部健一「道路の日本史 古代駅路から高速道路へ」

2015年12月26日 | 新書

 

中公新書
2015年5月 発行
247頁

 

 

邪馬台国の頃には獣道しかなかった日本列島も、奈良時代になると幅12mの真っ直ぐな道が全国に張り巡らされ、駅馬の制度がもうけられた
中世には道路インフラは衰退したが、徳川家康は軍事優先から利便性重視に転換して整備を進める
明治以降は奥羽山脈を貫くトンネルを掘った三島通庸、名神高速道路を指揮したドルシュなど個性溢れる人物の手によって道路建設が成し遂げられる
エピソード満載でつづる道路の通史

 

 

第一章     世界の道路史と日本

第二章     律令国家を支えた七道駅路

第三章     中世―――乱世と軍事の道

第四章     近世―――平和の礎としての道

第五章     近代―――鉄道の陰に追いやられた明治の道

第六章     現代―――高速道路時代の到来

終章  日本を支えるシステムとしての道

 

 

「道路とは何か」
道路とは、交通のためにそれに耐える基盤を持ち、その上に一定の空間を連続的に備えた帯状の施設

 

 

日頃、何も考えることも無く使っている「道路」
高速道路は別として、大半が自然発生したものだと思っていましたが、とんでもない無知でございました
殆どが時の権力者、治世者が計画的に作ったり、作り直したりしたものなのです
名古屋の戦後復興道路計画の基盤は大正時代に既に決定していたものでしたっけ

 

 

こんな面白い本に出会えたのは某SNSのお蔭です

皆さんにお薦めします(^o^)丿

 

 


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2 コメント

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読みました。 (narkejp)
2022-06-09 20:21:30
たいへん興味深い内容でした。生活道路と高速道路の役割の違いは、律令制国家の頃からあったのですね。たしかに、東日本大震災のときは、高速道路は被災地に物資を輸送する用途に優先的に使われ、一般の旅行者は閉め出されました。やはり、生活道路とは異なる役割があったのだろうと思います。エミシの反乱を伝えるために駅馬が走る様子を想像すると、古代国家の凄さと非情さを感じます。
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narkejpさん (こに)
2022-06-10 08:25:55
新書は8割で、の私ですが本書は15割でも足りないくらいと思いました。
全ての読書好きにお薦めできる本ですよね。

224頁「道路啓開」の件
その言葉すら知らなかったです。

積読山にムーミンシリーズしか残っていないので再読しようと思います(*^^)v
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