私の休日(きゅうじつ)は、どこにも出かけずに一日(いちにち)家の中でゴロゴロと…。まったりと過(す)ごすことにしている。一週間しっかりと働(はたら)いているんだもの、週(しゅう)に一日だけの休みぐらい良いはずよ。でも、母親と休日が一緒(いっしょ)になるとそうもいかなくなってしまう。
「休みの日くらいどこかへ出かけたら? 一緒に行く人いないのかね」
母親はまるで独(ひと)り言のように呟(つぶや)く。もうほっといてよ、私の勝手(かって)でしょ。
「会社(かいしゃ)の人で、いるでしょ? 独身(どくしん)の…。ほら、仲(なか)の良い人――」
私はそうそうに自分の部屋(へや)へ逃(に)げ込む。そうしないと延々(えんえん)と母親は喋(しゃべ)り続けて、最後(さいご)にはお見合(みあ)いの話になってしまうのだ。私は、別に結婚(けっこん)したいなんて思ってないのに…。
私はベッドに横になりため息(いき)をついた。せっかくの休みなのに台無(だいな)しだわ。
どこからか声が聞こえた。「ほんとにいいの?」
私は飛(と)び起きた。今の…なに? 私は辺(あた)りを見回(みまわ)してみた。誰(だれ)もいるはずないのに…。また声が、「ほんとにいいの?」今度ははっきりとした声だった。
私は布団(ふとん)の中へもぐり込んだ。それでもその声は止まらない。
「うるさい! ほっといてよ。私の人生(じんせい)よ、どうしようと私の自由(じゆう)じゃない!」
私はベッドから落ちて目が覚(さ)めた。夢(ゆめ)だったの? でも、どこからが夢だったのか…。私はぼんやりした頭を何度も叩(たた)いてみた。
<つぶやき>休日には気分転換(きぶんてんかん)が必要(ひつよう)です。たまには一緒にお買い物なんかどうですか?
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