数年前、山野草の花が好きになってあれこれネットで調べはじめたときいくつかの疑問にたどり着きました。◯この花の科名が違うけどどっちが正しいの?
◯地域の名前がついているこの花は桜の品種みたいに勝手に地元の人が名付けてるだけじゃないの? 正式な名前?
◯この2つの花はどう調べても明確に違いが書かれてないけどほんとうに違う花なの?
特に私が名前を知るために買った図鑑などはお金の関係で旧版が多くて、どれにもあまり答えられないものでした。
そんなときに知ったのが今回の話題 Ylistでした。
米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList),http://ylist.info
APGIIIに基づくとされるこのインデックスは簡単検索で植物名をいれると科名や属名 参考文献などの答えをすぐに返してくれました。
最初に役立ったのは身近な植物をリストにしていたときです。
APGの新しい科名がわかり、外来種かどうかもすぐにわかりました。
またそのときに カラスノエンドウはヤハズエンドウが正式な名前だと知りました。Ylistを見るとヤハズエンドウの別名がカラスノエンドウとなっています。Wikipediaではカラスノエンドウの項はなくヤハズエンドウのところに別名としてかかれてます。もう昔の呼び名なのですね。名前が変わってる例としてはシロバナエンレイソウと呼んでいたものは最近の山の本や図鑑ではすっかりミヤマエンレイソウになってます。よく学会のことはわかりませんがそんな変化があるんですね。それが分かるYlistはありがたいです。
それ以降 疑問を感じるたびに調べています。
山野草に興味を持ってここ数年で買い揃えた図鑑はお金の関係で旧版ばかりなのでほんとうに助かっています。
私が頼りにしている「日本の野生植物」が30年ぶりに2015〜2017年に改訂新版が出されたのですがそれもYlistの分類にしたがってました。ネットのWikipediaの記載も同様で、新しいネット上の科名や属名は統一されてきているように感じられます。
やっとなのかもしれませんし、まだまだ気づいてない方も多いのかもしれません。
新しい本や図鑑でもYlistと異なる科名や属名を使っているものもありますので、?かなと思ったら面倒でもYlistで検索して確かめるようにしています。
そうやってYlistを使っているといくつか?がでてきました。
図鑑などでよく見かける名前との差異です。
例えば、
ダイモンジソウ 別名 ミヤマダイモンジソウ
イワカガミ 別名 コイワカガミ
別名ということは同種ということかと。
違いがわからず、場所で決めてると思ってた私には理解できたのですが、、、
多くの山の図鑑に載ってますよね。これからどうなるのでしょうか?
北岳にあった赤い花 アカイシミヤマクワガタと紹介されている記事が多いです。
でもこれはYlistで検索しても該当なし。ミヤマクワガタの別名にも載ってませんでした。
種として公認されてないということでしょうか?
高山植物の地域の名前がついたものでほかにも同じような事例をいくつも見つけています。
これから種が承認されるか、そうでなければ淘汰されるか別名に載るかいずれかの道をたどるのでしょうか?
最近読んでいる昔の写真集や本や図鑑に全く聞いたこともないような植物名がいくつもありました。地域の名前がついているのも多いです。それが今はどうなっているかYlistで調べてまとめてみようと思っています。
余談ですがコボトケスミレのような交雑種のスミレも載っていました。どこまで交雑種やシロバナ◯◯スミレなど独特な名前をつけられたスミレがYlistに載っているのかもおいおい調べてみたいと思います。