山梨の花を探して、楽しんで

山梨の豊かな自然に育まれている植物、特にその季節に咲く花について書いてます。

ガンクビソウのお仲間はどれだけあるのか

2023-08-13 11:55:01 | 山に咲く花
最近、近くの山の麓でガンクビソウのような花を見かけました。
あまりにも大きな花、、、存在感が半端ないです。




昔 一度高尾山の麓で見かけたことがあったなぁと思いながら写真をとって帰って名前を調べたらオオガンクビソウでした。雰囲気ぴったりの名前ですね。驚いたのは山梨県の絶滅危惧IA類だったことです。レッドデータブックを見たら分布は遠くの道志方面ばかりで個体数は非常に少ないと書いてありました。植物誌ではその地域以外では青木鉱泉の記載もあり、それほど稀なものでは当時はなかったようです。
気をつけて見てなかったのですが道の両側にそこそこ株数がありました。今度きちんと見に行ってみようかなぁ。

いい機会なのでガンクビソウの仲間を調べてみました。
キク科ガンクビソウ属あるいはヤブタバコ属のようです。
10種類 Ylistではどれも帰化植物とはされてませんでした。
◯ヤブタバコ◎
◯コヤブタバコ◎
◯サジガンクビソウ◎
◯ヒメガンクビソウ◎
◯オオガンクビソウ◎
◯ミヤマヤブタバコ◎
◯ガンクビソウ◎
◯ノッポロガンクビソウ◎  
◯ホソバガンクビソウ◎
◯コバナガンクビソウ(バンジンガンクビソウ)

◎が山梨県植物誌に記載されていたもので、暖帯地域で近畿以西に生息するといわれているコバナガンクビソウ以外はすべて山梨にあることがわかりました。

見分けるポイントは、
◯頭花の柄の有無
◯根出葉の形 
◯頭花の形や大きさ
◯葉の形
のようです。

地味な花なのであまり写真をとっていません。過去の写真を見直すとともに少しそれらしい花を特徴がわかるように撮りためていこうと思います。また写真がまとまったら整理してみます。








山梨のヤドリギの仲間

2023-02-13 11:52:11 | 山に咲く花
今日のお題はこれ!


葉っぱがすべて落ちた雑木林で足元に落ちてる美味しそうな黄色い実や緑の葉っぱです。
これを見つけると上を見て探します、ヤドリギを。
今の時期は山を歩くとほんとうによく出会います。
あとはなんというヤドリギなのかです。

いつものように山梨の植物誌を見てみると、ヤドリギの仲間は4種類しかありませんでした。
ヤドリギ、ホザキヤドリギ、ヒノキバヤドリギ、マツグミ です。
このうち  ホザキヤドリギとマツグミの2つは山梨県絶滅危惧種に1類に指定されていてそれぞれCRとENと希少なもののようです。
ヤドリギは常緑で冬は特によく目立ちます。
木に丸い大きな緑のボールがついているようです。

同じヤドリギでもホザキヤドリギは落葉して今の時期はぶどうのような実だけになっています。

実はヤドリギはAPG分類ではビャクダン科でこのホザキヤドリギはオオバヤドリギ科だそうです。
葉っぱが大きいのでしょうか?  葉っぱや花は見たことがありません。

植物誌には河口湖のうの島と白州町と生息地が書かれていますが山梨県RDBでは河口湖周辺の3メッシュで、
白州町あたりのメッシュは2005出現と生息地はかなり限られていました。
ただ前に詳しい方にお聞きしたときは富士五湖まわりにはいっぱいあると話されてましたし、私も奥秩父山系で見かけました。また山梨の植物誌には「普通」と書かれているので、あちこちにあるけど見つけにくいのかもしれません。最初の写真はホザキヤドリギの実です。

ヒノキバヤドリギはまだ見たことがありません。サカキ、ツバキ、ハゼノキ、ヤマツツジなど主に常緑広葉樹に寄生するそうです。植物誌では「少」となっています。今回この記事を書いていてはじめて知ったので今後山で探してみようと思います。

残る1つのマツグミは名前のとおりマツ科の樹木につくヤドリギです。
こちらは既存メッシュ内のせいか、家の周辺の公園でよく見かけます。グミと書かれているように昔は食べられていたそうです。こちらは植物誌では「稀」とありますがアカマツの多い山梨の里山でもときどき見かけるので同じように見つけにくいだけだと思っています。最初の葉のついた枝はマツグミのものです。
「日本のレッドデータ」のページをみるとこのマツグミが絶滅危惧種に指定されている都道府県が24とダントツに多いです。家のまわりは身近に見られて幸せなのかもしれません。同じような名前でマルバマツグミという種がありますが、これは屋久島の固有種でした。

実はこの4種類以外にアカミヤドリギというのも山梨にはあるとネットに書かれていました。実の色しか違いはないように書かれていたので、これからはヤドリギを見つけたらもう少しきちんと見てみようと思います。




















この秋に咲くハハコグサは?

2022-09-09 12:04:00 | 山に咲く花
ずいぶんと久しぶりのブログになります。
いろいろ見てきていて、気づきや違いの追記をしなくてはと思いながら、、、

今回は久しぶりに面白くて、他の方の参考になる花があったので書いてみました。
以前  秋に咲くキケマンを見つけて雰囲気が違うので調べたらナガミノツルキケマンだったということが
ありました。季節が変わって、よく知ってる花がまた咲いていたら別種かもしれないと感じる感性が必要なのだと学びました。
それから気をつけてみてるせいか、ナガミノ、、、は十数ヶ所で見つけました。面白いものです。
身近な例だとアキノギンリョウソウ(ギンリョウソウモドキ)もそうですね。

と思ってましたが、、、、、
問題は先日とったこの写真
普通のハハコグサだよね。と思ってたら秋に咲くアキノハハコグサというのがあって山梨県の絶滅危惧種でした。
環境省の絶滅危惧種でもあり、全国42都道府県で絶滅危惧種に指定されています。ありそでなさそうな花かな。
そういえばハハコグサは春咲くような、、
レッドデータブックによれば1968年に増富日向で見つかって以来、見つかってなく2018年のレッドデータブックの調査の時に見つかったようです。そこは御坂山系といわれてます。

今の時期 ハハコグサを見つけてもほぼ写真にとりません。今回はたまたまカメラを買い替えたばかりでマクロを使って見たくてとっただけでした。なので全身が写っておらず、
◯葉が基部を抱いている
◯上部で分枝する
などの特長が全くわからない。ただ基部を抱いてそうではなさそうかも、、、、。じゃこの花はなに?
去年もたしか同じ場所に咲いていたので(写真なし、、)、また月末にでも行ってみるかなぁ。

アキノハハコグサの花期は9-11月、今回の気づきでこれから御坂山系を含めてあちこちの山に登りにいきますがハハコグサを見かけたら、熱心に観察すると思います。楽しみがまたひとつ増えてよかったです。
みなさんもぜひ見つけてみませんか?






山梨のスミレ 〜エゾアオイスミレ〜

2022-03-20 18:27:00 | 山に咲く花
よく日のあたる南斜面ではなく、山の北側の下り斜面にありました。
まさかスミレに会うとは思わずびっくりしました。






太く短い距、巻いてでてきている柔らかそうな葉、側弁の毛などからエゾアオイスミレかなぁと。
どうでしょうか?

疑わしいと思われる方は八人山の北側の尾根、尾根から下る北斜面に行き、確認して
ぜひ結果を教えてください。




山梨のスミレ 〜ヒナスミレ、タチツボスミレ、?〜

2022-03-16 18:52:00 | 山に咲く花
このところの初夏のような陽気で里山に木の花が咲いてきました。
ダンコウバイ、フサザクラ、キブシ、ハシバミなどまさに一気にという感じです。
前回、アオイスミレが本格的に咲き出した里山も同じでした。
スミレはというと、雪が残っていて遅れていた場所にもアオイスミレが咲き出し、すごいことになっています。
こんなアオイスミレが咲く山ってほかにもあるのでしょうか?



そんな中、いくつかのスミレの葉がでてきていました。楽しみです。
来週かなぁと思っていたら3つのスミレが咲いていました。

一番多く葉っぱが出ていたヒナスミレだと思います。

葉っぱの形からノジスミレかなぁと。標高からいえばコスミレがあってもいいはずですが、、、

一番悩ましいのはこれです。横から見ると、、

側弁にも花柄にも毛がいっぱい。うすいアカネスミレかなぁ?

そしてとなりの沢筋にはこのスミレがありました。
かなりしろっぽいですが、タチツボスミレかと。

間違いはご指摘いただくととっても嬉しいです。
よくご存知の方  よろしくお願いします。