山梨の花を探して、楽しんで

山梨の豊かな自然に育まれている植物、特にその季節に咲く花について書いてます。

山梨県の植物誌がそろそろ欲しい件

2021-01-24 20:07:00 | 保護活動
植物に関する本は貴重な情報がいっぱいだし、発行部数が少ないので
結構高いです。
最初はネットで十分と思っていたけれど最近身近な植物をまとめていくとその必要性が
すごくわかるようになった。
そこでと中古の本を探していたら、
他の県の植物誌やレッドデータの植物についてまとめた本をたくさん目にすることになった。
中でも関心したのはお隣長野県の「長野県のレッドデータ植物図鑑」だった。
この2014年に発行された本には絶滅危惧種の植物が6つの生活環境に分けて、代表的なものが
写真つきで類似種との違いも含めて丁寧に説明されていてとてもわかりやすかった。
守りたい人、見てみたい人にとってこれ以上のものはないだろう。
近くの図書館で借りられるようなので利用してしっかり勉強したい。

もう一方、「植物誌をつくろう! 神奈川県植物誌2018のできるまでとこれから」という本を
目にした。
そのはじめにこう書かれていた。

「植物誌」とは、植物の戸籍簿とも言われ、」

山梨の戸籍簿は、
1958年の植松先生の「山梨の植物」
1981年の植松先生の「山梨の植物誌」
1982年の山梨県が発行した「山梨県植物誌」  となる。
それ以降、もう40年近く戸籍が更新されていないことになる。
ネットで見かけた他県の植物誌を見るにつけ、とても残念ことだと思う。
すでに60年以上も前から行われていた文化がうまく継承されてないのかも
しれない。

昨年 山梨県植物誌をデータベース化し、
今年から身近な地域や山の植物をそれに基づいてまとめようとしているが
あまりにもリストに入っていない植物が多いびっくりしている。
もちろん植物誌には外来種も含まれているので、オオカワジシャなどのように
それ以降山梨に入ってきたり確認された植物もあるが、見過ごされていた
身近な植物も意外に多いのです。
2018年のレッドデータブックの植物でなかったものもデータベースに追加しているが
それでも全然足りない。

そろそろ山梨の植物誌を更新する時期になっているのではないだろうか。
また定期的に更新することを明確にしていけば、こういった文化も継承されていくの
ではないだろうか。昔の関連する書籍を読むと多くの中高の先生が関与されていたことが
よくわかる。山梨は自然が多い県でそれを大切に後世に引き継いでいかなければいけない
県であるとも思う。
もう一度、県全体で植物誌を見直す作業に早急に着手し、また昔のような文化をつくり
あげていってほしいと思う。それはきっと二つのユネスコパークの活動今後も支えていく
ものになると思う。



花咲く北杜

2021-01-16 13:10:00 | 花探し
最近図書館で見た花の本で驚いたものに「花咲く北杜」がある。
ほおずき書籍があちこちの地域の花を取材しては写真集としてまとめてだしているもののひとつにあたる。
写真を撮影された安原さんという方は船橋の方らしく、何年かに渡って時々こられて撮影されたようだ。
2008年の出版なのでそれほど古くない情報だ。

驚いたのはかなり珍しい絶滅危惧種が載せられていることだ。
たぶん地元の詳しい方が取材協力されているのだと思う。
ウチョウラン、ミヤマアケボノソウ、リンネソウなどの山で見られる花もあるが、麓というかもっと低い地域で撮影されたものも多いように感じられた

これを見ながら、北杜市の花についてあまりよく知らなかったことに気づいた。
特に八ヶ岳では権現岳と編笠岳山の花を見に行くことはあっても残りの広大な裾野にあたる地域の花探しはそれほどしたことがなかった。そういえば昨年春偶然知ったあまり知られていない遊歩道を歩いたが花の種類が豊富だったし、秋に歩いた川沿いの道もあまり知らない珍しい花が多くあった。

そういうこともあって少し調べてみると花探しに行きたい場所が続々と出てきた。
小淵沢のたくさんの湧水、その中の鳩川湧水はなんと標高1240m、あの甘利山の椹池と同じ高さだ。
これより高い池や湿地は美し森周辺にいくつもあって名前がない場所もあった。

草原を検索してみると「清里高原」にこんな花があったと書かれているブログなども多かった。
清里高原だと広範囲でわかりづらいが、遊歩道やハイキングコースがあちこちにあるのでていねいにあたっていけば季節の花が楽しめる道を見出すことができるかもしれない。

春先から忙しくなりそうだ。



守りたい花と守り方

2021-01-14 19:21:00 | 保護活動
最近、近隣の花についてしらべてみたら、
私が知らなかっただけなのだと思うが、
近くにもたくさん花を楽しめる遊歩道があり、群生地と呼ばれている場所がたくさんあることがわかった。
今でも群生地が残っているかは今年確認してみようと思っている。
またその群生地については過去からいろいろな議論があったことも同時にわかった。

家の近くに絶滅危惧種の花が咲いている場所が何箇所かある。
ただ囲われたり保護はされているのは一部にすぎない。
以前その保護について関係する人と意見交換をしたことがあります。
その方の意見は柵で囲ったりすれば珍しい植物があることがまわりに知れ渡り、
花が可愛かったり、希少価値のある植物だったら盗まれてしまうというのだ。
今でも多少取られた後はあるし、平然と倒木や砂利を積まれたりしているといっても、
こんな可愛い花だから大勢の人に見てもらいたいといっても、
全く聞き入れてもらえなかった。
知られてしまったら、人の悪意は防げないと。
また盗む人は根こそぎ取らないし、他人にはいいふらさないからとも。
本当にそうなんだろうか?
地元の人なら分かる気がするが業者などがくればひとたまりもないとおもう。

今回見つけた多くの小さな群生地は地元の人に守られひっそりと続いている
ところも多い。それが抑止力になっているのかもしれない。
ただどんな方法がベストなのかは花や環境によっても大きく違うに違いない。

今自分にできることは、
ひそかに楽しみ、これからを常に考えておき、見守っていくことだと考えている。