山梨の花を探して、楽しんで

山梨の豊かな自然に育まれている植物、特にその季節に咲く花について書いてます。

とってもわかりやすいコウモリソウとオクヤマコウモリの見分け方

2023-07-23 13:27:06 | 似てる花の見分け方
よく山で見かけるコウモリソウですが数年前からオクヤマコウモリもあることがわかった。
その時に調べた見分け方は、
オクヤマコウモリは「葉に翼があり基部は茎をだく」と書かれていました。その図鑑のオクヤマコウモリの同じような写真がこれです。

右側は拡大したものです。翼があるのは見て取れますが、茎を抱いてるかは微妙かなと。他に多くを見てると茎が茶色くてくねくねしてて葉柄に翼があるものがあるのでそれかなと思ってました。

ところが先日登った山でこれはわかりやすいというオクヤマコウモリを見つけました。


右側は拡大したものです。
翼があり、茎をだく。これだけわかりやすい例はないですね(笑)。
なので私的にはここまでのものだけオクヤマコウモリに認定することにしました。




このイチゴの花はなんだろう?

2023-07-20 13:44:38 | 似てる花の見分け方
先日 櫛形山で見かけた小さな花。見るからにイチゴの仲間のような感じだ。いつもなら山梨にあるイチゴはと調べるのだけど、最近の「らんまん」を見ているとまずはじっくりと植物を観察することが大事だと感じたのでやってみましょう。



○花弁は白く細く5枚が五角形の対角線に広がる。
○花弁より額のほうが大きく、かなり離れている。
○葉は5枚、奇数羽状複葉
○葉裏は白い(毛で覆われている)
○対生
○葉柄や茎などに鋭いトゲあり

「日本の野生植物」木本編のバラ属の分類でいけば、
第一関門は、
○托葉は葉柄に沿着か、離生か
 → 下の写真を見ると葉柄についている。
 こういうのもきちんと観察してないといけませんね。
第二関門
葉は単葉か、3〜多数の小葉か。
 → 5枚でした。
第三関門は葉の裏面が緑色か白色か。
 → 白色

これで候補は7種、第四関門が花の色なので
白色だと2つに絞られました。
エゾイチゴとミヤマウラジロイチゴです。
次の関門は茎や枝の針、茎や枝や萼などの毛、花枝の葉の数と
比較ポイントがいっぱいありました。またそれぞれに変種もあります。花枝の葉の数からいえば写真の植物はミヤマウラジロイチゴが妥当な気がします。

山梨県植物誌をみるとミヤマウラジロイチゴだけでなく、北海道に分布とあるエゾイチゴが金峰山にあると書かれていました。これはこれで稀な例として確認してみたいものです。

残りは変種にあたるかですが、
葉裏が緑のシナノキイチゴではないので、残りはイシヅチイチゴ。茎に刺針と軟毛を密生し全体に小型とあります。写真を見る限り雰囲気が違います。

また植物誌のミヤマウラジロイチゴの欄に櫛形山には腺毛のないナエバキイチゴがあると書かれていました。このナエバキイチゴは手持ちの日本の野生植物旧版にはのっておらず、Ylistではミヤマウラジロイチゴの別名の扱いでした。
いずれにしても茎や枝や萼のトゲや毛をよく観察すれば確定できそうです。ナエバかどうかも含めて。


 





櫛形山で見分け方の修行しましょう!

2023-07-18 19:31:35 | 似てる花の見分け方
いつも見てくださってる方 ありがとうございます。
ずっと見分け方について書いてきましたが頭の知識を実際の使える知識に変えるいいチャンスがやってきましたのでご案内します。
櫛形山の池の茶屋から裸山コースにはいい教材がそろいました。
私は少し前にいってきました。

楽しんでいただきたい見分けてほしい花は以下のものです。

初級編
◯カワラナデシコはエゾカワラナデシコか?
◯登山道で見かけるトリカブトはなんという名前か?その同定ポイントは?
◯色の濃いグンナイフウロはタカネグンナイフウロではないのか?

中級編
◯裸山などで見かけるウマノアシガタをアカギキンポウゲというひともいるがどっちなのか?それとも両方あるのか?
◯裸山などで見かけるコウゾリナはアカイシコウゾリナではないのか?
◯アヤメ平のコウモリソウの中にはオクヤマコウモリは混じっているのか?
◯桜峠で咲き始めている黄色い花はコキンレイカか?キンレイカ?

上級編
◯桜峠、裸山、アヤメ平でツレサギソウの仲間を見つけて同定せよ。
◯バラボタン平などで見かけるテンナンショウはヤマナシテンナンショウとユモトマムシグサの割合はどのくらいか?

図鑑やブログは読むだけで納得しわかった気になりますよね。
でも現場では迷うことばかり、ぜひ一度櫛形山にでかけて悩んでみてください。




7月までの積み残し  わからない名前の花

2023-07-09 11:15:31 | 似てる花の見分け方
6月になって高めの山に行くようになっていっぱい普段見慣れない花を見るようになりました。写真の保存先が壊れたり、これを書いていたタブレットも変えたのでよけいにたまってしまいました。

時間がとれる秋から冬の課題として書き出しておきます。
◯ムグラの仲間再整理  
 いっぱい写真がとれました。葉の形や数で迷うものいくつかあり。
◯カラマツ  特にムラサキカラマツ
 花が紫のもの多数見かけた。対馬にしかないそうだが持っている「日本の野生植物」には記載なし。県立図書館で最新版みないと。
◯イワカガミの仲間
 ヒメ、コ、ヤマ、シロバナ 
◯フウロソウ
 ハクサン、イブキ、カイ、タチ、コ、アサマ、グンナイ
 写真はありそう。エゾ、ミツバ、シコクないかも。
◯キソチドリの仲間
 ミヤマ、キソ、ホソバ、ナガバ
◯チドリの仲間
 上を除いた華やかな方
 シロウマ、ミズ、ノビネ、テガタ、ニョホウ、ハクサン、ヒナ?、フジ?
◯これまでの見分け方記事への写真追加

最近長野によくいきますがオオバとかオオとかつく花が多くて面白いです。
でも寒いところ多いのになんであれほど大きく育つのでしょうか? 
驚きます。