国営諫早湾干拓事業潮受け堤防排水門(長崎県諫早市)の開門義務を負う国が期限(20日)までに開門しなかったことに対し、干拓事業で深刻な被害を受けている漁民らは21日、諫早市で抗議集会を開きました。
(写真)拳を固めてたたかいの継続を
誓う原告漁民・弁護団・支援者ら。左
側着席しているのは農水省担当者=
21日、長崎県諫早市
集会では、福岡高裁確定判決(2010年12月)による開門命令を無視する安倍自公政権に対し、「国が確定判決を守らない憲政史上前代未聞の事態。三権分立の基本原則を踏みにじる暴挙に断固抗議する」との決議文を提出。出席した吉村馨九州農政局長らの農林水産省幹部らは謝罪も一切せず、開門実現のめども示さなかったため、会場から「なぜ開門できなかったのか説明すべきだ」などの怒号が相次ぎました。
佐賀県大浦漁協の男性(61)は「漁民は毎日困っている。海が元気になるまでたたかう」と訴えました。
開門を求める「よみがえれ!有明訴訟」の馬奈木昭雄弁護団長は、「安倍内閣の暴走を決して許さない。国民の声を結集しよう」と呼びかけました。
税金浪費や環境破壊の石木ダム(長崎県川棚町)建設に反対する男性が連帯あいさつ。
日本共産党からは、仁比聡平参院議員、原口敏彦長崎県知事候補、堀江ひとみ県議が駆けつけ、仁比氏は「漁業被害という事実と証拠に基づいた開門命令に従わないのは、独裁に等しい蛮行。党国会議員団も有明海再生に取り組む」と語りました。