今日は何を食べようか、どうしたら学校の教科書を安く手に入れられるか、せめて日曜ぐらいは映画館に―。イタリアの小都市に生まれた少年の家族は日々の生活に頭を悩ませていました▼少年の母親は布地を寄せ集め、手作りで子どもの服を。「裕福な家の子の服にも見劣りしなかった。シンプルで控えめな、本質的なものを求めるぼくの好みも、子どもの頃のそんな経験から育まれているのかもしれない」▼自伝のなかで振り返っているのは . . . 本文を読む
一夜明けた銀世界。首都圏では、きのうの早朝から雪かきに追われた方も多いでしょう。記録的な豪雪に見舞われている地域の人には笑われそうですが、慣れない作業に腕や腰が痛い▼雪かきにもコツがあるそうです。重労働なので準備体操はもちろん、体全体を使ってひねりすぎない。無理のないペースでコツコツと、できるだけ複数でやること。札幌を拠点に活動するウインターライフ推進協議会が紹介しています▼都心から外れた丘陵のマ . . . 本文を読む
「千の言葉よりも、こうした写真は人の心を動かすことができる」。ローマ法王が原爆直後の長崎の姿をきりとった一枚の意味を世界に問い直しています▼「焼き場に立つ少年」と名付けられた白黒の写真。口を真一文字に結んだ直立不動の10歳ぐらいの少年。背には眠ったように死んでいる弟がくくりつけられています。唇をかみしめ、じっと前を見つめる裸足(はだし)の少年からは涙も出ないほどの悲しみがひしひしと▼終戦の翌月に来 . . . 本文を読む
公開中の映画「ヒトラーに屈しなかった国王」は、第2次世界大戦中、ドイツ軍に抵抗し続けたノルウェー国王ホーコン7世を描いています。協力を迫るドイツ公使に毅然(きぜん)と対峙(たいじ)する姿は見る人の心を揺さぶります▼ノルウェーでは国民の7人に1人が観賞した大ヒット作品。映画では描かれていませんが、占領下のノルウェーでは無数の国民がレジスタンス運動に加わりナチスに抵抗しました。その記憶が受け継がれてい . . . 本文を読む
日曜夜のテレビドラマ「陸王」を欠かさず見ています。経営危機に陥った老舗の零細足袋業者が苦境を脱するため、地下足袋の技術を生かしたランニングシューズ「陸王」の開発に乗り出すという物語です▼ドラマでは、故障に苦しんでいた実業団のランナーが「陸王」を履き、見事復活。「陸王」の開発を妨害する大手メーカーのシューズを履いたライバルに競り勝った場面が見どころでした。ここでポイントとなったのが着地方法です▼日本 . . . 本文を読む
きょうから師走。今年の締めくくりとともに新しい年を迎える慌ただしさ。1年が終わる前に、さまざまな帳尻合わせにいそしむ月と考える向きも多い▼国会では森友学園への国有地値引き問題をめぐり、口裏合わせがキーワードに。口裏の語源は人の言葉を聞いて吉凶を占う口占。そこから相手の口ぶりで心中を察する意味になりました。互いに裏の事情を知りながら表向きの言葉を示し合わせる口裏合わせは、今年はやった忖度(そんたく) . . . 本文を読む
米国では核兵器使用を決めるのは大統領とされています。米上院外交委員会で、この大統領権限をめぐって公聴会が開かれました(14日)▼米議会でこの問題が取り上げられたのは41年ぶりといいます。トランプ大統領は「北朝鮮を完全に破壊する」など、過激な表現で核使用を示唆してきました。今回、公聴会が開かれた背景には、北朝鮮危機で核兵器が使われるかもしれないという危機感があります▼公聴会でマーフィー議員(民主党) . . . 本文を読む
5年前に政権を交代した後の所信表明。安倍首相は国民の危機感をあおりながら「危機突破内閣」と名付けました。政治的挫折を経験した人間として過去の反省を心に刻み、丁寧な対話を心がけると▼昨日の所信表明。相変わらず国難をあおり、ひたすら政策の実行を連呼しました。前はうわべだけでも未来や挑戦を口にしましたが、いまや語る中身もない。行き詰まった政権の姿です▼安倍首相は野党に転落した間、国民の厳しい声を糧に政策 . . . 本文を読む
「それは共産党への熱い熱い評価があったからです」。19日投票の大阪府議補選(東大阪市区、定数2)で日本共産党の、うち海公仁候補の推薦を即決した新社会党大阪府本部▼その理由について副委員長の松平要さん(東大阪市議)は街頭演説で力説しました。「(共産党は)衆院選で自らの身を切ってでも野党の共闘、そして憲法と平和を守るたたかいを前進させてきた」▼衆院選で迷ったが「やせがまんの共産党に比例は1票入れた」と . . . 本文を読む
恒例の流行語大賞の候補30語が発表されました。選考委員会によると、今年は例年と比べて“ポスト真実”のように負の言葉が多いといいます▼“忖度(そんたく)”もその一つでしょう。国が“空前絶後の”優遇をした森友・加計学園。そこに安倍首相や官邸の意向が働いたのではないか。世間でも国会でも大焦点となった国政私物化の疑い。その核心部分を表 . . . 本文を読む