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戦後処理の不公正にメスを ― 日ロ領土交渉で紙氏 解決の道示す

2016-12-13 | 諸外国との外交

 日本共産党の紙智子議員は12日の参院沖縄北方特別委員会で、日ロ領土交渉について「歯舞、色丹の『2島先行返還』はありうることだが、その場合は中間的な条約と結び付けて処理することとし、平和条約は領土問題が最終的な解決にいたった段階で締結すべきだ」と求めるとともに、「戦後処理の不公正にメスをいれることなしに領土問題の解決はない」と主張しました。

 岸田文雄外相は「北方4島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するというのが基本方針だ」と明言。「日ソ共同宣言(1956年)第9条は、歯舞諸島、色丹島は、日本とソビエト連邦(当時)の間に平和条約が締結されたのちに、現実に引き渡されると明記してある」と指摘。同宣言を含め「日ロ間のすべての諸文書・諸合意に基づき、基本方針のもとしっかりと交渉を進める」と言明しました。

 紙氏は「日ロ領土問題の根本は、『領土不拡大』という第2次世界大戦の戦後処理の大原則を踏みにじり『ヤルタ協定』で『千島列島の引き渡し』を決め、それに拘束されサンフランシスコ平和条約で『千島列島の放棄』を宣言したことにある」と強調。「この戦後処理の不公正に正面からメスを入れることなしに、日ロ領土問題は解決することはできない。日本共産党はかねてから、全千島が本来日本に返還されるべき領土という立場だが、原則に立ち返り交渉してこそ、国後、択捉を取り戻す道も見えてくる」と主張しました。


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