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石原元知事 責任転嫁に終始 ― 豊洲移転問題で「弁明」の会見

2017-03-04 | 地方政治

瑕疵担保免除まともに答えず

 東京都築地市場(中央区)の移転先として、土壌汚染された東京ガス豊洲工場跡地(江東区)の用地取得を強引に決定した石原慎太郎元知事が3日、千代田区の日本記者クラブで会見しました。

 石原氏は「知事在任中に豊洲移転に向けて、事業が大きく進んだことは間違いない」としながら、計画を進めた自らの責任について「自分は専門家ではない。知事本局長が上申してきたから裁可した」と無責任な態度に終始しました。

 石原氏は移転計画について、1999年4月の知事就任時点で豊洲移転が既定路線だったかのように述べ、「行政の結論として是としたから、当然認可せざるを得なかった。議会も(予算を)承認した」と自らの責任を逃れる発言をしました。

 2011年3月に東京ガスグループと結んだ用地売買の契約書で、東京ガス側の土壌汚染対策費の負担を78億円にとどめ、土壌汚染対策費が増大しても同社がそれ以上の責任を負わない瑕疵(かし)担保責任の免除を行ったことについても、「法律的判断をする知見がなかった」「都側からの質問(昨年10月)で知った」「その事実は全く知らなかった」と驚くべき発言を繰り返しました。

 この問題で質問が相次いだのに対し石原氏は、交渉を担当した浜渦武生元副知事や当時の知事本局長らに任せていたと述べ、自らの責任を回避する発言に終始しました。

 石原氏は一方で、豊洲予定地について、土壌汚染対策工事の実施後も高濃度の有害物質が検出されているにもかかわらず、「専門家が安全と言っている。もっと大事なことは宙ぶらりんの豊洲を一刻も早く稼働させることだ」と強弁。

 深刻な土壌汚染地を購入し、新市場整備費にこれまでに6000億円もの都費を投じた自身の責任は棚上げし、移転計画を延期し新市場用地の土壌汚染問題などを再調査している小池百合子知事を非難しました。

 石原氏をめぐっては、築地市場で再整備する方針を転換して豊洲移転を決定した責任や、土壌汚染の原因者である東京ガス側の責任で行うべき土壌汚染対策費負担の多くを都が負担した責任、ずさんな土壌汚染対策を進めた責任などが問われています。20日午後1時には都議会の百条委員会が石原氏を証人喚問します。

百条委で徹底究明へ

党都議団 大山幹事長がコメント

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(写真)大山とも子幹事長

 石原慎太郎元都知事が3日行った会見に対して、日本共産党都議団の大山とも子幹事長は次のように語りました。

 石原氏は記者の質問に対して、部下が決めたとか、専門家が決めた、自分は素人だなどと、自身の責任逃れに終始したことには、あきれ果てました。

 都が2011年に東京ガス豊洲工場跡地を購入した時に、石原氏自身が東京ガス側に土壌汚染費用の追加負担は求めないことを文書で約束したことについても、去年の10月に都から質問を受けて初めて知ったなどと答えたことは、無責任もはなはだしいと思います。私たちは、一貫して築地市場の豊洲移転はやめなさいと言ってきました。なぜ土壌汚染がひどい東京ガス工場跡地を市場用地として無理やり購入したのか、百条委員会で真相を徹底究明するために全力をつくす決意です。


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