「歩くZ旗」みね姉のひとりごと ~矜持 国を護るということ~

私たちを護ってくれている自衛隊を、私が護りたい!そんな気持ちで書いてきました。今は、自衛隊との日々の大切な記録です

出港風景   輸送艦しもきた

2015年01月30日 | 海上自衛隊
先日、田母神閣下の講演会に出席していたのですが、


その後、少し会場を早めに出ると…


グレーのおふねが目に入りました


会場のすぐ後ろは博多港ですので、


そこにいるようです。


…しかし、昼間までいなかったのに???


と思いつつ、ともかく博多港ターミナルに走りました


講演中、閣下が後半、


「護衛艦」を連発されるものだから、


すっごい見たかったんですよね(笑)


そしたら、真裏にいた、と。


自衛隊の女神様、いつもありがとうございます


あの位置からマストが見えたという事は、


結構大きめの艦…輸送艦か


しかし、博多港ターミナルの港についているのがわかったのはいいのですが、


飛行機と同じで、


乗客でなければ中に入れません。


係員に尋ねると、


3回の展望テラスでないと見ることはできないようでした。


仕方なく、そちらに向かったのですが、


存外、これはアタリでした


何故なら…






甲板とほぼ同じ高さだったから(笑)


ん~ナイスビューポイント


はい、というわけで、輸送艦しもきたでした


しもきたさん、この前は佐世保でもお会いしましたよね







…と、思って見ていると、


もう、舷門でラッタルの収納準備が始まりました。


えっ????もう????


到着してそんなに時間たっていない様子なのに。


2時間もいなかったと思うので、


本当に、なんかの作業のためだけに立ち寄った、


タッチ&ゴーだった模様。


そんなわけで、直ちに出港作業が始まりました。







お馴染の出港風景、舫い作業です。



下で待っているのは、こういう時、舫いを外すお手伝いをするための、


地本の方がたです。


…一度でいいから、お手伝いをしてみたい…


いつも、そう思いながら見ている作業です(笑)






すると、息せき切って現れたおじさんが、いきなり、


「ちょっとすみませ~~~~ん教えてほしいんですけど~

 この船(←おじさんの中ではこっちの字だったはず)の名前~」


と私の隣で叫んだ。


一見、近そうに見えるけど、声は絶対に届いていないとわかったので、


「輸送艦しもきたです」


と、しもきたの皆様に代わって答えました(笑)


「えっ???なに???」


おじさん、ちょっと耳が遠いご様子。


「輸送艦しもきた、です」(←大きな声ではっきりと)


「あ、そう。…くわしいね!

 じゃあ、もうひとつ聞いていい?」


「はい、どうぞ」


「これ、輸送艦って、なんでここ平らなの???」


「あ~、輸送艦だから平らなんですよ。

 その方が輸送効率がいいので。

 陸上自衛隊の車両なんかを運ぶ時によくつかわれます」


「えっ?じゃあ、上だけ???この中には何も載せないの?」


「いえ、中にも載せます。車両とか戦車とか。

 ただし、後ろ半分はLCACという水陸両用ホバークラフトを2隻載せています」


「へぇ~~~~。じゃあ、あの扉はなんなの?」


あの扉↓↓↓↓この日はもちろん閉まってます。(写真は昨年の佐世保のです)



「あ~、あそこから車両を積み込むんです」


「あ、あそこから~。なるほどね~。

 じゃあ、この船、武器とかはないの?」


「あれ(CIWS)だけです。大砲とかあると邪魔じゃないですか」


「たしかにね~。いや~、ありがとう


そうして、しばらくそのまま出港作業を眺めていると、


出航ラッパが鳴り、出港用意が聞こえました。


艦がゆっくりと動き出します。





この瞬間、たまらなく好きです






すると、さっきのおじさんが、


「この船、なんで真横に動くの????」


「タグボートが後ろから引っ張っているからです。

 後で見えると思いますよ、タグボート」


「あ~、あれ???あ、見えた!!」





       ↑↓タグボート




入出航作業における、タグボートの様子は、


さながら、姫君のエスコート(に、私には見える)です。


ここでおじさん、


「いや~、ありがとう!」


と言って、去っていきました。


これを機に、おじさんが自衛隊に興味を持ってくれて、


応援してくれるようになってくれるといいなぁ…と、


なんちゃって広報幕僚は願うのでした(笑)











大分、離れました。


…ラジオでも言ったのですが、


昨年、練習艦隊がガタルカナルに立ち寄った時、


137柱の英霊の御遺骨を、


遺骨収集ボランティアから受け取り、


日本に帰国させてくれたことがありました。


この時、かしまの艦長は実習幹部たちに、


出港の際、出港の美学について語られたのだそうです。


こういう「出港の美学」というような世界観に弱い私は、


萌え萌えしながらその記事を読んだわけですが、


かしまが、ガタルカナルを出港する時も、


そういう美しく見える出港を演出されていたようです。


ある海自OBの元艦長さんにお会いした時にも、


「出港の美学というものがあると聞いたのですが、

 やっぱり、そういうものなのですか?」


と尋ねたところ、


「そういうもの、じゃなくて、そうあらねばならないんだよ」


ときっぱりと仰ったのを聞いて、


惚れぼれしてしまったことがありました(笑)


いや~~~カッコイイ


…ということで、


ただでさえ出港大好きなのに、ますます好きになってしまった私でした


その出港の美学に思いを馳せながら、


しもきたをお見送り…ちょっとした至福の時間でした。