![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/73/c64e11dac81f922c33ed13396e3c553e.jpg)
6月7日、0900時、
護衛艦「いせ」と護衛艦「きりしま」が、リムパックに向けて呉を出航しました。
お見送りに行って参りましたので、
その様子をお届けいたします。
この日は、いろんな手違いがあり、前泊ではなく、
始発の新幹線で向かいました。
出航のお見送りは、基本的に乗員の御身内の方に限られていますが、
日ごろ何かとお世話になっている、
「いせの海江田艦長(笑)」に、さらに我儘を言い、
彼女さんの代わりに
ずうずうしくお見送りさせて頂きました。
ちょっとお渡ししたいものがあり、出航前になんとしてもお目にかからねば、
と思っていたのですが、
出航 ⇒ 0900時
面会 ⇒ 0830時まで
なので、始発で行ったため、けっこうギリギリ…。
門について受付をしたのが、もう15分前で、
しかも、いせの舷門まではけっこう距離があるので、
とにかく走りました。(別に自分の彼氏に会うとかでもないのにね(笑))
そして、ようやく、桟橋に入ったくらいの時に、
メールが…
「もう桟橋にいますか?」
副長さんだぁぁぁぁ~~~~~
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そして、海江田さんからも、同じメールが。
猛ダッシュで走り、
お二人に、「桟橋なう」をメールしました。
いせの方を見ると、いせの格納庫からご家族と思しき人々が上陸している…
やっばい!!!!
なんとかギリ間に合って、舷門で海江田さんを呼んでもらおうとしたら、
ドンピシャのタイミングで海江田さんがご登場
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よかったよ~、間に合って
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いろいろなお礼を兼ねて、ささやかな贈り物を、と思っていたら…
海江田さんもお土産を用意してくださっていて、
なんか、プレゼント交換みたいになりました(笑)
それがコチラ↓↓↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/1c/f76bad5031caf8c5fefaed9453b6d331.jpg)
キューピーが一人増えました(笑)
そんなこんなで、お話していると…
今度は副長さんが来てくださいました
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/onpu.gif)
海江田さん、入れ替わりで舷門へ。
腕章をつけていたので、当直士官だったみたいですね。
「今朝来たの???」
と副長さん
「はい、さっき来ました(笑)」
「よく来たねぇ(笑)」
「…だって、いせの出航は見た事なかったんですよ~」
「あれ?そうなの?」
「はい、入港は見た事あったんですけど、出航はまだなんです」
「そうなんだ。今日は家族が来ているから、『帽振れ』もするからね」
「ヤバいです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/rabi_cry.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/rabi_cry.gif)
「もうすぐ、隊司令と、隣のきりしまの艦長が出て来られたら、もう閉めるから」
と副長が仰ってほどなく、
海江田さんが
「まもなく、隊司令が出られます」
と呼びに来られたので、ここで副長さんは艦内に戻って行かれました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/5f/a5a4603caeedfe14b96cfcc852f1d617.jpg)
ほどなく、きりしまの艦長さん、
しばらくして、隊司令が出てこられました。
舷門で敬礼して見送る乗員さんたち。
海江田さんの敬礼は、ひときわ美しい敬礼に見えました。
この姿を、彼女さんにお見せしたかったなぁ…。
そう、この日はいせときりしまの出航でしたので、
岸壁の様子はこんな感じでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/67/d1758f60de642b095876e8d8ea1a0b50.jpg)
イージス艦きりしまと、いせのツーショットは、
海上自衛隊ファンにとっては、なかなかたまらない画ではないでしょうか?
しかし、この二隻に挟まれていると、すっごいインパクトがありました(笑)
ちなみに、きりしまは、4月のカレーフェスティバルに参加予定でしたが、
例のやんごとなき事情で欠場となり、
かわりに
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/ca/827fe54553d66f0c11b2b2330bd77022.jpg)
この子がいたんです(笑)
個人的に、この「1.74」の艦番号が好きですね
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/onpu.gif)
今回、きりしまが先に出航するようでした。
徐々にきりしまの舫いが解かれていき、最後の舫いが離れた瞬間…
ラッパが鳴り響き、「出航用意
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ee_3.gif)
すると…
きりしまの後ろに停泊していた二隻からも、ラッパが響きました。
そしてさらに格納庫には、大きな自衛艦旗が掲げられているではありませんか
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ee_3.gif)
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/7d/20b162419c44d497a05cc86a320016d5.jpg)
私はこの光景に、涙があふれてきました。
海外へ旅立つ僚艦の航海の無事を祈ると共に、
「頑張って行って来いよ!」と励ましているようではありませんか。
よく見ると、その奥の岸壁にいる艦上にも乗員が並び、
各艦からラッパが聞こえてきて、僚艦を見送っているのが分かります。
なんという美しい光景かと思わずにはいられません。
こういう部分が、まさしく海上自衛隊を大好きな所以です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/cb/a2a59f4971f30586c2b76fc585d13db1.jpg)
もちろん、帽振れ!が行われたのですが…
感動のあまり、その瞬間を写真撮っていないんです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/down.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/down.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/down.gif)
というか、手を振ることすら忘れて、ただただ、見送ってしまいました。
それくらい感動してしまいました…。
きりしまは、静かに出航していきます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/c3/6a897f000e0b05810871bc6e0171c734.jpg)
続いて、いせも出航準備が行われています…が、
舫い作業などは、上甲板の下で行われていますので、
全く見えません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/f7/13a46fe776432e8b8d51a3aa9e5c0be0.jpg)
舷門にももう人影もありません。
この時点で、出航に関わる仕事をしている人が見えるとするなら、
艦橋ウイングにいる方たちなのですが、
この方たちは、建物でいうと7階くらいの高いところにいます。
下にいる、お見送りのご家族は、首が痛くなるくらい、見上げていらしたのではないでしょうか。
この時には、甲板上に作業服を来た乗員の方々が並んでいらっしゃいました。
「パパぁ~~~」
と言って手を振る子供たちや、
かわいらしい敬礼をする子供たちがいます。
寂しいようなうれしいような表情で、ご家族を見下ろす乗員さんもいれば、
無表情に直立している乗員さんもいます。
そういう方たちは、恐らく独身なのでしょう。
彼らを見て、ふと思いました。
こんな時に、お見送りをしてくれる家族や恋人がいると、
置いて行く寂しさはあるかもしれないけど、
やっぱり、張り合いといいますか、
がんばろう、無事に帰ってこよう、という気持ちは、一層強くなるのではないかと思います。
「必ずここに帰ってくると、手を振る人に笑顔で応え…」
この日は、音楽隊の演奏はありませんでしたが、
海賊対処やインド洋などへ長期出航する仲間を見送る時に、必ず演奏するという、
宇宙戦艦ヤマト。
この一節を思い起こさずにはいられません。
そして、笑顔で応える相手が、いないよりはいた方が、
きっと彼らにとっても、幸せには違いないはずなので、
一人でも多くの人に、
素敵なパートナーができたらなぁと願わずにはいられませんでしたし、
同時に、改めて、自分が今行っている
「ゆるやかな会」という活動の意味の大きさを実感しました。
一人でも多くの自衛官に、
笑顔で手を振り見送ってくれる、
素敵なパートナーが現れますように、と願わずにはいられません。
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ゆっくりと、いせが岸壁を離れます。
最後の舫いが解かれ…
ラッパがなり、「出航用意!!」を告げるWAVEの声が聞こえました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/73/c64e11dac81f922c33ed13396e3c553e.jpg)
一斉に、帽振れが行われ、さらにいせが岸壁から離れていきます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/f3/cb1c9044e2b69dff50f701223e745e68.jpg)
この時…
ボーッ…ボーッ…ボーッ…
初めて聞いた、いせの出航の汽笛に、涙があふれて…。
あの何とも言えない、物悲しい重い汽笛の音は、一層離れていく寂しさを増長させます。
もちろん、いせの時も、各僚艦から、
ラッパの音が聞こえてきました。
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見ると、さきほどきりしまの出航も見送っていた、
護衛艦「とね」と掃海母艦「ぶんご」です。
さきほども思いましたが、あんなに離れたところからでも、
ちゃんと飛行甲板に出てお見送りするということに、本当に感動します。
また、女王いせをエスコートしているタグボートにも、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/28/4967ec26c26fced6e1149b2b3315f646.jpg)
UW「ご安航を祈る」の旗が揚げてあることに気づきました。
こうして、みんなで出航していく仲間の航海の無事を祈る様子に、
海軍の美しい伝統と、船乗りとしての仲間意識を強く感じるのです。
洋上慰霊式とはまた違った、美しい儀式を見たような気持ちになりました。
桟橋に残っていた家族が、
桟橋の一番奥まで移動して見送られます。
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やがていせは方向を変えました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/5c/156be0b7f6e560f0715fc3168d174fea.jpg)
見送る方の中に、
そっと涙をぬぐう、子供連れの奥様の姿が目に入りました。
小学校高学年くらい?のお子様を二人お連れだったので、
結婚してそれなりに年数も経っていらっしゃると思うのですが、
それでも、ご主人の出航に際し、お子様の前で、
ご主人がいなくなる寂しさに耐えかねて涙を流されるというのは、
ご主人に対する、深い愛情を感じずにはいられません。
この方は、一体何度、こうしてご主人を見送って来られたのでしょうか…。
清楚な佇まいの中に、寂しさを懸命にこらえながら、
多くの時間をお一人で、お子様を育ててこられたしなやかな強さを感じました。
お子様にせかされるように、手を引かれ、
何度も何度も、いせを振り返りながら、
文字通り後ろ髪を引かれるように、桟橋を後にされて行きました。
そのあとは、一人減り、二人減り、
いせが風景と同化しているようになった時には、
もう、桟橋には私しかいませんでした。
最後、岬に完全に隠れたいせを見とどけて、私はようやく、踵を返しました。
いってらっしゃい。
いせの皆さま、きりしまの皆さま、ご安航を心からお祈りしています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/d6/21d952868048bb766aafa4dd32c7dbcb.jpg)