〈第三項〉論で読む近代小説  ◆田中実の文学講座◆

近代小説の読みに革命を起こす〈第三項〉論とは?
あなたの世界像が壊れます!

あまんきみこさんのこと

2020-08-28 07:59:44 | 日記
前回の記事で、あまんきみこの『白いぼうし』論を書き上げましたと書きましたが、
案の定、また書き直していて、ブログ更新できませんでした。

昨日、あまんきみこの新刊、『あるひあるとき』を読みました。
なるほど、これがあまんきみこの童話か、唸る思いです。
『あるひあるとき』のちいさいユリちゃんはこけしのハッコちゃんの生まれ変わり、
二人は語り手の「わたし」の愛の現れ、生きる意味を概念や観念を、
いわば理屈ではなく教えてくれる、感じさせてくれる、そんな風に読みました。
『白いぼうし』や『おにたのぼうし』とその根底は通底しているな、
作者自身の「深く祈る思いで、この絵本を見送っています。」の思いが胸に応えます。
まさしく、言葉に祈りが込められていると感じさせるのです。
生を考えることと死を考えることは差がない、そのうえで生きる、
あまんさんはこの作品でもこう教えてくれているように感じます。
 
明日は甲府に参ります。
鷗外の『高瀬舟』を取り上げることになっていますから、今読んでいますが、
鷗外や漱石とあまんさんは通底しているなと改めて感じています。


以下の案内を担当の望月さんから、田中のブログに掲載してほしいとの連絡を受けていますので、
掲載します。

テーマ    『高瀬舟』を素材にして近代文学の神髄を読む
講師      田中 実(都留文科大学名誉教授)
日時      2020年8月29日(土)午後2時から午後3時
会場      山梨県立文学館
参加方法    会場での参加またはリモート参加
参加申込の締切 2020年8月28日(金)22時まで
参加費     会場参加の方は1000円
参加をご希望の方は、お名前、所属、参加方法を記入のうえ、
下記のアドレスに申し込んでください。
申し込まれた方には担当の望月が折り返し返信します。
dai3kou.bungaku.kyouiku@gmail.com  

主催   朴(ほうのき)の会

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