2021年11月3日(水) 雨乞岳
もう 秋も深まり 冬支度を始めだす山々
紅葉が間に合ってよかったと思いつつも
季節の移り変わりの早さに 自分の歳を重ねて感じる涼秋・・・
帰りは 千種越しの街道を下って来た
奥の畑谷道と違って 歴史を重ねた道を歩けば
落葉の絨毯と紅葉の見事さに 目を奪われ
何枚シャッターを切ったことだろう
その様子を少し 残してみようと思う
千種街道には歴史がある
その道は、滋賀県と三重県を結ぶ街道で
永源寺町甲津畑より鈴鹿山脈の杉峠を経て
三重県菰野町千種に通じていた
そして、多くの商人が往来していた道だが
むかしの人はなんと達者だったのだろう・・・
雨乞岳から急坂を下って 杉峠に立つ
ここから 歴史を辿ってみるもよし・・・
何も考えずに一気に下るもよし・・・
ただ 今の杉峠には 二本杉は無い
1本の朽ちた杉の木が天を仰ぎ
もう一本の片割れは 朽ちてなくなっていた
帰りは杉峠を通って 千種越しへ
だが 新たに誕生した杉が成長して
後継者の様にその存在を示していた・・・
歴史はまだ 続いていくようだ
杉峠の名はまだまだ健在だ!
禿の水はチョロチョロ
西避難小屋跡
西避難小屋が跡形も無いほどに無くなって
その残骸だけが 樹木の根元に置かれていた・・・
朽ちたのは杉ばかりではない
尽きた存在は 土にかえって行くように
静かに横たわっていた
ナラの大僕が並ぶ峠道
ここにも朽ちた大木の残骸が 自然に戻ろうとしている
しかしその姿もどこか 神秘の陰りを漂わせ
その場に必要な存在となっている
一反ぼうそう
ただ 歩くだけでもしんどい道を
昔の商人は荷物を背負って歩いていたのだから 本当に凄い
だけど、この秋色の景色を 同じように味わっていたのだろうか…
見事な紅葉の中を 飽きることなく下っていった
チャボガヤ
セピア色に見える景色に 青い灌木の群生が目立つ
触ると痛い!
カヤにしては背が低く
地面を這う様に延びているものもある
チャボガヤの様だ!
チャボガヤは日本海側に多く カヤは 太平洋側に多い
豪雪地帯では 真直ぐ延びるより
横に延びる方が適しているからかもしれないが
この千種街道で チャボガヤの群生を見るとは・・・
ここも積雪が多いという事か?
それにしても、すれ違い様に葉に触れると…痛い!
谷沿いに延びていく道は、幾つかの渡渉を繰り返す
その沢水は冷たく 透き通っている
落葉がまるで 意図的に飾られたように散りばめられ
何処からか鹿威しの音が聞こえてきそう・・・
向山鉱山跡
一級・渋川
渋川の流れは まだ下の方に見える
巨大なシデの古木
シデの巨木
巨木が並ぶが その中でも目を惹く存在だ
目印でもあり シンボルでもあり
その場の主の様でもあった
何年たっているのか・・・
色々は人の往来を見てきているのだろう・・・
落葉の絨毯
深き色の森は 静かに沈黙を守る…
蓮如上人旧跡
蓮如上人の旧跡には古井戸と石碑があり
その傍にツガの大木が存在を示している
落葉の中で 目立つ存在だ!
奥の畑谷分岐まで下って来た
ここから出発した・・・そしてここから戻っていく
奥の畑谷分岐手前の橋
ツルベ谷の出合
ツルベ谷分岐手前の橋
ここで勘違いをして 大峠の方に行きかけた
でも 気が付き周回することが出来た
初め躓いても 後良ければ言う事なし♪!
歩いた道をテクテクと・・・
古い橋のお陰で渡渉もなし♪
舗装道路に出れば 安心が一層強くなる
こうして 今回の雨乞岳への山歩きは
大いなる実りの山を愉しんだ
お粗末・・・
終
最後までお付き合いありがとうございました