ミッちゃん 山元気!

自由気ままに 自分の目線で
山歩きの様子を綴っていく日記です

冬が居座る 桧塚 3

2022年03月28日 | 山 近畿 台高山脈・高見山

2022年3月20日(日) ☁/風強し 

マナコ谷より桧塚・桧塚奥峯

 

樹林帯から抜け出て雪原となった支尾根からの続きです

 

作業小屋からの樹林帯を抜けて 

雪原となった荒地の尾根に出ると、

何も遮るものが無く 

風の思うままの世界が広がっていた

 

ホワイトアウト状態の尾根では

感覚がずれてしまう感じがする

今どこを歩いているのか・・

 

ともすれば、錯覚する事がある

目的の主尾根の位置関係が分かり難い

どれほど歩けばいいのかさえも検討がつかない・・・

 

今はただ、飛ばされないように、

踏ん張って登っていくしかない!

 

すると次第に 尾根の形が変化してくる…

狭くなった尾根が、ゴツゴツしてきた

 

 荒れた雪原尾根からぼこに!

 

樹林帯から抜けて 荒地尾根を歩き始めてから 

約10分ほど経った頃、寒々とした岩場が現れた!

 

だが、危険という危機感は生まれない

反対に、ここは灌木が味方となって、

風の猛威からけてくれた

 

 

 暫く、岩尾根を歩く

 

ここがピークか?と思う感じがした・・・が

岩尾根のピークと思えたえたのは・・・

 

 

無限の広がりを見せる世界・・・

 

愕然とした時だ・・・

主稜線も 目的の山も見えない!

 

今どこを歩いているの~!

桧塚は何処なの~!

 

ただ、まだ・・・ 

主稜線に辿り着けていない事だけは理解していた

 

地図確認をする余裕は

この時の私には無かった・・・

風に吹き飛ばされないように耐え!

チチから離れないよう

ただ、登るの事だけに、必死になっていた

 

 主稜線を目指して登る・・・

 

だけど、

チチは何事もないように登っていく!

 

何が違う…? 筋力か…? 技術か…?

いや、体重だろう・・・

み根性で勝手に思う愚かな私・・・

だから余計に、意地悪をしてくるのだろう・・・

 

風に煽られ ふ~ふら・・・

ぁ~ みじめ!

 

 六花の樹林帯

 

少し明るくなった!

稜線に出たのかと 顔を上げると

まだがある・・・

 

空は 時折明るい景色を覗かせる

それもつかの間 また・・・

白い寒々しい世界へと引き戻す

 

 再び風と戦いながら登る

 風の強さを象徴するシンボルツリー

 

主稜線に出た?

何処見ても モノトーンの世界ばかりで

目印になりそうなものさえ 捉えられない!

 

すると チチの声がした

尾根に出たよ!・・・と

 

やっと稜線に出たことを、実感することが出来た

そして 少し離れた所にある

エビの尻尾が無数に張り付いた標識を見て 

再確認をした!

 

 マナコ谷分岐の標識

 まずは桧塚へ

 急に明るくなった!

 

主尾根に出た頃から 空の展開が早く

明るくなったり暗くなったり 

あぁしい!

 

雲の動きが不気味なほど激しく 

色々な表情を見せてくれたが 

きは、支尾根の時より

しくなったように感じる

 

 桧塚がぼんやり見える

 重そうな霧氷花

 

もうすぐ桧塚に近づくころ

満開の六花に包まれ の花見を満喫する

 

 桧塚の標識

桧塚(千秋峯※センシュウミネ)1402m

 

展望のない桧塚ではあるが

この季節は 霧氷林に包まれ 

冬の花見の名所に変わる

 

今までのしんどさも忘れて、見入ってしまう

 

そして ふと、気が付いた

足元が重い!

 

よく見ると、足元には雪の塊ができ

段々、目線がくなっている

まるで雪の下駄を履いているようだ

 

 雪の下駄履き状態!

 

湿気の多い雪質の為せる業だが、

下りでこの下駄は危険だ!

細目に落としながら、下っていく事になる

 

冬の芸術品を見ながら、暫く休んだ後、

今度は、桧塚奥峯に向かうため

一旦、マナコ谷分岐まで引き返した

 

 マナコ谷分岐まで一旦戻る

 マナコ谷分岐通過

 桧塚奥峯へ向かう

 明神平への分岐

台高山脈 桧塚奥峯1420m

 

桧塚から、約15分ほどで桧塚奥峯に着いた!

 

見慣れた標識とシンボルツリーを確認することが出来たが

周囲の展望は、閉店ガラガラ!

灰白色のベールに包まれ、殆ど望めない状態であった

 

それでも、動く雲の間から、青空が広がる事もあり

チラ見の展望数秒ほど望める事があった

それだけでも、贅沢みだった

貴重な展望を瞬間に見た後、下って行く事にした

 

シンボルツリー

一瞬見せた青空

桧塚が一瞬姿を現す

 

やんちゃな風が、好き勝手に暴れているものの

往路の時ほど酷いものではない! 

吹き飛ばされる心配が無いという事は

これほど安心楽しむ余裕が生まれるという事なのか・・・

 

 マナコ谷登山口へ戻ろう

時折、見事な青空が広がる稜線!

 

霧の花が咲くときに青空が恋しいと思うのは誰も同じだろう

一瞬でも青空が広がると それだけで気分は高揚してしまう

 

ありがとう!

ありがとう!

空を見上げて叫んだ!

 

 霧氷のトンネルを潜る 腰が痛い!

空が曇ってきても 残る日差しに輝く霧氷の立木

寒々しくも垂れる、不気味な雲に浮く霧氷の立木

冬の厳しさをまざまざと見せつける

マナコ谷分岐から下る支尾根

 

再び暗雲の空に包まれ

モノトーンの世界になるが、

下る頃には風の存在は、さらにくなっていた

 

 下りは楽だった・・・

 風は何処に行った?

桧塚が顔を出してお見送り!

 

下りは、登りの時の悲愴感は全くない

それ所か ルンルン気分で 

移り変わりの激しい空を見ながら下る

山も そんな私を見て笑うのか

揺れる六花の乱舞もまた一興♪

 

 岩場の尾根も楽勝で過ぎて

 目の前にヒノキ林が近づく

 

もうすぐ 荒地の雪原とお別れだ

 

ただ、この支尾根の斜面

雪解けや雨降り後はジュクジュクで歩き難かろう・・・

今日は地面まっていたので、

楽に下る事ができた♪

 

 樹林帯の急斜面

 作業小屋の外でコーヒーブレイク

 急な下りは続くが、もうひと辛抱

 樹林帯の中を九十九折に下る

 マナコ谷が見えてきた♪

 沢が見えてきた!

マナコ谷

 

マナコ谷沿いの斜面もまた、

登りの時とは違い、 歩き易くさえ感じた

 

谷が近づくにつれて、足取りも早くなる

 

 もう、そこだ!

 マナコ谷登山口到着!

 千秋林道てくてくと・・・

 

誉橋が見えてきた

もうすぐ もうすぐ ~い千秋林道の終点!

 

林道歩きは ちょっと飽きてきたよ・・・

早く着かないかな・・・

 

 木屋谷雨量観測所駐車場に着いた

 フサザクラさん ただいま♪

振り返って・・・通行止めのクサリ

 

漸く 千秋林道が終った

約30分弱の距離だが 長~く感じたのは私だけ?

 

だけど、ほど良い疲れと満足感だけが残った♪

 

登りの時は、

嫌になるほど悲愴感に包まれていたけれど

喉元過ぎれば・・・なのかもしれない

今は・・・

頂上付近の霧氷林が恋しい~♪

 

ただ・・・そんな余韻に浸ってはいられない

ここからの道もまた 私には緊張いられるものだった

 

 狭い!

 ガードレールが無くなった?

 切れたスレッスレの谷間

 

狭い林道には・・・

新たな落石がいくつも散らばっていた!

 

来るときは無かったよな・・・

うん・・・なかった!

 

そんな会話をしながら車を走らせた…

ものだった

 

・・・

・・・

 

やっぱり、家に帰り着いてから

今日の余韻に浸る事にしよう・・・

 

 

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました

 

 


冬が居座る 桧塚 2

2022年03月26日 | 山 近畿 台高山脈・高見山

2022年3月20日(日) ☁/風強し 

マナコ谷より桧塚・桧塚奥峯

 

 マナコ谷登山口からの続きです

 

マナコ谷出合登山口から、

本格的な山道の始まりだった

 

 マナコ谷からの取付き

マナコ谷登山口

 

千秋林道の大きくカーブした所に

苔生したケンチブロックが見えて

その脇からの取付きとなる。

 

正面にマナコ谷が見え 少しの間だが、 

その谷沿いの急斜面を登っていく

 

マナコ谷

 

苔生した谷間を眼下に

やや荒れ気味の登山道を登っていこうとした時だった・・・

 

何しに来たんだ?・・・と

怪訝そうにこちらを見るカモシカに出会った

 

 

まっ!気~付けて登ってや!と言った感じで

無関心にも、さっさと急斜面を登って姿を消した

 

羨ましい・・・

 

似たような足場の斜面を、

用心して登る私とは雲泥の差である

軽々登っていったカモシカを見て

あぁ…カモシカになりたい・・・

安易に思う愚かな私だったが

気を取り直してマイペースに登っていく

 

 足元に気を付けながら

 無数の間伐材の間を抜ける様に

 谷へと落ちていく斜面を登る

 漸く 歩き易い道になる

 

マナコ谷登山口から15分ほど急登を

ジグザグに頑張ると、やかな道に変わる

そして・・・この頃

ようやく、杉林に落ちる木漏れ日に

目を向ける余裕が出てきた

 

 九十九折に緩やかに登っていく

 ここは直進はしない!

 

 

テープ標布に従って 左上へと方向転換して登っていくと

再び、樹林帯の急登になるも、木漏れ日が差しだした

 

午後から天気なるという予報が

少しくなったのかも

小さな期待が生まれる

 

 木漏れ日の中の急登

 C906m?の標識を見て…

 幾度か作業道と交差して登ると…

 薄っすら地上に白いものが…

 霜柱が見つかると…

 チェーンアイゼンの落し物も見つけた

 残雪がチラホラ見られだした頃

 

樹林帯の中にポツンと小屋を見る!

避難小屋?と思って覗いてみた・・・

チチが言う

これは作業小屋だよ・・・と

 

でも・・・

何かあった時、避難小屋として使わせてもらえる?

そんな勝手な事を考える

 

 作業小屋

 

そう言えば、あれほど風の存在を感じていたのに

小屋の辺りになると がどこかにえた

 

風の居ぬ間に・・・ではないが、 

この小屋の近くで休憩を取る事にした

 

 樹林帯の向こうに白い影!

 

小屋の付近から、感じる不安・・・

 

それは、雪こそないが、凍った地面残雪

不安材料となっていた

この辺りから、アイゼンを付けようかどうしようか迷うが

チチが・・・

まだ様子を見よう・・・という

 

仕方なく、そのままっていく

 

 急登は続く!ここはまだ大丈夫

 残雪の急斜面!

 

少しの距離だが、残雪の付き方がらしい

 

今日はまだ、誰も歩いていない残雪面

チチがステップを作って登ってくれた・・・

 

わたしは、そのステップを頼りに登ればいい・・・

助かった…ありがとうチチ

 

そして更に急登を登るにつれ

地面は白みを帯びてきて それが濃くなるにつれ

冬の世界への回廊のように感じた

 

 支尾根の端の樹林帯・・・?

 植生が変わってきた?

 

雪が目立ちだすころ、植林の様子が変わった

スギからヒノキが目立つようになる

そしてび声をあげて、頭上を通っていく・・・

 

あの木漏れ日は何処に行った・・・

風がお日様を吹き消したのか・・・

 

稜線上でのことを予想すると、背筋が冷たくなりそう・・・

ここでアイゼンを付け、雨具を着る事にしたのだった

 

 冬の景色に変わりつつある

 桧の樹林帯を抜けると・・・

 

世界!

ホワイトアウトだ~!

冬に逆戻りした世界が待っていた

 

風は待っていたとばかりに体当たりしてくる

期待していた青空は無残にも掻き消され

白い魔物の棲む世界に迷い込んだ感じだった

 

ここはまだ 稜線ではなく支尾根だ・・・

稜線まで辿り着けるだろうか?

気の強い風に阻まれ、それに抵抗するかの様に登っていくが

意欲すら剥ぎ取られる感じがした・・・

 

 

周りは何も見えない

隠された景色の代わりに 

凍てついた世界と睨めっこしつつ

暴れ風に翻弄されながら、稜線を目指して進む

 

 

時折吹き付ける突風に煽られ、飛ばされそうになる

咄嗟に耐風姿勢を取らざるを得ない・・・

 

突風と戦いながら登るため

かなりのロスタイムを作ってしまう

 

最悪だ!

 

内心、大丈夫か不安になるが

チチはどんどん稜線目指して登っていく

 

行くしかない・・・と思いつつも 

不安は拭い切れない

 

 チチはどんどん登っていく・・・

 

モノトーンの世界には 神秘なるものが潜む

 

しかし、今日のお山には、魔物が棲み 

飛ばしてしまう勢いで吹く風を引き連れて

何やら、手薬煉引いて待っているようだ

 

 チチの背だけを追って進む

 

冬景色で迎える尾根は厳しい掟で守られている

通りゃんせ 通りゃんせ・・

 

心の中で、風に

少し力を弱めてくれないかとお願いする

 

何も言わぬ山は、まだ目覚めぬまま

風の猛攻を許しているようだった・・・

 

つづく


冬が居座る 桧塚 プロローグ

2022年03月24日 | 山 近畿 台高山脈・高見山

2022年3月20日(日) ☁/風強し 

マナコ谷より桧塚・桧塚奥峯 

 

人の少ない所・・・

それが基本にある・・・

そして、

冬の時期が面白い桧塚に行こう!

と、チチが言う

 

桧塚は、桧塚奥峯からただけ・・・

丁度、季節はだった

鬱蒼と茂る尾根を見た時、展望は望めないと感じ

この時は、行くのをめた・・・

 

それから 幾年月が流れた・・・?

すっかりその時の事を忘れていたが

チチに誘われて、冬ならばいいかも♪と思った

 

桧塚を検索してみた

奈良県と三重県の県境を分ける台高山脈の

北方稜線が複雑に屈曲して三重県側に派生した峰にある山

(ヤマケイより抜粋)・・・とある

 

乘った!行こう♪行こう♪

単純な私は、チチの計画に、

またまた乗ってしまった!

 

今回は、違うところから登ろう!

???

 

チチは、奈良県を通り過ぎ 三重県へと入った

そして、いつしか道は・・・

細く、デンジャラスな林道へと変わっていた

うつらうつらしていた眼もバッチリ!

お尻がキュンと締まる様なスリリングさを味わいながら

くねくねした木屋谷川に沿った道を走って突き当たった

 

そこが今日の終点!

木屋谷雨量観測所の駐車場に着いた

 

今回は三重県側から 

桧塚と桧塚奥峯を狙うようだ!

 

 木屋谷雨量観測所

 駐車スペース

 

思えば、登るより怖いアプローチだった・・・

道には無数の落石が転がっている

避けて走るにも 道幅に余裕は無く 

片方は深い谷が切れ落ちていた・・・

 

お陰で、すっかり眼も冷めた

何事もないように、準備をしてる事にした

 

 登山ポスト

 

木屋谷道終点の駐車場から

チェーンが張られた先の千秋林道へと進む

 

千秋林道へ向かうときに フサザクラが目に留まった

派手さはないものの、暗赤色の雄しべが房状に垂れて

本当に名の通りで房を沢山付けている感じがした 

フサザクラには、花弁は無く 古代植物の一つと言われるように

地味な感じではあるが、どことなく目を惹くものがある

 

 フサザクラ

 

人の気配を失った谷沿いの林道は 舗装こそされているが

落葉や落石などが散らばって 

木屋谷林道同様に、車で走りたくない様な道だった

まぁ~ 一般の車は通行止めにはなっているが・・・

 

 切れた谷に木屋谷川を見る

 見えるはずの桧塚は隠れたまま

 

青空が一瞬だけ覗くが

すぐにカーテンを閉められるように閉じられ

さだけを感じる

 

ただ・・・桧塚がちらりと覗いた時

頭はくなっていた・・・

 

林道には冬の面影すらないが、

山頂には、居座る姿を見る事ができそうだ

 

 荒れた千秋(センシュウ)林道

 不動橋

 大小の滝は幾つある?

 誉橋

 

誉橋から見る木屋谷川の 清流の美しさに魅かれる

 

さて、この誉橋を渡ると、もうすぐマナコ谷の出合だ

そこが登山口の様だ

 

 

長い林道歩きも、然程、苦にならずに 

切れ落ちた谷間に見える滝を見ながら歩き

漸く、取付きとなるマナコ谷登山口が見えてきた

 

 いくつもある一つの滝

マナコ谷出合・登山口

 

さて、ここから本格的に山歩きだ!

人の姿は無く、自然の懐の中で楽しんで登ろう♪

 

コースタイム

 

7:07 木屋谷雨量観測所駐車場 7:30 ~ 千秋林道(センシュウリンドウ) ~ 7:44 不動橋 → 7:56 誉橋 → 8:10 マナコ谷登山口 → 8:43 960?の標識 → 9:15 作業小屋 9:25 → 10:52 マナコ谷分岐 → 10:36 桧塚(千秋峯)1402m 10:45 → 10:52 マナコ谷分岐 → 11:00 桧塚奥峯 1420m → 11:41 作業小屋 12:15 → マナコ谷登山口 → 13:04 誉橋 → 13:24 木屋谷雨量観測所駐車場

 

 

 

つづく

また、お付き合いして頂けると嬉しく思います

宜しくお願い致しま

 

 


下見に出掛けた金剛山

2022年03月19日 | 山 近畿 金剛・葛城

3月13日(日) 金剛山 カトラ谷~細尾谷

 

人の少ない おと言っても

中々、難しい条件が多くみられる・・・

今の自分の体調を考えると、

なんでもホイホイと行ける自信はない!

 

体力をつけて行く他はないのだが・・・

かなり体力は落ちている

 

でも気持ちは山を恋しがる・・・

出来る限り 登れそうな日は、山に行きたい

山に行くと 元気を貰える感じがする

それだけではない、本当は

 

山に行かない日が多くなる事での

体力をっていく不安が大きい

 

今回は色々考えて、

体力作りと、春の花の目覚めの確認をする為

金剛山カトラ谷経由で登る事にした

 

 

昼頃から天気は下り坂との予報だ

だが、まだ然程悪くはない

悪くは無いが、

早朝の人の少ない時間帯に登る事にした

 

 旧まつまさからの道から…

 人っ子一人いない静けさ…

 車止め迄やってきた

 

車止めのゲートを通って橋を渡り、

カトラ谷を目指して、真直ぐ道なりに登っていく

 

まだ、誰にも逢わない!

まるで、ひとり占めした様に舗装道路を歩く

 

 

少し前は ここはスケートリングの様になっていた

今は黒光りするれたコンクリート道で、

心配はなさそうだ!

 

 セトへの分岐は通過

 カトラ谷取付き点からの地道

 最初の堰堤を越えて・・・

 カトラ谷の沢歩きだ!

第一滝

 

カトラ谷に踏み入れて、最初に感じたのは 

雰囲気がどこか違う?・・・だった

 

これは先に進むにつれて、現実となるのだが

まだ、この時点では 然程気にもせず 

簡単な沢歩きを楽しむ

 

第一滝に着いた

ここは右側の左岸を狙う

ただ、左の右岸を登る人が多いようだ

私的には左岸の方が登りやすい

まぁ・・・人それぞれだが・・・

 

 第一滝 左岸

 やはり感じが変わっている

 綺麗に整備はされている

第2滝

 

谷は荒れているといってよいだろう

自然の驚異は荒々しく 爪痕を残している

だが、人の手でキレイに整備がなされ

新たな道もできていた

 

 滝は高捲きして急登をガンバ!

 倒木の間を抜けるように登っていく

 

毎年来るたびに雰囲気が変わるカトラ谷

この辺りもまた、綺麗に整備されているが

その形は変わってきており

以前歩いた道ではない所にができている

 

 トラバース地点も・・・

 

以前あった桟橋くなっており

姿も変わった・・・

トラバースは、慎重に進む事にしよう!

 

渉り終えて振り返ると

桟橋残骸が 少し残っていた・・・

 

桟橋の残骸

 

さてこの先の梯子は 健在だ!

でも・・・

どこか雰囲気が違ってきている・・・

 

 チチに続いて登っていくと・・・

 邪魔な木が!もう~!

 荒れている所は荒れている!

 この倒木はそのままだが・・・

 

倒木の表面が一皮むけて色白に!

枝跡の出っ張りが調度位置にあり

登る時の握り手になってくれる

思う所は同じなのだろう

枝跡はツルツルと艶やかになってきている

 

もうしばらくのガンバだ

この急な沢沿いの道を進むと

堰堤が見えてくるはず・・・だ

 

 目の前に堰堤の柵が見えてくる

 途中に水場が・・・?

 

堰堤が見えてきて、更に沢道を登っていくと、

丁度 一呼吸つけたくなるところに水場がある

 

水の豊かな金剛山ならではだが

あれ・・・よく見ると コップがえている

 

やはり、ここもまた 一

呼吸つくタイミングは同じなのかも・・・

 

 足場の悪い急斜面!ガンバだ!

 

砂防堤を越えた!

目的の所はすぐだ!

 

空は灰色のすっきりしないが

風はそんなに強くなく 寒さは感じない・・・

雨も降りそうではない・・・いい感じだ

 

 まだまだ、谷歩きは続く 

 

落葉も土と化して 

腐葉土色の味気ない涸れ谷が広がる

 

まだまだ、は消せないのか

この辺りになると、たい空気が落ちてきた・・・

 

 何もない谷間の道だけど・・・

 

土色の味気ない谷だけど

よくよく覗いてみると・・・

春が隠れていたよ

 

 ひょっこり現れだしている!

 

春の便りも だんだん届きそうになっているものの

まだまだ 冬の名残は消えそうにない

この辺りから 地面はって

白いものが残っているのを見かける様になる

 

 

ちょっとここにいなさい!

チチが言う・・・

 

そのチチの先には

白いものに覆われた木の階段が!

 

 道の状態の確認偵察をするチチ

 白いものは消えそうにない・・・

 

そこでアイゼンを付なさい!

チチが言う

 

ここから、再び急坂になるが

状況が一変し、氷の世界へと入るようだ

 

 

 

実は・・・

こっそりとザックに隠し持っているものがある

それは・・・

Kgのダンベル!

 

 凍った雪が恨めしや~

 

たかがキロと笑われてしまうが

今のには、かなりえている 

2.5も加算され、

この凍った急坂は、階段状でも

アイゼンを付けなければいところだ

 

軟弱者の私は、すぐに軽アイゼンを付けた!

 

 

 チチよ~ 待ってケロ~

 残雪は増えていく・・・

 

地面と睨めっこ いや、残雪と睨めっこしながら

ふ~ふ~っ言いながら登る

 

そんな私を励ますように

木の陰からお日様が姿を見せ始めた

 

 カトラ谷出合でチチが待つ!

 カトラ谷出合は凍った広場と化す

 そのまま氷の道は山頂へと続く…が

 金剛山山頂は ビチョビチョ!

 

金剛山山頂広場には は殆ど無かった・・・

 

穏やかな日差しが射して 風も優しい

今日は、東屋でコーヒーを所望する事にした

 

 ホットコーヒーで乾杯♪

 

鳥のさえずりを耳に コーヒーを点てる

風が一休憩しているようだ

その間は、ホカホカと暖かくすら感じる

本当に、久々のでのブレイクタイムだ♪

 

ゆっくりと過ごした後は

もう一つの目的を果たしに行こう!

 

 急にちっちゃくなったカマクラ

 凍った広場は健在だった!

 水浸しのスケートリング!

 

ビチョビチョだけど

アイゼン無しでは歩きたくない!

そんな道だが 長くは続かなくなっている

 

北面の日の当たらない所に残る程度で

殆どが融けて地道になっていた

 

ちはや園庭

 

ここには雪は無い

ムフフ

期待できそう・・・春の便り!

 

自然と歩調が速くなり 急いで探しに行く

すると・・・

 

 にょきにょき~♪

わぁ~♪

 

咲いてる 咲いてる 福寿草!

 

 

 

幸せを招くように

永久の幸福を運んでくるように

悲しき思い出も忘れさせてくれるほどに

満開になるのは もうすぐの様だ!

 

 マンサクの花

 

マンサクの花もまた、早春の調べの花である

豊作を示す花満開

ここにも縁起の良い花が咲いていた

 

 細尾谷方面へろう!

 下り始めはだけど・・・

 途中はやかな所も・・・

 ここは歩き易いとお気に入り

 伏見林道に出た!

 

伏見林道を15分ほど歩いて

伏見林道入口のゲートが見えてきた

 

ここから県道705号線

しばらく歩いて豊田駐車場まで戻る

 

歩荷モドキにもならないが

少し重くした背中の荷は 

何時しか、体に馴染んでいた

 

福寿草も開きだし

これから段々暖かくなって 動き易くなる

 

少しずつ、負荷をかけて

夏山に向けて体つくりをしていこう・・・かな?

 

 

 

 

 

ご訪問ありがとうございます

いつも最期まで読んで下さってありがとうございます

 

 


冬山再び 赤阪山 2

2022年03月05日 | 山 近畿 比良山系

2022年2月27日(日) 雨/雪/強風  赤阪山

 

ブナの木平からの続きです

 

 ブナの木平の東屋への入口

 

ブナの木平に着いたが、それまでは 危機感も然程なく

スノーハイクを楽しむ程度と言っても過言ではなかった

 

しかし、天気の移り変わりの激しさは

存在を強く意識してしまう

稜線では覚悟しなければならないだろう・・・

その思いに気づいてか・・・?

頭上で風は、 轟々と音を立て

こちらを窺う様につき纏っているように感じた

 

 

先ほど見せた青空は無かった

風は雪まじりとなって向かってくる

フードを被り、赤阪山へと向かっていった

 

向かう途中に 二人の先行者に出会った

堰堤手前で、引き返したようだ・・・

 

やはり、あそこか・・・

 

私の嫌いな難所だ・・・!

今日はどんな感じになっているのか

な気持ちになった・・・

 

 この先の難所は苦手な所

砂防堰堤

 

見えてきた・・・

見えてきた・・・

雪深く埋もれた堰堤の一部が

黒い壁の様になって見えてきた

 

私の苦手な所までやって来た!

 

その周りには、いくつものトレースが残って

先行者の苦戦したがみられる

 

 山側斜面に残る レースの乱舞

 

右手に見える山斜面には

尾根に直に登った跡があるが

チチは、現状をみて夏ルートを選択したようだ

 

雪面に残るいくつもの乱れたトレースとは別に

急斜面をトラバースするように、

たにルートを作りながら進むつもりのようだ

 

 新たにルートを考えて進む

 

わたしは・・・と言えば

谷に落ちる斜面の状況を確認し

滑落した時のことを想像し・・・

どれだけの痛手を負う事になるか考えていた・・・

 

 スノーシューでもラッセル?

 

写真ではうまく撮れないが

決して滑落しても無傷という訳にはいかなさなそうだ

 

無事でいられるという保証はない所・・・

やっぱり、滑落はしたくない!

 

余計、体にが入ってしまう

やっぱり、ここは嫌いだ!

 

の気持ちが生まれてしまう

 

引き返して来た人も、何人かいる

ここは引き返してもいいんじゃない?

内心・・・そう思った

 

そう思ったけど・・・ なぜか 

チチの後をっていた

 

 

折り返して 九十九折に登る斜面!

スノーシューでの登りはする所も!

 

目の前を転がる雪塊が

勢いよく谷へと落ちていく

崩れやすい雪は踏ん張りがきかない!

すぐに崩れて 足を取られそうになる・・・が

そこは負けはしない!

必死に食らいつくように登っていく

 

 やっと堰堤を越えを終えたが…

 急斜面は続く・・・

 

雪煙を上げながら、笑って通り過ぎる

 

また、引き返してきた先行者に会う

鉄塔の所で引き返してきたという・・・

 

やはり風は半端なく強そうだ

稜線上は 風の傍若無人なる世界か・・・?

 

 乱れたトレースが先行者の苦悩を表す

 風の緩んだ箇所

鉄塔下の斜面

 

鉄塔が見えてきた

鉄塔からの稜線上は風が待ち構えている

ならば・・・

このあたりで風を避けて休憩を取ることにしよう!

 

鉄塔下の斜面の風の弱くなるあたりで休憩をとった

 

 鉄塔を目指して…行動開始!

 鉄塔直下の急登!ガンバ!

 ヤレヤレ鉄塔広場に着いたけど…

 も一つ向こうに鉄塔がある 遠い

 二つ目の鉄塔が近づいた

 

広い鉄塔広場に遮るものはない

ここからは、稜線歩きの醍醐味を味わえるところだが

今日は試練の稜線歩きとなるようだ!

 

風は容赦なく吹き 前に進めない!

何度 耐風姿勢を取らなければならなかったか・・・

 

天気の移り変わりの激しさは

まさに風の意思を表しているようだった!

 

鉄塔の姿をみてから その急登に泣き

漸く稜線に出てみれば 風の強さに翻弄される

 

それでも ここまで来れば

頂上まなければれない

 

 

頂上が見える!

手を伸ばせば届きそうな感じだが・・・遠い

 

は・・・

行く手を妨げ!

体のバランスを崩させ!

斜面を転げ落ちる雪塊の様にしたいのだろうか…?

 

容赦なく、全身で体当たりしてくる

 

どこいしょ~!

 

踏ん張って取る耐風姿勢も になってきた!

 

ここまできて、引き返すものか~!

 

だけど・・・

私とは裏腹に チチはどんどんに進んでいく!

 

必死でチチの後を追った!

 

そして・・・

見えてきた! 

近づいてきた!

灰色の同化する山頂が近づいてきた

 

 灰色のスカイラインが・・・・

赤阪山 823.8m

 

山頂には誰もいない!

暴れ風だけが 自由奔放に吹きまくっている

 

そんな風にさえも、吹き飛ばされない雪が

山頂を覆い、埋もれた標識が山頂を示していた

 

 埋もれた標識

三国山

大谷山

琵琶湖方面

 

再び黒い雲が覆い被さって来た 

突風も吹き荒れ 雪煙を上げて襲ってくる

立っていられない程の強さだ

 

力強い風だ!などと、気軽に言ってはいられない!

本当に、吹き飛ばされてしまいそうだ

長居は無用! さぁ~下ろう

 

 

目の前に 大谷山方面への稜線が伸びている

今日は、誰も行った様子が無い・・・

 

やはり・・・今日は無理だな

 

えっ・・・行かないの?

 

ここまでくると が出る

だが・・・要らぬだ!

それをチチが見抜いたように言う

 

この風と2時間付き合う事になる

それでもけるか?

 

いえ・・・歩けません

 

はせせら笑い 押し倒す勢いで吹いてきて

周回する意欲を削げとしていく・・・

 

 ホワイトアウトだ~!

 

風が叫ぶ!

早う~帰れ~!

 

一瞬にして白い嵐に包まれ、足が止まる事も!

風が追い立てるように吹きつけて止まない

 

 無言のまま、鉄塔まで戻ってきた!

 下ると決めたら、風が緩んできた!

 さぁ~一気に下っていこう!

 

急斜面をジグザグっていく

ツボ足で登って来られる人のステップを

壊さないように、用心して下っていく

 

すると・・・

 

 ヒップソリで下る人

 

ヒップソリってくる人がいた!

 

登る時も ステップやトレースを壊し

登るチチの前を滑ってくる若者がいた

 

ヒップソリを楽しむのは良いが

ステップを壊し、人が歩いている前を

平気で滑ってくるのはどうなものか・・・

 

他にも、ヒップソリを愉しむグループがいたが

ルートから外れて、安全な斜面を利用して 

滑って楽しんでいた!

 

人それぞれであるが・・・

最近は雪山で考えさせられる場面

遭遇する事がくなった

 

 アイゼンに履き替えて下る

 

堰堤越えの難所に行く前に

雪の状態を見て アイゼンに履き替えることにした!

 

圧雪されてきている所は、アイゼンで歩く方が楽だ

ただし・・・踏み抜きには、ご注意!

 

堰堤越えの斜面に着いた!

 

りは、雪面の状態を見て冬道を選択し

尾根沿いに下っていく!

 

 復路は冬道の尾根を下る

 ヤレヤレ・・・登山道に出た

砂防堰堤

 

 ここからはのんびりと♪

 

相変わらず風の音はするが

突風に煽られる事はくなった

 

再び、時折 顔を覗かせる青空に ホッとしながら

ブナの木平を目指した

 

 ブナの木平 540m

 

相変わらず 空は忙しそうだ

笑ったり 曇ったり 表情豊かに

頭上で百面相しているようだ

 

そんな空を眺めながら 

ブナの木平で休憩を取った

 

 あとは、一気にスキー場まで下る!

 マキノ町が見えてきた!

メタセコイヤの並木道

 

メタセコイヤの並木道がきれいに見えた

 

空も、まだ、すっきりしないけど

登るときに降っていたの姿はなかった

 

 もう少しだ 頑張ろう!

 スキー場は 近い!

 スキー場がえてきた!

 

スキー場は 朝と違い、家族ずれで賑わいを見せていた

日曜日にしては 利用者は少ない方だが、

それでも 子供たちの声が響く

 

やれやれだが ホッとする時でもある

そして、駐車場までそのまま下り アイゼンを外した

 

あぁ~ 疲れた!

 

 びしょびしょの駐車場

メンタセコイヤの並木道

 

帰路で見た空は

すっかり、ご機嫌が直り 

晴れ晴れしい顔を見せ始めていた

 

 

最後までお付き合いありがとうございます