2021年1月10日(日)☀ 蛇谷が峰
釜の谷分岐からの続きです
670m地点を過ぎて 樹林帯の急登を頑張って登ると
明るさを取り戻した支稜線を歩く事になる
歩き始めは、体が慣れず、しんどく感じて
黙々と登っていた しかし それが嘘の様に
飴を与えられた子供に戻り
明るいお日様に導かれるように歩きだした
梢の先の空が近くなった?
延び落ちる影に、森の意志を感じる
色彩を失ったモノトーンの世界に光が射すとき
そこには、違った冬山の風情がある
梢の向こうを流れる雲と青い空
長~く延びる樹木の影が迎え立つ
まだ眠る春の息吹と明るい未来の光を感じ
どこかほんのりと、温かいものが胸の中に伝わってくる
そんな感動を与えてくれる主稜線にでた
主稜線に出る
主稜線 朽木スキー場の分岐
梢が捉える日差しの眩しさが
なんとも気持ちがいい!
主稜線で一呼吸も二呼吸も
いっぱい!いっぱい!山の精気を吸い込んだ
さぁ~ ここまで来れば
蛇谷ヶ峰の頂上は、目と鼻の先だ!
少し不安だった山の様子も 女神さまの微笑に変わり
気持ちのいい稜線歩きを味わえそうだ!
左方向の朽木スキー場の方からのトレースは薄い
右方向へと曲がる、踏み固められたトレースを辿って進む
もうひと踏ん張り ふぁいと~
わぁぁぁ~
足が止まった!蛇谷ブルーだ!
先行者に追いついた
きっと この蛇谷ブルーにみんな魅了されて
足が止めていたのではないか?
吸い込まれそうな濃紺の青が 手招きをしている
最高のご褒美を受け取った!
眠る山の子守歌の様に
風が優しく頬を撫で
待っていたよと耳元でささやく
天にも昇る気持ちで頂上を目指す!
もうすぐだ!スカイラインが近い
雪原の広がりを見せるそこは…♪
蛇谷ヶ峰山頂
蛇谷ヶ峰 901.7m
風が、独占している様な蛇谷ヶ峰の山頂には
一人の先行者以外 誰もいなかった
その先行者は独り、琵琶湖方面を眺めながら座っている
風は強く吹いているが 微動だにしない…
ただ 360度の展望に歓喜せずにはをれず
静寂を破るように 声を出して喜んでしまった
東側の 近江の町と琵琶湖 岳山 沖ノ島の向こうは鈴鹿山脈方面
リトル比良
西側の北山方面
南側の武奈ヶ岳と釈迦ヶ岳方面
さすがに山頂は風が強い!
遮るものがない!
辛うじてあった灌木に 身を寄せて休憩を取るが 寒い!
チチの入れてくれたミルクティーを飲んで温めるが
すぐに冷えて ぶるぶる~
目的は果たした もう下ろう!
おいおい… もう帰るのか?
はい!
立ち上がる私を見て 呆れ顔で笑うチチ
北の方向から雲が上がってきている
風も治まる様子はない! 寒いだけ…
早々に下る準備をする
登って来た時に 琵琶湖方面を座って
ず~と眺めていた一人の男性 まだ眺めている
どこか近寄り難く 自分の世界に入っているようだ
風は容赦なく吹き付けているはずだが 未だ微動だにしない・・・
だけど 私は寒い!
寒さには滅法弱い私は さっさと下る事にした
その頃から 次々と
下から上がってくる後続者を見る
さぁ~帰ろう
踏み抜き注意! チチ ズボッ!
続々と登られる団体さんを横目に
一気に下っていく ただ…
少しでも トレースを外すと 踏みぬく!
カツラ谷出合
ここも中々急下り!ホッチラコ
670地点通過
早くも 釜の谷分岐
急な下りも何のその!
急斜面は 景色を見る余裕はない
目線を落とし 足元に注意して下る
支尾根に入ってからは樹林帯の中を下っていくが
木々の背が高くなるにつれ 陽が届きにくくなる
しかし、所々明るい場所がある
ふと 足を止めて見上げると
不揃いの樹々の先に紺青の空が覗いており
その周囲には、スカイブルーの空が続き
切れた綿雲が散らばって浮かぶ
そんな明るい空を見ると 不思議な気持ちになり
言葉にできない感動が湧いてくる
木々の間から抜けてくる冷たい風も
この時は気持ちがいい
来て良かった♪
ありがとう~
心の中で叫んで 再び足元に目を落とす
もうすぐ終点だ!
林道が見えてきた
余市谷登山口
ここから林道歩きだ!
滑っても 転んでも大丈夫!
だけど アイゼンはまだ外さない!
貯水槽
露出した道脇の雪を踏む
生きものふれあいの里跡が見えてきた
いきものふれあいの里跡の舗装路の突き当りの路駐場所
ただいま~!
終
最期までお付き合い下さってありがとうございます
久々の冬山を少しだけ体験する事が出来ました
治まらぬコロナ禍ですが、密を避け、個々で対策を考えながら
できる範囲で楽しむ事が出来ればと考えています
本当にご訪問ありがとうございました