「妻はサバイバー」永田豊隆
著者は朝日新聞社の記者で、2002年の結婚4年目34歳、妻29歳(専業主婦)の時、妻の異常な食行動に気付く。
これが後に摂食障害と判明するもやがて激しい過食嘔吐、途切れない飲酒、大量服薬、リストカット(132頁)、大腿骨頭壊死症(112頁)、アルコール性認知症(114頁)と約20年近くに亘る2人三脚の闘病記。
本書は2022年4月第一刷だが、2018年に朝日新聞に6回連載された。それに4年かけて加筆したもので連載を提案されたとき、奥さんが賛成しないかもと危惧したが、「ぜひ書いてほしい。私みたいに苦しむ人を減らしたいから」という返事に腹を決めた(137/8頁)とある。
あとがきに、この本は私の単著の形をとっていますが、妻と2人でつくりあげたものです。彼女が苦難を生き抜き、私の背中を押してくれなければ、生まれなかった作品です。彼女への感謝の言葉は尽くせません。
本当にありがとう。これからも共に生きようね。という文言に、心打たれる。
07/27 追記(病の原因))
カウンセリングの結果この病の原因は、子供の頃被った身体的、精神的暴力。その中には性暴力もあった。-中略-浮き彫りになったのは、PTSDと解離性障害という二つの疾患だ(71頁)。ということが判明した。
「プーチンの正体」黒井文太郎
2月のウクライナ侵攻以来、嫌われ者となっているプーチン大統領。この侵攻は突然始まったのではなく、2014年突然クリミア半島に侵攻し手に入れから機会をうかがっていたものだ。オバマ大統領のシリア紛争不介入をみて、米国中心の国際秩序を破壊してロシアの勢力圏を力で拡大しようとする挙に出た。
今度の侵攻も思いつきレベルの話でなく長い時間を掛けて醸成されたものだ。問題は彼は常に外部に敵を設定し、強圧的に攻撃し、常に勝利してきた。そして極めて悪い意味で信念が強い。プーチンの「人間の質」からすると、彼が簡単に「引く」とは考えにくい(まえがき抜粋)。
本書では、第一章 ウクライナ侵攻の全内幕 第2章 21世紀最悪の虐殺者 で事例を挙げて彼の悪行を暴いている。そして第3章 黒い独裁者の正体 126頁では、ヒトラーと同質の小見出しの文中、手口の流れまでヒトラーのコピーと言っていいだろう、とある。 第4章では、プーチンの暗殺部隊での悪行、第5章 フェイクニュースで世界を分断では、アメリカ大統領選挙、イギリスのEU離脱など。第6章では、北方領土返還交渉では、日本が手玉にとられた様子が記されている。
軍事ジャーナリストならではの、著者面目躍如の好著といえる。
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これが後に摂食障害と判明するもやがて激しい過食嘔吐、途切れない飲酒、大量服薬、リストカット(132頁)、大腿骨頭壊死症(112頁)、アルコール性認知症(114頁)と約20年近くに亘る2人三脚の闘病記。
本書は2022年4月第一刷だが、2018年に朝日新聞に6回連載された。それに4年かけて加筆したもので連載を提案されたとき、奥さんが賛成しないかもと危惧したが、「ぜひ書いてほしい。私みたいに苦しむ人を減らしたいから」という返事に腹を決めた(137/8頁)とある。
あとがきに、この本は私の単著の形をとっていますが、妻と2人でつくりあげたものです。彼女が苦難を生き抜き、私の背中を押してくれなければ、生まれなかった作品です。彼女への感謝の言葉は尽くせません。
本当にありがとう。これからも共に生きようね。という文言に、心打たれる。
07/27 追記(病の原因))
カウンセリングの結果この病の原因は、子供の頃被った身体的、精神的暴力。その中には性暴力もあった。-中略-浮き彫りになったのは、PTSDと解離性障害という二つの疾患だ(71頁)。ということが判明した。
「プーチンの正体」黒井文太郎
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今度の侵攻も思いつきレベルの話でなく長い時間を掛けて醸成されたものだ。問題は彼は常に外部に敵を設定し、強圧的に攻撃し、常に勝利してきた。そして極めて悪い意味で信念が強い。プーチンの「人間の質」からすると、彼が簡単に「引く」とは考えにくい(まえがき抜粋)。
本書では、第一章 ウクライナ侵攻の全内幕 第2章 21世紀最悪の虐殺者 で事例を挙げて彼の悪行を暴いている。そして第3章 黒い独裁者の正体 126頁では、ヒトラーと同質の小見出しの文中、手口の流れまでヒトラーのコピーと言っていいだろう、とある。 第4章では、プーチンの暗殺部隊での悪行、第5章 フェイクニュースで世界を分断では、アメリカ大統領選挙、イギリスのEU離脱など。第6章では、北方領土返還交渉では、日本が手玉にとられた様子が記されている。
軍事ジャーナリストならではの、著者面目躍如の好著といえる。
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