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さよならくちびる

2019-06-26 13:30:42 | 映画
だいぶ前封切の翌週に観た。
ハルレオ。役者って本当に素晴らしい。まさにプロだ。歌もさることながらギターも自ら演奏しているからだ。既成のデュオの如く。

久々のロードムービー。ハル(門脇麦)とレオ(小松菜奈)のデュオ、バイト先でハルがレオに声をかけギターを教え成立したデュオだ。ハルが詩も曲も作る。路上ライブをやるようになり、次第に売れるようになる。レオはやや嫉妬混じりの意識を持つようになる。シマ(成田凌)がマネージャーに名乗りでる。

解散前の地方都市のライブハウスツアー。ツアーが終われば解散なのだ。ツアーに出るところから映画が始まる。

二人の関係がツアーの中で語られ、二人の人間性、またローディ兼マネージャーの成田凌が絡み合い三人の立ち位置が分かってくる。成田が二人の均衡を保つ存在だ。通俗的な三角関係でないところが良い。
三人ともそれぞれに断ち切れない過去を背負い、関係も壊れそうなのだが。

ツアーを通じて回復する終わり方がいい。
青春とは往々にして生涯最も老い頑固になるような気もする。

門脇麦が演ずるハルの役はとても難しいのだが、またとてもナーバスで複雑な精神状況にいるのだがよく演じている。レオは分かり易いキャラで描かれているが、レオもハルと同じくらい辛い体験しているのが、説明なくても感じられる。
あの「スマホを落としただけなのに」では鬼の様な演技を見せてくれた成田凌がいい感じで、今後も期待できるなと思う。

小松菜奈も門脇麦も役に成りきり、リアリティある青春映画だ。

この映画のあと、門脇と小松の作品をプライムで観まくった。