
小生は黙って去ると思う、たぶん。いかに彼女が悲劇を背負い政治的に利用されたのだとしても。背中が凍るし騙され裏切られプライバシーは裸にされ…膝から崩れ落ちるだろう。
カトリーネの夫は偉い!娘を諭す台詞が象徴している。「でも君の母親だ」

ナチスドイツの人口増加計画「レーベンスボルン(生命の泉)」という政策を無知にして知らず。
ノルウェーがドイツの占領下にあったとき、ノルウェーはその政策の恰好の国にされた。ノルウェー人は民族的に優れたアーリア人だから。
ドイツ人兵との間に産まれたカトリーネは東ドイツの施設に預けられた。成人してから母国に亡命、母親を探して平和に暮らしていた。
ある日、弁護士から裁判での証言を求められる。ノルウェー政府がカトリーネや彼女の母親を迫害した過去についてだ。国家が犯した罪の告発を試みるためだ。
カトリーネの謎めいた行動がはじまる。彼女は秘密を死守しなければならない深刻な事情を抱えていた。映画は単なる謎にとどまらない悲劇的で衝撃的史実をサスペンスタッチで描かれる。
これ以上書くと完全ネタバレになるので避ける。
こういう作品にはアマプラとはいえ、なかなか遭遇できない。
ドイツは第一次大戦後、兵士の戦死、世界恐慌で出生率が落ちこみ著しい人口減少にあった。ナチスはユダヤ人を殺戮しながらも、人口減少に苦しみ、ドイツ人のアーリア化を政策的に進めていた。

ナチスドイツの人口増加計画「レーベンスボルン(生命の泉)」という政策を無知にして知らず。
ノルウェーがドイツの占領下にあったとき、ノルウェーはその政策の恰好の国にされた。ノルウェー人は民族的に優れたアーリア人だから。
ドイツ人兵との間に産まれたカトリーネは東ドイツの施設に預けられた。成人してから母国に亡命、母親を探して平和に暮らしていた。
ある日、弁護士から裁判での証言を求められる。ノルウェー政府がカトリーネや彼女の母親を迫害した過去についてだ。国家が犯した罪の告発を試みるためだ。
カトリーネの謎めいた行動がはじまる。彼女は秘密を死守しなければならない深刻な事情を抱えていた。映画は単なる謎にとどまらない悲劇的で衝撃的史実をサスペンスタッチで描かれる。
これ以上書くと完全ネタバレになるので避ける。
こういう作品にはアマプラとはいえ、なかなか遭遇できない。
ドイツは第一次大戦後、兵士の戦死、世界恐慌で出生率が落ちこみ著しい人口減少にあった。ナチスはユダヤ人を殺戮しながらも、人口減少に苦しみ、ドイツ人のアーリア化を政策的に進めていた。
人口政策はどこの国でも重要な課題だが内容が問題だ。
ノルウェー政府は第二次大戦後、ドイツに協力していた女性の国籍を剥奪するなどの迫害を続けていた。国家としての恥辱でもある。
2000年に時の首相が事実を認め謝罪したという。
カトリーネは全てを明らかにして、夫、子ども、母親から去ることにするのだが。
(2019.6,25記)
極めて私的な処にまで権力が介入してきたとき、国家の流れや勢いに異議、疑義を唱える人間はどの位いるだろうか?少し寒気がしてくる。
我が国は?「産めよ増やせよ」なんてフレーズを僕らも知ってる位。確かに昔は子だくさん。婚姻外もありだったがどうかだか?
今日の我が国も露骨なフレーズこそ使わないが、施策は明白な産めよ増やせよだ。
ノルウェー政府は第二次大戦後、ドイツに協力していた女性の国籍を剥奪するなどの迫害を続けていた。国家としての恥辱でもある。
2000年に時の首相が事実を認め謝罪したという。
カトリーネは全てを明らかにして、夫、子ども、母親から去ることにするのだが。
母親に対しては並々ならぬ感情からちゃんと説明をしなければならない。
母親の「貴女は誰」は胸を突く。
彼女は自分にも母親の為にも真摯に生きてきたのだがら。
映画は最後まで息をつかせない。
小生は、余りに切ないラストにことばを失ってしまった。心が凍りついた。
2時間超えの映画が多いなか、この作品は1時間40分に押さえており、無駄がなく素晴らしい。
映画は最後まで息をつかせない。
小生は、余りに切ないラストにことばを失ってしまった。心が凍りついた。
2時間超えの映画が多いなか、この作品は1時間40分に押さえており、無駄がなく素晴らしい。
86回アカデミー賞にドイツの代表作品として出展された。
(2019.6,25記)