話して~♪

私の話も、あなたの話も

春の詩 「さようなら」

2009-04-18 20:59:46 | ことのは
さようなら

ぼくもういかなきゃなんない
すぐいかなきゃなんない
どこへいくのかわからないけど
さくらなみきのしたをとおって
おおどおりをしんごうでわたって
いつもながめてるやまをめじるしに
ひとりでいかなきゃんない
どうしてなのかしらないけど
おかあさんごめんなさい
おとうさんにやさしくしてあげて

ぼくすききらいいわずになんでもたべる
ほんもいまよりたくさんよむとおもう
よるになったらほしをみる
ひるはいろんなひととはなしをする
そしてきっといちばんすきなものをみつける
だからとおくにいてもさびしくないよ
ぼくもういかなきゃなんない

谷川俊太郎詩集「はだか」より筑摩書房






読むたびに、懐かしく、心が痛く、涙がにじむようで、
でも 嬉しくもあり、幸せな気持ちになる詩です。

いつか来た道、いつか行く道。