気まぐれ徒然なるままに

気まぐれ創作ストーリー、日記、イラスト

Your Love 2

2020-03-06 12:56:00 | ストーリー
Your Love 2




付き合い始めて2ヶ月

マネージャーの晴樹とのデートは
仕事帰りに食事をしたり
舞台を見に行ったり
TDLにも行った

映画館で映画を見てる時 ソッと手は繋いでくれたけど普段に手を繋ぐことは無い

なんだか “友達” みたいだなぁ…


「あの監督の作品はやっぱり面白かったな(笑) 」
目的地も決めず 何となく足の向くまま歩いた


休日は私と会ってくれてるし
一応… 好かれてはいるようだけど

「希、来週の連休、旅行に行かない?」

えっ!? 旅行!? あ、でも…
「日帰り、だよね(笑)」

「旅行と言えば泊まりだろう?」
お、お泊まり!!♡♡♡

「いきなりそんな… お泊まり旅行だなんて… それはちょっと…♡」
嬉しい!やっと恋人っぽいことができ…

「じゃあ日帰りで行けるところにしようか…」
えっ!!そんな、、嫌とかじゃない、、

「ぶっ!(笑) あははははっ(笑)そのスネた表情も可愛いな(笑)」

あっ、またいつものイジワルだったのね!

「くくくっ(笑)」

この人 …
「ほんとに私のこと好きなのかな。」

晴樹がキョトンとした

つい いつもの独り言の癖が出て慌てて口を抑えた

「もちろん好きだから一緒にいるんだよ。」

真面目な表情で言う彼の
こういう甘い言葉にまだ慣れない


「そう、か… 君は内心俺の気持ちを疑っていたんだな… 」
悲しそうに視線を落とした

「えっ!そんな、疑ってなんか… !」

「くくくっ…(笑) 」
また晴樹が笑いだした

「ちょっと!もう!またからかってるの!? 」

「ごめんごめん(笑) 反応が素直で可愛いからつい、、(笑) 」

「あなたはもっと優しくて誠実な人だと思ってたっ」

からかわれては 爆笑されてばかりで
手すらなかなか繋いでくれないこの関係って
本当に友達みたい

恋人なのにキスだってまだ…
そんなんで恋人同士って言えるのかな

不安になっちゃう…

「俺って優しくなくて不誠実な男なの?」
セクシーな視線で微笑みかけてきたから またドキドキしてくる

「そんな… 」そんな顔するの 卑怯!

「本当に大好きだから 大切にしたいと思ってる。」

「な、なら、イジワルはやめてっ。」

「んー。愛情表現のつもりなんだけど?(笑)」

この人がこんなに豪快に笑い“とてもイジワル” な人だとは会社の人達は誰も知らないだろう

「 愛情表現の方法がおかしい。間違ってる。」

「 困った表情もまた堪らないから見たいんだよ(笑)」

「ドSだよね。」

「さぁどうかな?それは旅行でよくわかるかも?」
旅行しなくても あなたがドSなのは十分わかりますよっ!

上げたり下げたり 私の気持ちを振り回す



気がつけば公園の中を歩いてる ーー

ここを抜けると駅があるから駅に向かってるんだね
今日はもう帰っちゃうってこと… か
もっと一緒にいたかったな…


晴樹が突然足を止め

「希、」
晴樹を見上ると唇が重なった

ーー え?

唇が離れ優しく抱き締められた
「ずっと君とキスしたかった。好きだよ…」

そして またキスをした ーー


ーーーー


とうとう彼とキスをしてしまった♡
しかも今度の連休にはお泊まり旅行♡


突然の急な進展に浮かれっぱなし
ダメダメ!今から仕事なんだから!

会社のロビーでエレベーター待ちの晴樹が見えた

あれ? 遅い…
いつもならもうとっくに出社してる時間のはず…

眠そうにあくびをしてる
可愛いな(笑)


今朝は寝坊したのかな

私みたいに昨日のことを思い出して
眠れなかったとか♡

女性社員に声をかけられ挨拶をしてる

私も同じように挨拶をすると
他の人と同じように挨拶をしてきた

エレベーターの中で晴樹を意識してしまう
昨日のことで まるで付き合い始めた直後のようなドキドキ感

「随分と眠そうですね(笑)」

ドキッとした

彼は男性社員に話しかけられていた

「 あぁ。昨夜 色々考えてたら眠れなくてね。」
やっぱり晴樹も昨日の夜のことを思い出して眠れなかったんだ♡

「もしかして例の企画が通るかどうか考えてたんですか? 」

違う違う(笑)

「まぁ、それもあるね。」
吹き出しそうになるのを堪えた

「じゃあ、田辺マネージャーから来た例の件ですか?」

田辺…? あぁ、特営(特別営業部)の…

「んー、それね。 (はぁ…) 」
今の、ため息?
ため息なんて今までついたことないのに…

後ろにいる彼の顔を振り返って見ることはできない



「気乗りしないんですか?僕は良い話だと思いますけど(笑)」

なんの話??


「私にはそうでもないんだよ… 」

「僕がマネージャーなら是非!って所ですけどね(笑)」

「じゃあ君が代わってくれ(苦笑)」


エレベーターが着いてうちの課の人達と一斉に降りた

「僕は残念ながら代わりたくても代われません(笑)マネージャーじゃないですし、結婚もしてて子供もいる身ですよ?(笑)」

え? それって…
二人の表情をチラッと見ると彼は苦い表情をしていた

なんだか 嫌な予感がした

ベタなドラマだと…

“藤川くん!君、見合いしないか!”
なんて上からプレッシャーをかけられ御令嬢とお見合いをするはめになった

なんて展開が起きてるような会話じゃない?


ーー 不安だな
彼は悩みや考えを話さない人だからわからないし…


ーーーーー

業務中も朝の二人の会話が気になって彼の方をつい見てしまう

タイミング良く目が合うと微笑んでくれて少しはホッとするけど…


聞いてもいいかな…
今夜話がしたいとメールを送ったら
今夜は予定があるから明日にしようと返ってきた

翌日の夜 一緒に食事に行くことになった

なんとなく触れてはいけない話のように思えて聞きにくいまま食事は終わってしまった

「旅行なんだけど、どうしても外せない社用で行けなくなったんだ。本当にごめん。また違う連休にしてくれないか。」


その時 何故か理由もなく

二度と彼と一緒に旅行に行くことはないような
そんな胸騒ぎがした


「そっか… わかった。残念だけどまた次の機会にしよ(笑)」

「楽しみにしてくれてたんだろう。本当にごめん。」



ーーーーー


本来なら一緒に行くはずだったその連休がやってきた

彼は社用としか言わなかったけれど何なんだろう

まさか本当にお見合いが入った、とかだったら!?
「ははは… まさかね(笑)」


私は部屋の掃除や洗濯をしながら
今頃どうしてるんだろうとぼんやり彼のことを考えていた


今日を含めて休みは3日もある

3日間 全て社用なのかな…
少しの時間も会えないのかな

それぐらい聞いておけば良かった


買い物から帰宅し
今晩の晩御飯の支度を始めようとした時

晴樹からメールが入った


“明日の夜、会えない?”
ウキウキしながら会うと返事を送った


連休2日目の夜
私は彼の部屋に初めて招かれた

緊張気味の私を部屋に通してくれた



シンプルな部屋で物があまりない…
こともないわ!!


異常に本が多い!!


えーっ…
これ何の本なの

手に取って開くと英語で書かれた本だった

何コレ!!


他のを見ても洋書、洋書、洋書、、

…英語が堪能だったんだ


生粋の日本人ではない容姿だなとは以前から思ってたけど
やっぱりそうなのかな…




「 本当なら今頃旅行先だったよね。予定が変わってごめんよ。」


鍋を温めながら 冷蔵庫を開いた
「ビールでいい?」


お酒!?

「お酒はいらない(笑)」

勧め上手な晴樹に飲まされたら帰れなくなるもの

あ、もしかして帰らなくてもいいとか♡



「いらない? じゃあ俺もやめておこうかな。」

なんだ…
やっぱりそういうつもりで言ったんじゃないんだ

勘違いが恥ずかしい(笑)


「私はお茶でいい(笑) 飲んだら帰れなくなりそうだし(笑) 」

「お茶でも今夜は帰らなくてもいいよ。」

え?

「 というか。今夜は帰さないつもりなんだけど。」

それってつまり
今夜は泊まって行けってことーー ?

晴樹が吹き出した
「ぶっ(笑)やっぱり可愛いなぁ~(笑)」


もう!また!
どこまで本気で言ってるのかわかんない!


「ということで、はい(笑)」
ビールとグラスを持ってきてグラスを手渡された


グラスにビールを注ぎ
自分のグラスにもビールを注いだ


「旅行にはいけなかったけど その分今夜ぐらい一緒に過ごしたいから(笑)」
グラスを合わせ 嬉しそうにビールを飲んだ

「これで確実にお泊まり決定だよ(笑)」
ニヤッと笑った

いつもより やけにテンションが高く浮かれてるように見える


あじの南蛮漬けに筑前煮
だし巻き卵や鳥の唐揚げ
海鮮サラダに…

これは何?お餅?ポテトのそぼろ餡掛け団子的な?

なんか、、まるで居酒屋!(笑)


「これ、自分で料理したの?」

「はははっ!まさか(笑) 母の店のを分けてもらってきた(笑)」

お母さんは小料理屋を営んでいると話してくれた


「美味しい!」本当に美味しい!

「そっか(笑) 良かった(笑)」
彼は自分が誉められたように照れ笑いをした

「母さんから、なんでそんなに沢山必要なんだって聞かれたよ(笑)」

「なんて答えたの?」

「来客があるからと話したよ(笑)」

客ーー
彼女が来るとは言ってくれなかったんだ

「そうなんだ… あ、このだし巻き卵も美味しい!(笑)」

「俺、一番好きなんだよ(笑)」

そんな朗らかな会話が続いた

連休中に急な仕事と言っていたけど明日は休めるのかな

「希、今夜泊まってくだろ?」
掛け時計を見たら23時前だった

いつも晴樹にやられっぱなしだから今度は私が!

「終電までまだ時間あるからもうそろそろ帰る。」

私の隣りに座り直して私の頬を両手で包み
私の額に額をくっつけてきた


「今夜は傍にいて欲しい… 頼む 」

まるで祈るように弱々しいその声に
私は彼の傍から離れられなくなった


ーーー


朝 目が覚めると 隣には晴樹がまだ眠っていて
私は晴樹の腕にガッチリとホールドされていた

おっ… 重っ!

腕を退けようとしたら
寝ぼけて脚も乗せてきから逃げられない体制になってしまった

重いよっ!!
早く早く服を着なくちゃ!

晴樹が完全に目が覚めたら恥ずかしい!!

起こさないよう必死に腕を退けようとしても全く動かない


「なーに逃げようとしてる?」

「なっ!」起きてたの!?

「起きてるなら放して、よっ!」
腕が全く動かない


「嫌だ。もっとくっついていたい 」
余計に強く抱き締めてきた

まるで子供が母親に甘えているよう…
じゃない!!



胸を揉んできた

「あ、ここ(乳首)勃ってきた… 」

「ねぇ、ほんとに放して(笑) 」


仰向けにされ 手首を掴まれ
舌先で乳首を転がしながら私を見上げた

「ダメ。(乳首が)こんなになってるのに放って置けないだろ?」

「アッ… 待っ、、」

「こんな姿を見たら朝でも我慢できない」
切なそうな表情をして微笑んだ

「本当に君は美しいな… 」


朝からまた
晴樹に抱かれた





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