雲と空  

日々のこと、相撲のこと。

読書感想文:秋の森の奇跡

2007-01-09 09:59:06 | ひとりごと
今年1冊目は 秋の森の奇跡/林 真理子 でした。

新年第1冊目にこれがふさわしいのか!? と問われると微妙です。(笑)

昨年秋 図書館にリクエストを出していたのですが 20人待ちくらいで
やっと私のところに回ってきたのが この年始でした。


結末は 私の予想とは違ったものでした。
「え・・・そうなん?」というくらいの軽い裏切られ感。
渡辺淳一的結末 でしょうか。
(あ、でも このごろ読んでいないので 最近の渡辺淳一は違うかも?)


女の視点が効いた女の書いた小説だなぁ と感じました。
全体を通して ”マリちゃんらしい小説” でした。

主催者の人脈を誇示するためのようなパーティーに
参加する主催者妻の服装の表現として

「ダナ・キャランのものだとひと目でわかった。
 バーゲンのとき「NEW ARRIVAL」のコーナーで
 見た憶えがある。」


自分はそのバーゲンに行った。
しかし、その女は そのとき「NEW ARRIVAL」を手に入れていた。

もうこれだけで その女の裕福度とか いろんなものが瞬時に
パーッとイメージとして広がりますよね。(男の人には想像できないかな?
この視点、これぞマリちゃんだなぁと思いました。

あ、でも この「NEW ARRIVAL」の女は 本編には
意味のない登場人物です。(笑)


相手の男を見る(品定め的に観察)するときの目、
相手やそのときの状況(どいう関係にしたいのかなど)に応じての
身支度のやりようなど
女の視点満載の小説です。


こういう世界とはとんと縁遠いものですが
女視点が効いているので それなりに感情移入しながら
読めました。


しかし、この期に及んで「奇跡」ってあるのかなぁ???
誰にでも???
たぶん それなりに緊張感のある毎日を送る人には
「奇跡」が起こりうる土壌はあるのかも。
私は??? もっと精進しないと ダメだぁ~~!!(笑)