今日のお話は昨日の続きですが、
わざわざ昨日の分をお読みいただかなくても支障ない内容です。
さて、ランチ会が終わった後、
ジャッキーは私たちの授業の準備のため先に去り、残ったクラスメートも三々五々に。
S嬢、A嬢と台湾人の男の子と、4人で甘いものを食べに行くことにしました。
なんか私、若者のなかにひとり保護者っぽいですね。
邪魔してる?
カップル誕生を待ち望んでいる私としては、
これが夜なら「あとは若いおふたりで」って気を利かせて去るのですよ。
でも、私が去ったところで残るはふたりじゃないし、
授業まであと1時間あるだけだし、食後に甘いものは食べたいし、いいよね~?
ということで、
S嬢おススメのトウファのお店にタクシーで移動。
タクシーの中では後部座席にA嬢と私、ふたりの間に台湾人の男の子という並び。
で、彼の顔を間近で見ると、気になるものが。
それは、前々から授業中にペアになった折に触れ、気になっていた彼の無精ひげ。
だって、頬骨のあたりに1本、長くて太いのがあるんですよ。
身だしなみに気を遣ってる子なのに、これはあかんでしょ。
この機会に思い切って、引っこ抜いてやることにしました。
ねらいを定めて、
毛が滑らないように、
親指と人差し指のつめでしっかり根元からはさんで…
えいっ!
あぁっ!?
力いっぱい引っ張ったのですが、力及ばず失敗。
どころか、
キューテクルがはがれてしまった毛は、
見事にカールしてしまいました。
A great shock!!
どうしましょう!?
これではハクション大魔王です。

笑ってはいけないけれど、がまんできなーい。
だって、その彼、
服やアクセサリーや持ち物、香水にいたるまで気を遣ってカッコよくしてるのに、
背も高くって、ガタイもいいのに、
なのに1本だけの無精ひげが、くるくるカールなんですよ。
しかも彼の場合、根元からくりんくりん!
ハクション大魔王より分が悪い!!
どうやってこの失点を補えばよいものか、あたふた、あたふた。
「What happened?」と冷静に聞かれて、
そりゃそうだ、まずは本人に包み隠さずこの状況を説明しなければ、
と思うものの、英語でどう伝えたらいいのかわからない。
ごめんね、ごめんね~、と繰り返すばかり。
でも悪いと思いながらも、笑いもとまらない。
要するに反省の色ナシ。
笑いはA嬢や助手席のS嬢にも伝染してしまい、車内は笑いのタイフーンに。
台風の目は彼。
わけがわからず、むっとしてしまいました。本当にごめん!
悪意はないです。
でも、この場合、プロセスよりも結果がすべてですかね。
S嬢やA嬢からは「私たちも気になってたけれど、それ、やりますか?」とのお言葉が。
こういうことは、見て見ぬふりが思いやりというものなのでしょうか?
でも、女の子と近づく機会があったりしたら、あれはあかんでしょ。
おばさんったら、おせっかいでごめんね。
余計なお世話が裏目に出て、取り返しのつかないことになってるし。
そういえば、まだ会社で働いていた頃に、こんなことが。
ミスして上司に大変な叱責を受けていたのですが、
怒りで興奮して鼻の息も荒くなっている、その彼の鼻の穴から、
抜けかけそうな鼻毛が鼻息にそよいでいるのです。
声を荒げるごとに、そよそよと。
それがどうしても気になって、ついに言ってしまいました。
「スイマセン。深く反省しているのですが、
そよいでいる鼻の毛を何とかしてもらわないと、深刻な気持ちになれないんです」
鼻の毛とともに気も抜けた上司はすっかり怒る気も失せたみたいで、
「もう下がってヨシ」となりました。
先輩からは「あの状況であの人に、よくもあんなことが言えるよなあ」って。
私って、しょうもないことでも気になると、そのままではいられない性分なんですね。
立場と状況をわきまえず、ごめんなさい。
彼のくるくるカールの無精ひげは、
お店に到着後、無事、A嬢が引っこ抜きに成功しました。
ほっ。
ありがとう、A嬢。
台湾の彼、
かわいいお嬢さん方にわからないよう、こっそり抜いてやるつもりが、
大々的にアナウンスする結果となり、本当にごめんなさい。
着いたお店は、以前私がエッグタルトを買った有名店。
そうかここ、トウファもおいしいのね。
トウファ(豆腐花、豆花)とは、豆乳を固めた中国のデザートです。
お豆腐よりやわらかめで、シロップや黒蜜をかけていただきます。

Rochor Beancurd
2 Short Street
6334-1138



トウファは温かいのと冷たいのが選べます。
どちらも$1(約60円)。
S嬢と私が温かいの、A嬢と彼が冷たいのをチョイス。
冷たいのも食べさせてもらいましたが、温かいのがおススメ。
ふわんと豆の香りがして、やさしい甘さと食感がいい感じです。
こんなプチプライスで食後のデザートが楽しめるって、素敵シンガポール。
給食のお盆のようなゆがんだアルミのトレイが、昭和の世代には懐かしかったです。