みりんの徒然声

日々、感じたことを日記や詩でお届けします

みりんの徒然声 桜の森の満開の下

2017-04-18 10:59:08 | 日記
先週末、ふらりと花見に行った。昔よく行った天神岬というところだ。かつて観光地だったその公園は原発避難区域が解除されたばかりで人はほとんどいなかった。静かに過ぎる時間。昔、桜と言えば坂口安吾や、梶井基次郎の小説に影響され鬼だの、桜の下には死体が埋まっているなど騒いでいた幼いあたしを懐かしく思った。人間が原発だの何だの騒ごうと桜は変わらず美しく、鳥が飛び、ああ自然は強いなあ。としみじみ感じた。一般的な花見スポットとは違い親子連れもいなく、薄いピンク色の花弁の下あたしはいつまでも桜を眺め続けた。あたしも強くなりたい。桜みたいに、自然みたいに。何に惑わされることもなく、傲ることもなく、妬むこともなく、只両腕を広げて。桜と、所々にある立ち入り禁止の看板がミスマッチで不思議な気分になった。あたしはこんなにも一人でこんなにも自由だ。

コメントを投稿