お日様のパン

地震の翌日から、被害がほとんど無かったカンちゃん家の近所でも何故だかパンが消えた。

人から聞いた話だと、スーパーだけじゃなく、駅やデパートの中のパン屋さんからもパンが消えたそうです。
焼いていないわけじゃなく、焼いたそばから無くなるのだとか・・・。
みんな、余程パンが好きなのね。

だから、ここのところパンを焼く機会が増えて、ぶどうパンやフランスパンにも挑戦しました。

カンちゃん家で焼くパンは、以前から省エネ型の「お日様パン」。
晴れの日じゃないと発酵が出来ないので、あまり作りません。

この日は、1次発酵まで晴れていたのにお日様が隠れてしまいました。

お日様まかせなので完璧なパンはなかなか出来ないけれど、食いしん坊のカンちゃん一家は何でもペロリ♪

今日も味見で半分以上がなくなります。

カンちゃんのお母さんが開発した「おからサンド」で大半が無くなり、次の日の朝用のパンは数枚になっていました。


今ではスーパーも落ち着いて、パンのほかにも沢山の商品がいつもと変わらず並んでいます。
便利に慣れてしまった私たちは、少しの不便にも敏感になりがち。
だけど、無ければ無いなりに工夫したり楽しんだり出来るはず。
避難所での子供たちが、こんな時でも自分達で遊びを見つけ、明るく笑う姿を見て思いました。

大変な時だからこそ、当たり前のようにある小さな幸せを大切にしていけたらと思います。

さぁ、次は何パンを焼こうかな？

頑張りすぎの省エネが続き、ギスギスし始めたカンちゃん家の小さな幸せでした。