春休みのデッサン室

春休みのだれもいないデッサン室。
ぼんやりしながら北九州のあれこれ、デッサンしてみましょう…

教育ブランド/四季彩図書館

2010年02月12日 | 北九州ブランド
北九州市立東朽網小学校です。
ここでいま校長先生をなさっている吉田幸雄先生から今年、お年賀状をいただきました。
そこには東朽網小学校の図書館の写真とともに、「是非一度お茶飲みに来てください。」の文字があり、
そして電話番号がありました。
これは、間違いなく(来てもいいよ)のメッセージだな、と独りよがりの解釈。


そんなワケで、さっそく東朽網小学校に出かけました。
先生にお目にかかるのは何年ぶりでしょう…
先生は私の長女が5・6年生の担任でした。
その長女は現在約30歳ですから…これ以上は恐ろしくって計算できません。
久しぶりの先生はさすがにちょっと老けたかな?
(人のことは言えないね)

しばし昔話に花を咲かせた後に、ここの図書館を見学しました。
「四季彩図書館」です。




「四季彩図書館」の入口には、子どもたちの手づくりのポスターが貼ってあります。


入ってすぐ、図書館の配置図(地図って書いてある)があります。これも子どもたちの手づくり。
「ボクたち、私たちの図書館です。」ってしっかり伝わってきますよね。

この日は授業参観日で、
─私は学校ボランティアの方から、孫の授業を見に来たおじいちゃんに間違われました─
ですから授業中で、図書館に子どもたちはいなかったけれど、
こんなのを見るだけで本を大切にし、読書する子どもの姿が見えてきます。
うれしいですね。




図書館内部の閲覧室です。
現在の小学校の図書室って、どんなのかわかりませんが、読書は子どもたちの心を育てるんだ、
と信じる私としては、もうちょっと本が欲しいな。
でもね、小学校でここまで充実させるって、たいへんだったんだろうな。
など思いながら、私自身の図書館歴を思い起こしてみましたが…そうです、やっと中学校からかいな?
小学校では図書館の記憶がないなぁ、もうとおい、とお~い昔だけど。


図書のコーナーから振り返ると、和室が見えますね。
この和室も閲覧室なのですよ。




座卓があって、襖の向こうにも本がびっしり。この本は地域の方から蔵書を頂いたそうです。嬉しいですね。
子どもたち40人座れます。思わず、「寺子屋のようでいいですねぇ。」と変な感想を言いました。
吉田先生は、「ここで子どもたちに論語を読み聴かせしたいのですよ。」と語ってくださいました。

こんな風に語る先生はとても若々しく、はつらつとされています。
先生の教育に対する熱さはますます勢いを増しているんだ。


図書館から校庭側になにか見えます。これは…






エコウッドで作られたテラスです。
子どもたちは、ここで日光を浴びながら読書できるのです。
またここでも、先ほどの和室でも給食が食べられます。

この「四季彩図書館」は地域解放型の図書館を目指しているとのことで、
人のつながりが希薄になっている昨今、非常に意義ある試みと思います。
読書、食育、地域の方々との交流…いま教育に必要なものが
この学校に満たされているのではないでしょうか。

東朽網小学校は自然に恵まれた地域であり、四季の風を体いっぱいにうける中で、
まず本にふれる事。
こうすれば子どもたちには自然の中に興味や疑問を感じ始めることができるはず。
試験の点数をひたすら追うものではない、〈なぜだろう?知りたい!わかりたい!〉
という学問本来の始まりが生まれてきます。
子どもたちの成長の芽に必要である豊かな土壌づくりがなされていけるわけですね。
人として健全に育っていけるほんとうの教育の姿がここに見えてきます。
素敵な小学校です。
吉田幸雄先生はじめ職員先生方、地域のみなさんのご尽力をいたく感じた1日でした。
この「四季彩図書館」は北九州の誇れる教育ブランドのひとつであるといえるでしょう。

詳しくは「東朽網小学校のウェブサイト」をぜひご覧ください。

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