この猫は正五郎という。
父親はペルシャ、今のイランの高貴な出であった。
1979年イラン革命のために本国を捨て出奔する。
世界を放浪しながら日本にも立ち寄ったのであろう、
日本猫との間にこの正五郎ができた。
このことは正五郎自身は知らない。
世界を彷徨う事になったとはいえ、家柄を尊び、
尊ぶあまりに生まれた正五郎をなきものにしようと
葦の穂で編んだ舟に乗せ川に流してしまう。
流れ流れて葦舟は竹馬川に流れ、葛原の地にたどり着く。
こんな子猫が生き抜いて行くのは並大抵の事ではない。
そのために正五郎もずいぶん荒んだ生活を送ってきたのだ。
盗み酒をするは、ゴミ袋を漁るは・・・
今は優しい人に巡り会い、住まいもでき、
名前も正五郎とつけてもらう。
それとともに荒んだ心も徐々にではあるが和らいできた。
だけれど、今なお夜の帳が下りると、満月の光を浴びると
心は千々に乱れ、一晩中街中を徘徊してしまう。
体の傷も絶える事がない。
勝手な話を創って遊んでみました。
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