トランプ政権、全米で不法移民一斉検挙へ 14日に開始
2019年7月13日 9:02 発信地:ワシントンD.C./米
米ホワイトハウスで、国勢調査に市民権の有無をめぐる質問を追加することを正式に断念したことを表明したドナルド・トランプ大統領(2019年7月11日撮影、資料写真)。(c)Brendan Smialowski / AFP
【7月13日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は12日、移民税関捜査局(ICE)が不法移民に対する強制捜査を14日から全米で開始し、数千人を一斉検挙して国外退去させる計画であることを確認した。大統領によると、対象は暴力集団構成員のような犯罪者が中心だが、他の不法入国者も含まれる。
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トランプ大統領はホワイトハウス(White House)で記者団に対し、強制捜査は「14日に始まる。対象者を検挙し、自分たちの国に送り返す」と述べた。
報道によると、一斉検挙は主要10都市で行われる見込みで、すでに裁判所から退去命令を受けている人々が対象。すでに家族で何年も米国で暮らし、家や仕事を持ち、米国生まれの子どもがいる人々が検挙される可能性もある。
米国各地の移民コミュニティーや移民の権利を支持する活動家らは、強制捜査に対する警戒を強めている。移民らには、ICEの捜査員が家を訪ねても捜索令状や逮捕令状がない限りドアを開けないことや、捜査員らとのやりとりを録音すること、移民弁護士に連絡することが助言されている。
民主党は11日、トランプ政権の措置により、長期間居住している人々が合法的に国内にいる家族と引き裂かれると警告。ナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院議長はICEの計画を「無情だ」と批判している。(c)AFP/Paul HANDLEY