■マーケット
セブン人事に米ファンドの影
セブン&アイ・ホールディングスは新しい人事案を固める指名・報酬委員会を15日、開きました。新たな経営体制ではセブン&アイHDの社長に井阪氏、新設の副社長に後藤克弘氏を起用します。セブン-イレブン・ジャパンの社長には古屋一樹氏を充てる人事を内定しました。時価総額はファーストリテイリングを上回る小売業最大のセブン&アイHD。背景にはセブン&アイHDの大株主であるアメリカのヘッジファンド、サード・ポイントの存在が見え隠れします。サード・ポイントは先月27日にセブン&アイHDの取締役に対し、世襲で人事を選ばないように求める書簡を送っていました。新しい人事案は19日に開かれる取締役会で正式に決まる予定です。
・ セブン&アイHD社長 井阪隆一 副社長 後藤克弘
・ セブン-イレブン・ジャパン社長 古屋一樹
G20 成長へ政策総動員
米ワシントンでG20=財務相・中央銀行総裁会議が行われています。G20では、世界経済が失速してしまうことを避けるため、各国が政策を総動員することで一致する見通しです。こうしたなか、世界経済のかじ取り役の1人、IMF=国際通貨基金のラガルド専務理事がテレビ東京の単独インタビューに応じました。来年の日本経済についてラガルド氏は景気対策が必要だと警鐘を鳴らしました。また、今回のG20会合では「パナマ文書問題」で関心を集める、国際的な課税逃れに対して、連携して対処することも確認する見通しです。
中継担当:WDC支局 内田広大記者
《今朝2016年04月15日のモーニングサテライト参照》
IMFラガルド専務理事 単独インタビュー
http://creampan.seesaa.net/article/436687378.html
■【コメンテーター】木下智夫氏(野村證券 チーフエコノミスト
・中国6.7%成長に減速
--中国経済の先行きをどう見ていますか。
所得水準がここまで向上してきたのに6%台後半の水準を維持できたというのは、むしろポジティブに評価しています。たしかに1~2月は景気に弱い面が目立ったんですが、3月は輸入統計がかなり増えていたというのもありますが、実際見てみますと鉱工業生産指数が6.8%増えて市場予想を大幅に上回るような展開でした。また小売りや投資の方も順調に拡大してきているという姿が明らかになりましたので、意外に勢いがついてきているという印象です。
--木下さんはおととい内需は回復基調にあるという見方を示されましたが、それが裏付けられる内容だったということですか。
内需の拡大が確認できたと思います。
--但し社会不安につながるような動きも出てきていますよね。そん中でも内需拡大が続けられるかどうか、これがこれからの肝ですね。
・スーパー&ワインバー成城石井が新型店
--高級スーパーの成城石井が飲食ができるワインバー併設型の店舗を作ったということですが、その狙いはズバリどこにあると見ていますか。
高級スーパーが外食に手を出す背景としては、所得が高い層で外食への支出がかなり増えてきているというところがあると思います。これは家計調査を基にしたグラフなんですが、リーマンショック以降かなり外食の割合が低下している。しかし所得上位20%の世帯ではむしろどんどん伸びてきている。これは年間の所得で1世帯当たり730万円以上という層なんですが、こういう層が主な対象である高級スーパーとしてはなるべくマーケットとして取り込んでいきたいというところが背景としてあったように思います。
・世界経済 三つのリスク
--いまG20が開かれていますが、木下さんが気にしている世界経済のリスクというのはどういったものでしょうか。
世界経済には当面乗り越えなければならないリスクが3つあると思います。1つ目は6月に予定されているイギリスのEU離脱をめぐる国民投票です。おれが離脱の方向に動き出すと金融市場は大きく動揺する可能性がある。2つ目がギリシャの債務問題です。これは昨年問題になりましたが、まだ6月あたりに交渉がヤマ場を迎えますので、ここを乗り切れるかというのも一つの課題です。最後に6月にアメリカで利上げが行われる可能性が高いと見ているんですが、それに先立って(利上げが視野に入ってくると)新興国で金融市場が動揺するリスクが出てきますので、ここを乗り切るというのも世界経済にとって重要な課題だと思います。
--そのためにも各国が協調した対応が求められる局面というのを想定して話し合っておく必要があるということなんですね。そんな中で日本として今回のG20で主張しておくべき点はありますか。
日本としては円高が進む中でいざとなったら介入できるような環境を整えることが重要だと思います。
■ニュース
熊本地震 被害状況明らかに
震度7を観測した「熊本地震」から丸一日、これまでに9人が死亡、1,000人以上がけがをしました。新たな不明者の情報はありませんが、県内では20軒の家屋が倒壊、約7,200人が避難所で過ごしています。断水も県内で6万9,500件に上ります。益城町の隣、西原村にある老舗和菓子メーカー「お菓子の香梅」は、工場が大きな被害を受け、生産がストップ。復旧のメドが立っていません。イオン宇城店も店内で営業ができず、食品や生活物資を野外で販売するなどの対応に追われました。また、ローソンをはじめ、避難所には企業からの支援物資も届いています。このほか、震源に近いサントリーやホンダ、ルネサスエレクトロニクスの工場も操業を停止しています。被災地ではあす以降天気が崩れ、二次災害の懸念があるほか、余震にも注意が必要です。
【熊本地震 発生から1日 被害状況明らかに】
昨日午後9時26分頃、九州地方で最大震度7を観測した熊本地震。丸一日が経ち被害状況が明らかになってきた。
(中継:大浜キャスター)熊本・益城町保健福祉センター
今日も余震が続き、落ち着かない状況が続いている。ここは益城町で一番大きな避難所。昨日の段階では900人以上が避難していたとのことだが、今日夕方にかけて徐々に減ってきているとのこと。ただ中を見てみると、ロビーや廊下の隅などに薄い敷物を敷いて横になっているという状態です。話を聞いてみると「家の片付けが済むまでは、水道が復旧するまではここにいるしかない」とのことだが、何日もいられる環境ではないと感じた。県などによると死者9人、けが人は1000人超。今朝から捜索活動が続けられていたが先程、政府は新たな不明者の情報は入っていない事を明らかにした。また県内では多くの家屋の倒壊がある。4万4000人が避難していたが、現在は約7200人が避難生活を続けている。ライフラインについては断水は県内で6万9500戸、停電は900世帯と数は減ってきている。また九州新幹線は脱線の影響で全線復旧の目途は立っていない。JR九州は今後、安全点検などを経て早期に再開したいとしている。
【被災企業 どう動いた?】
熊本地震は地元の企業にも影響を与えている。熊本県西原村にある創業およそ70年の老舗和菓子メーカーお菓子の香梅がある。天井や壁が抜けガラスも割れている。餡をつくる機械が台から落ち使えなくなっている。熊本銘菓「誉の陣太鼓」の生産がストップしてしまい、復旧のメドはたっていない。
イオンモール宇城店では建物が被災し店内で営業ができない。しかしイオンは被災した消費者のニーズを考え、カップ麺やトイレットペーパーなどの生活物資を外で販売している。店内用の冷蔵庫も外に出して冷蔵品も販売している。
《イオン宇城店/内田昌代店長》
「店の判断と本部とのやり取りで対応できる分はなるべく対応していこうということ。」
【「被災地支援」の裏側】
熊本県民総合運動公園に各地から支援物資が集まっている。ローソンからペットボトルの水1200本やカップ麺1000食などが届いた。 ローソンでは震度6弱以上なら必ず対策本部を設置する。熊本市など各地の自治体と緊急時の物質供給協定を結んでいる。
【大浜キャスターは何を見た?】(中継)熊本・益城町保健福祉センター
歩いてみて感じたのは被害の状況が極端に益城町に集中しているんです。東日本大震災と大きく違う要素だが、町の外から中に入ってくると家屋の倒壊を含めて景色が一変するという状況です。非常に辛い震災ではあるが、1つ望みを感じたのは食品の提供などの震災の初期対応が比較的にスムーズに進んでいると感じます。自治体や企業、住民が過去の各地の大震災の経験を学んでいるのではないか、教訓にしているのではないかと感じた。ただその一方で、今回の震災は被害の範囲が狭かったため早々に風化されてしまうのではないかとの心配の声もある。これから先、時間の経過と共にどう実態に合わせた支援の仕方を作り上げていくのか、これは過去の経験も役に立たない新しいもありますから、これが大事なカギになってくるのではないかと感じた。今の喫緊の課題は家の中の片付け。避難所にいる方も揺れが怖いというのもありますが、家の耐震性が強くても結局片付いていないから寝られない。家庭によっては庭にテントを張って生活している方もいる。交通インフラの復旧も物流に直結してきますから早い方が良い。
《相内キャスター》
現地の製造業にも影響が広がっている。まずは特に被害の大きかった益城町に近いサントリーは操業を停止しています。ビールや飲料水を作る工場で天井が落下するなどの破損があり状況を確認中の為です。そして自動車向けの半導体などを作るルネサス・エレクトロニクスも操業を止めました。これは工場内には危険な薬品もあり、余震がある中での被害の確認が難しいということです。そしてホンダの熊本製作所は2輪車を製造しておりまして、こちらも被害の確認のために操業を停止しております。一方で福岡県宮若市にあるトヨタ自動車の工場は熊本県からの部品の調達に支障が出ていて操業を停止しています。各社とも人的被害はありませんでしたが、操業停止による損失は避けられないようです。
【熊本地震義援金の募集】
熊本地震義援金の募集。銀行名は「みずほ銀行 兜町支店」、口座番号は(普)2234817、口座名は「TXNチャリティ募金 熊本地震義援金」まで。集まった義援金は日本赤十字社を通じて被災者の方々に届けられる。
最新の医療機器の実力は?
日々進化を続ける医療機器。超高齢化社会の日本では国内メーカーがしのぎを削っています。各社が最新の医療機器を展示するイベントが今日開かれました。
パシフィコ横浜で「2016国際医用画像総合展」が15日、開幕しました。CTやエコー医療機器の最新版が並んでいる。医師や放射線技師など医療従事者が熱心に説明を聞いていた。
中でも多くの人が集まっていたのは、先月2月、キャノンに買収されることになった東芝メディカルシステムズのブース。大型の画像診断機器に強い東芝メディカルは新製品のCTや開発中のMRIを展示しました。CTでは国内1位、世界でも2位のシェアを誇っている。今回発売した新製品「アクイリオン ワン/ジェネシス エディション」は被ばく量が少ない上、高精細な画像を実現したという。さらにMRIでも近年患者の負担を減らす新技術を相次いで発表している。患者の負担を減らすため付加価値を高めた製品で他社との差別化を図る。
《東芝メディカルシステムズ/瀧口登志夫社長》
「CTでグローバルナンバー1になろうとずっと掛け声をかけてきた。次々と新製品を予定しているので、これらを通して是非ともそのポジションを実現したいと思っています。それぞれの事業の規模を拡大していくことが我々の基本的な成長戦略。この3年で5000億円以上の売り上げを実現したい。(買収について)キャノンは精密の世界で名を成している企業ですから、例えば精密加工や設計などで強みは当然持っていると思う。ある意味でわくわくしている。いろいろなことが新しくできるのではないか。」
東芝メディカルを買収するキヤノンのブースではデジタルらジオグラフィーを展示。放射線の量をデジタル化した電気信号として取り出して画像にする。いわばフィルムの代わりだ。これ以外にも撮影した画像データの解析ソフトなどが中心で、大型の医療機器は見当たらない。キャノンは東芝メディカルを6655億円で買収する効果は今後どのような形で実現するのでしょうか。
一方、キヤノンと東芝メディカル買収を争った富士フイルムはタブレット型の超音波画像診断装置「ソノサイトアイビズ」を一押し製品として展示しました。
《富士フィルムメディカルシステム事業部/島野英巳マネージャー》
「画像診断と携帯性や使いやすさを追求したものを実現した。基本的にはソノサイトの技術で作り上げられている。今まで超音波の機器が持ち込めなかったような場所でも、患者がどの場所にいたとしても診断できるような場面をどんどん増やしたい。」
面さ520gで片手で扱えるほか、医師がポケットに入れて持ち運べるサイズにこだわりました。そして最大の特徴は140万画素の高精細な画像です。ただこの製品は富士フィルムの技術だけでは作れなかったという。製品の名前にもなっているソノサイトは元アメリカの医療機器メーカーで、画像処理能力に強みを持っていた。2012年に富士フイルムホールディングスが買収しその技術を応用して出来上がった。今まで取り込めなかった需要に小型の診断装置で応えていく方針だ。
成長続く医療機器市場で日本メーカーはどう存在感を高めていくのでしょうか。
中国6.7%成長に減速
中国政府が15日に発表した2016年1~3月期のGDP=国内総生産は年率で6.7%成長と、リーマンショック以来7年ぶりの低水準となりました。原因は民間企業の投資の落ち込みだ。過剰な生産設備を抱え新たな投資に足踏みをしている。そんな状況の中でも最低目標だった6.5%成長は上回りましたが、低水準となった背景には中国政府の巨額の財政出動による経済の下支えがあります。北京では総工費1兆4,000億円をかけた新たな空港の建設が始まるなど、5年間で新たに50の空港の建設が予定されています。また交通インフラの事業規模だけでも今年1年間で約34兆円がかけられるといいます。景気の底上げの裏で、深刻な実態もありました。中国は鉄鋼など生産過剰な業界の整理を進めていて、その影響で600万人が失業に陥るという予想されています。河北省の鉄鋼会社では解雇に抗議する労働者の大規模デモが起こっていました。失業対策は後手に回り、政府は不満の封じ込めに走っています。しかし、労働者によるこうしたデモが全国で頻発しているのです。
北朝鮮 ミサイル発射失敗か
北朝鮮がきょう未明、東部の元山付近から日本海側に向け新型中距離弾道ミサイル「ムスダン」の発射を試みたものの、失敗したとみられることがわかりました。これは、韓国軍が明らかにしたもので、北朝鮮が「ムスダン」を発射したのは今回が初めてです。北朝鮮は、きょう故金日成主席の誕生日である「太陽節」の祝日を迎え、ミサイルはこれに合わせ、発射したとみられます。こうした中、北京にある北朝鮮大使館では、職員が海外メディアの取材に対して敏感な反応を示しています。
日露外相会談 早期に平和条約締結交渉
岸田外務大臣は15日、都内でロシアのラブロフ外相と会談し、来月上旬で調整している安倍総理大臣のロシア訪問後、北方領土問題の解決に向け、早期に外務省高官による平和条約締結交渉を行うことで一致しました。交渉が行われるのは去年10月以来です。会談後、岸田大臣は「今後の交渉に弾みをつける前向きな議論ができた」と述べました。一方、ラブロフ外相は「日本は第2次世界大戦の結果を確認しなければならない」と述べ、北方領土が戦後、ロシアの領土になったとの従来の立場を強調し、今回の外相会談では具体的な進展はありませんでした。
スーパー&ワインバー成城石井が新型店
高級スーパーの成城石井は15日、東京・恵比寿に新型店舗をオープンしました。ワインバーをスーパーに併設したのが特徴で、成城石井で販売するチーズやスーパーフードなどの食品を使ったメニューを提供します。立ち飲みができるバーカウンターでは、スーパーで販売する一部のワインやビールを一杯500円で楽しめます。一方、ワインバーの厨房で調理した弁当やサンドイッチなどをスーパーで販売するなど、併設店ならではの特徴を生かした商品展開を目指します。
復興支援 福島で“プロジェクションマッピング”
東日本大震災の被災地、福島県・白河市で15日夜、建設中の文化交流館の前に桜の映像を映し出す「プロジェクションマッピング」が披露されました。復興を応援する企業が集まり、3年前から始まったイベントですが、白河市での開催は、今回が初めてです。地元に代々伝わる民謡や、和太鼓のパフォーマンスも披露され、県内外からおよそ5,000人が訪れました。桜の成長と、復興の歩みを重ね合わせた映像を見ながら、14日夜に発生した熊本地震を気遣う声も聞かれました。
■【トレたま】次世代の水がめ
【商品名】テトラサーバー
【商品の特徴】空気圧で水がでるシャワー
【企業名】ナショナルマリンプラスチック
【住所】東京都品川区南大井六丁目24番6号
【価格】4万7,000円(想定価格)
【発売日】未定
【トレたまキャスター】相内優香