■マーケット
出光創業家が統合阻止に新たな一手

出光興産の大株主で創業者の長男である出光昭介氏の代理人弁護士がきょう会見を開き、昭介氏の名義で昭和シェルの株式を40万株取得したことを明らかにしました。株式を取得することにより、意思をより強く伝えて“合併取りやめ”を決断してもらい現在の不安定な状態を早期に収束させたいという狙いです。また昭介氏は「異なった経歴の中で成立し働いている人々を出光大家族の中に加え、同様に面倒を見ていくことに私は非常に危惧の念を抱きます」とコメントを発表しました。
米雇用指標 市場予想上回る
米国のADP雇用報告が発表されました。7月の民間部門の雇用者数は17万9,000人増と市場予想の17万人を上回りました。米経済は個人消費が堅調な事から特にサービス業での雇用の拡大が続いています。また、同じく発表されたISM非製造業景気指数は55.5で堅調な推移が続いています。2つの指標が堅調だったことで、金曜日に発表される雇用統計にも期待できそうです。
中継担当:大和総研NYリサーチセンター土屋貴裕氏
■【コメンテーター】ロバート・A・フェルドマン氏(モルガン・スタンレーMUFG証券チーフエコノミスト)
・財政再建+成長・どう両立?新内閣の評価をズバリ
--財政規律も気になる中で、2020年のプライマリーバランス黒字化目標を変更する可能性があるという事に対してどう考えているか。
「昔からあると思っていたんですが、2020年にこだわる必要はないと思いますが、いつまでにどうやって達成するのかはっきりした計画を出さなければ信頼されません。」
--今もですから2020年という目標を立てているわけです。
「ただどうやって5兆円を埋めるのか、という計画はなかったんですね。なのでやはり『成長なくして財政再建なし』という安倍総理の言葉の通りだと思うが、どうやって経済成長を達成するかという今回の改造内閣の節目がポイントだと思う。」
--この布陣を見てどうですか。
「私の独断と偏見にすぎませんけれども、(新内閣の評価は)Bプラスだと思う。割と高めだと思う。小泉改革の時だって、根っからの改革派ばかりだったわけではない。今回は根からの改革派、結構強い人がいると思います。経済産業大臣に就任した世耕弘成氏や塩崎氏、政調会長の茂木敏充氏などが根っからの改革派で、この3人がものすごく進めると思う。心配しているのは石原経済担当大臣です。彼は非常に頑張るとは思いますが、今回都知事選で惨敗し求心力がなくなってしまっているから、本当に経済産業大臣の調整役ができるか、ちょっと疑問だけど、結局、結論は倍総理の指導力次第ですね。」
・相次ぐ同族企業の内紛、海外投資家も注視
《宇井キャスター》
「VTRにもあったように経営側がロイヤル・ダッチ・シェルから3分の1を超えないような規模に調整して昭和シェル株を買い入れれば、TOBを避けることは可能だが、ただ創業家側も3分の1をあえて超えるように昭和シェル株を今後買いますことも示唆していまして、この経営統合をめぐる先行きがどんどんと混沌しているというのが現状です。」
--そうしますと出光だけではなくて石油業界全体にとって、日本にとっては問題になってしまうと思うんですが、こうした創業家と経営陣の対立、最近、日本では多いですよね。それを海外の投資家はどう見ているのでしょうか。
「よく見ています。質問殺到されますね。やっぱり日本のガバナンスがどうなるのか、ということがかねてからの課題ですから、こういう案件はその例として非常に注目されます。共通点は何かというと、早く決めてほしいということです。そうしないと両方とも企画ができいなくて商品開発ができなくなって優秀な人たちが逃げてしまう。悪循環に入ってしまうという危険がありますね。だから早く決めるということですが、さらに右上がりの業界だったらまだいいんですけれども、今の石油業界は大変ですよね。だから早く決めないと何が起こるかわからないということですから、やはり喧嘩する意味がない中で早く決めて、迅速に決めるガバナンスを導入しよう。これが教訓の一つではないかと思いますね。」
・ロボットは本当に役立つのか
--ロボットが量産化され、買いやすくなった場合、より身近になりますが、そうしますと私たちの生活はがらりと変わるんでしょうね。
「そう思いますけれども、機械化は基本良いことですね。例えば労働者が減っている日本ですね、労働者が減っている中で、やっぱり介護は労働集約的なことですから、労働者が減ると大変です。だから基本的には介護ロボットが関係すべきだと思いますね。いろんな分野で同じことがあったんですね。かまどよりオーブンが便利。もう一つ、社会に大きなプラスをもたらしますのは、最近介護離職が非常に多いです。安倍総理も介護離職をゼロにしたいと思っていますね。小池新知事が自分のお母さんの介護の本をこの前、出しましたけれども、読んでみるとどんなに大変かわかりますね。だからこういう機械がもし広がるならば、例えば自律運転ができる車などはやはり楽になりますね。実は私の家族もそうですが、姉がいま母の介護をやっているんです。こういう機械があったら楽になると思いますので、早く開発が進んで、早く姉に上げたいと思いますね。」
■ニュース特集

自民 二階幹事長 財政収支の黒字化 目標先送りの可能性の言及
第3次安倍再改造内閣と自民党役員人事が発表されました。稲田朋美氏が女性では2人目となる防衛大臣に決まったほか、新設の働き方改革担当大臣を1億総活躍担当大臣の加藤勝信氏が兼務します。また、積極的な財政出動で経済成長を重視する山本幸三氏や、世耕弘成氏など8人が初入閣を果たしました。新体制で経済成長を進める中で課題となるのが財政の健全化です。政府は、基礎的財政収支:プライマリーバランスを2020年度までに黒字化するという目標を掲げています。しかし、日本が高い経済成長を実現しても難しいという試算もあります。こうしたなか、自民党の幹事長に就任した二階氏は2020年度のプライマリーバランス黒字化目標の先送りに言及しました。自民党の財政規律重視派が軒並み交代するなど、PB黒字化目標が揺らぎ始めています。
【自民・二階幹事長・財政収支の黒字化・目標先送りの可能性に言及】
今日、内閣改造と自民党の役員人事が発表された。自民党の幹事長に就任した二階はプライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字化目標を先送りする可能性について言及した。今後、経済政策にはどのような変化が起こるのか。
【安部再改造内閣・経済成長への新布陣とは!?】
今日、発表された第3次安部再改造内閣。自民党政調会長の稲田朋美氏が女性2人目となる防衛大臣に決まった。新設された働き方改革担当大臣には1億総活躍担当大臣の加藤勝信氏が兼務する。初入閣となったのは経済産業大臣になった世耕弘成氏や地方創生担当大臣の山本幸三氏など8人だ。その一方で安倍総理から残留を求められた石破茂は内閣を離れる事になった。安倍総理は「党内きっての政策通、重厚な経済閣僚を揃え成長戦略を一気に加速していく」と述べた。

《大浜キャスター解説》
【新閣僚に聞く!プライマリーバランス黒字化は可能?】
第3次安部再改造内閣で経済関係で初入閣したのは経済産業大臣の世耕弘成氏と経済成長重視の地方創生担当大臣の山本幸三氏だが、新内閣は財政の健全化に対するスタンスが変わってきているのではないかとの指摘が早くも出始めている。現在、日本のプライマリーバランス(基礎的財政収支)は赤字だ。これは20年以上続いていて先進国の中でも最悪の財政状態と言われている。そのため政府としては2020年度のプライマリーバランス黒字化を目標に掲げている。しかし内閣府の試算では実質経済成長率2%の場合、5.5兆円の赤字だ。こういった状況の中、今回の改造の布陣を見ると経済政策で大きな違いが見えてくる。安倍政権の経済政策は積極的な財政出動や消費税増税の延期に代表される経済成長重視路線だが、これまでは与党自民党の幹部に財政規律重視派が多く、財政出動と財政規律のバランスを保ってきた。党内きっての財政規律重視派とされる稲田氏は今回入閣し防衛大臣になった。稲田氏からは国防と財政のバランスを取る難しさがにじむ。
【二階幹事長直撃!プライマリーバランス目標「変更」も】
今日、第3次安部再改造内閣と自民党の役員人事が発表された。自民党の役員人事では財務大臣を務め財政規律を重んじる谷垣幹事長がケガで交代。後任は財政出動に積極的な二階俊博氏になった。その二階幹事長を直撃すると「2020年のプライマリーバランス黒字化重視は理想としてそうありたいと思いながら、現下の経済情勢を両方睨みながら進めていく。経済は生き物だから政策を考え直さなきゃいけない時もあるかもしれない。今はそのまま行ったらいい」と2020年のプライマリーバランス黒字化目標に対し柔軟な姿勢を示した。
一方、政府の経済政策の一端を担い初入閣の山本幸三地方創生担当大臣は「2020年のプライマリーバランス黒字化は2018年度どうなっているかで判断が必要だが、そんなに簡単ではない」と述べた。自民党三役(政調会長/茂木敏充氏、総務会長/細田博之氏)は経済成長を重視する布陣である。二階氏は「これからプライマリーバランス黒字化の目標というのも柔軟に」、と言っている。そうなるとこの新しい体制は当面は財政規律よりも経済成長を重視する布陣になってきているのではないか。
百貨店がロボット販売強化
新宿高島屋が百貨店として初めて「ロボット展」を開催しました。約30の企業・団体が参加し、100体のロボットが集まりました。展示されている一部は販売もしています。高島屋は今後の商材としてロボットに注目しています。中でも介護用ロボットは政府が2020年に500億円市場に拡大することを目指しており、市場の成長期待が高まっています。装着型の介護ロボット「マッスルスーツ」を開発・販売するベンチャー企業「イノフィス」は需要の高まりを受けて量産化を開始しました。製造を委託している菊池製作所ではセル生産ながら月に200台を目標に生産しています。今後、受注が増えればライン生産を導入する考えもあります。菊池製作所は量産化効果で安価での提供を目指すとしています。
【百貨店がロボット販売強化】
ロボットがより身近な存在になりそう。今日から百貨店で初めてとなるロボットの展示会が始まった。今、ロボットの販売を強化する理由とは。
【百貨店がロボットを量産・ズラリ並んだ100体】
今日から新宿高島屋で「すぐそこの、ミライ暮らしロボット展」が始まった。百貨店で初めてとなるこのロボット展には約100体のロボットが集まり、うち約30種類が購入可能。約30の企業と団体が出展。玩具メーカ・タカラトミーは商品数が増えた事もあり、ロボット製品の売り上げは2015年度は10億円以上で前の年と比べ倍増している。会場には楽しさや癒しを得られるロボットが目立つが、セコム介護支援ロボット・マイスプーンや大和ハウス尿吸引ロボット・ヒューマニーなど介護で活躍するものも並ぶ。高島屋販売促進担当課長・高田昌之は「体が不自由な人を補助するような商品のニーズがある」と話した。

【介護ロボット普及へ・マッスルスーツで負担軽減】
既に現場で活躍する介護ロボットがある。特別養護老人ホーム新とみで使っているのが装着型の介護ロボット・マッスルスーツ。中に入っている人工筋肉が膨らむ事でバネの力が増強して体を起こす時の力を補助し、人や物を持ち上げる時の腰への負担が3分の1に減るという。マッスルスーツは1台60万円程だが東京都の補助金を使って約20万円で購入し、現在は5台が稼働している。このマッスルスーツを開発したのはベンチャー企業・イノフィス。これまでに1200台出荷している。
【介護ロボット普及へ・500億円市場に向け量産化】
介護福祉ロボットの市場規模は現在16億円程だが、政府は成長戦略の1つとして2020年に500億円に拡大する事を目指している(出所・富士経済)。市場の成長を見越し、イノフィスは量産化に乗り出している。介護ロボット・マッスルスーツの生産拠点・菊池製作所南相馬工場は今年3月から本格的に稼働を始め、現在は月に200台を目標に生産している。現在はセル生産で月500台まで作れるが、今後受注が増えればライン生産を導入する考えもある。国が描くロボットを活用した成長戦略。その実現に向け企業は既に動き出している。
■ニュース
富士重 円高で増収減益
自動車大手、富士重工業が発表した2016年4月から6月期の決算では、5期連続で増収となりましたが、営業利益は、24%減の1,015億円でした。重点市場である北米での販売台数は、第1四半期として過去最高でしたが、円高が進行したことで292億円の減益となりました。一方、スズキの営業利益は、7%増の591億円でした。インドで昨年販売した新型車が好調で、円高と、燃費データ不正問題の影響を補いました。
北朝鮮ミサイルに危機感
《安倍首相》「我が国の安全保障に対する重大な脅威で許しがたい暴挙」
きょう午前7時50分ごろ北朝鮮がノドンとみられるミサイルを発射し弾道部分が初めて日本のEEZ・排他的経済水域に着水した。日本政府内には北朝鮮が技術力固辞を狙い、日本を意識して撃ち込んだ可能性を指摘されるなど危機感が高まっている。日本は北京の大使館ルートを通じて厳重に抗議したほか安倍首相は米国と韓国と連携して対応する方針を表明である。
蓮舫氏5日立候補表明へ
民進党の蓮舫代表代行は9月に行われる党の代表選挙に立候補する考えを固めました。5日にも会見を開き、表明する方針です。蓮舫氏はきょう午前中に細野元環境大臣と会談するなど立候補に向け党内の各グル―プとの調整を続けています。代表選は9月2日告示9月15日に投開票が行われます。
ガソリン価格5週連続下落
原油価格の下落などを背景に、レギュラーガソリンの平均価格は5週連続で値下がりしています。販売店を取材しました。東京・世田谷区のガソリンスタンド。レギュラーガソリンの価格は、112円でした。資源エネルギー庁が発表した1日時点のレギュラーガソリンの平均小売価格は、1リットルあたり、122.1円。原油価格の下落に伴うように5週連続で値下がりしました。一方、原油安は企業の業績に悪影響を与えることも。三井物産が発表した、4~6月期の連結決算は、純利益が前の年の同じ期に比べ、37%減の611億円でした。原油価格の下落でエネルギー事業が落ち込みました。
《三井物産/松原圭吾CFO》
「(原油の)供給過剰はしばらく続く。従って上値は重いと見ていますが、需給関係の改善が進み、中長期的には(原油価格は)緩やかに上がる。」
■リオに懸ける!日本代表“アルバイト”」
あさって開幕するリオデジャネイロ五輪。日本マクドナルドの五輪を利用した知られざる戦略に迫りました。
日本マクドナルドのアルバイト数は、近年減少し続けています。そんな中、マクドナルドがお披露目したのは、日本代表“アルバイト”。全国12万人の中から選ばれた9人がリオデジャネイロ・オリンピックの選手村に派遣されます。実は、マクドナルドでは、1996年アトランタ五輪から、選手村に出店をしており、世界中から集められた“アルバイト”が働きます。日本代表アルバイトに選ばれた宮崎勇樹さん(19歳)は、今回のリオ行きが仕事へのモチベーションアップに繋がったといいます。また主婦の加藤理絵さん(40歳)は、代表に選ばれてから、店に来る子供連れの客から声をかけられることが増えたといいます。マクドナルドは、リオオリンピックにアルバイトを派遣させることで、アルバイトの確保や育成、さらにブランドのイメージアップにもつなげたい考えです。
《日本マクドナルド人事本部統括マネージャー/日比谷勉さん》
「(五輪にアルバイトを送る意味については)人材育成の1つのゴール。マクドナルドのブランド、採用のブランドにも寄与する」
取材先・マクドナルドサンシャインシティALTA店・マクドナルド日暮里駅前店・マクドナルド餅ヶ浜店・日本マクドナルド
■【ヒットの順番】自由研究グッズ
「東急ハンズ新宿店」の7階にある理化学用品売り場には、約240種類もの自由研究に関する商品が並びます。中心の価格帯は、1,000円~2,000円台で注目は、お手軽に自由研究ができるグッズです。10位と9位、2位にランクインしたのは、木工グッズ。立体迷路ゲームは中にあるパーツを取り出して組み立てるだけで簡単作れます。1位は、ライブエンタープライズの「つかめる水」。入荷したとたんに品切れになるほどの人気です。中には、アルギン酸ナトリウムと乳酸カルシウムの粉末が入っています。それぞれを水に混ぜ合わせると化学変化で水の表面に膜を作り、つかめる水ができます。一方、次のトレンドになりそうな自由研究が「プログラミング教室」です。政府は、新成長戦略で小中学校でのプログラミング教育の必修化を掲げていて、教育大手の「学研」は、今後、3年以内にプログラミング教室を500ヵ所まで拡大する計画です。
《東急ハンズ新宿店/山下大貴さん》
「短時間でしっかりしたものができるのが主流になっている」

1位・触れる図鑑つかめる水(ライブエンタープライズ)
2位・立体迷路ゲーム(加賀谷木材)
3位・トリオブス飼育観察セット(ニチドウ)
4位・おばけえび飼育観察キット(学研)
5位・どろだんごの王様(学研)
6位・アリのす観察キット(学研)
7位・クリスタルキット(新日本通商)
8位・ハンディ顕微鏡ZOOM(レイメイ藤井)
9位・プロペラカー(アイスタジオ)
10位・オットットゲーム(加賀谷木材)
取材先・東急ハンズ新宿店・ライブエンタープライズ・学研エデュケーショナル
■【トレたま】予測不能のサッカー練習器
【商品名】クレイジーキャッチ
【商品の特徴】予測不能な軌道でボールを跳ね返す球技用トレーニングネット
【企業名】ユニオンビズ
【住所】愛知県名古屋市中区栄2‐7‐13
【価格】3万6,720円
【発売日】発売中
【トレたまキャスター】北村まあさ